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呪い

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各自、自己紹介をしていくとアクエリアスは微笑みながら言った。

「それにしても人間にしては凄いメンバーね。国の行く末を担う次世代の子供達が揃っているなんて珍しいわ」

アクエリアスは私達を見渡してからシオンをジーと見詰めた。

「あ、アクエリアスさん?」
「ごめんなさいね。呼びにくいでしょう?アクアと呼んで下さいな♪それより、もっとよく見せて?」

アクアさんはジーと見詰めながら、シオンの周りをゆっくりと周り始めた。

「アクエリアス?どうしたの?」

蒼さんが不思議に思って尋ねた。

「シオンちゃん…………何かよくないものが憑いているわね?でも、だいぶん落ちているかしら?」

アクエリアス………アクアは、浄化作用のある聖水を部屋の隅にあった浴槽に満たした。


「ちょっとごめんなさいね」

アクアはシオンの着ていたワンピースを神業でバッと脱がせると浴槽へ放り込んだ。

「えっ?」

ブハッ!!!!?

下着姿になったシオンを見て男子どもは鼻血をだした。シオンは訳がわからず下着姿で浴槽に入れられ理解が追い付いていなかった。

「冷たっ!!!?」

すぐにあがろうとしたが、男子達がいるので出ることが出来なかった。

「ちょっと!何しているのよ!?」
「そうだぞ!ってか、男子達は出ていけ!!!」

アクアを非難したが、すぐに言葉に詰まった。浴槽の水が黒く濁っていったからだ。

「これはいったい…………」

一同が息を飲む中、アクアは濁った水を捨てると、再度水を継ぎ足した。

「これは悪質な【呪い】の原液よ。シオンちゃんは質の悪い呪いに掛かっていたの」

!?

「そんな!?」

お母様は手を口に当てて驚きシオンに駆け寄った。

「大丈夫なの!?どこか痛い所はない!?」
「だ、大丈夫。冷たいけど、なんだか身体が軽くなった感じがする~」

フィーネはようやくここに連れてこられた意味がわかった気がした。

ポツリッ
「なるほどね。これを癒す為にアルテミス様はここに連れてきたのね」


フィーネは小さく呟いたつもりだったが、洞窟の中のため響いて周囲に聞こえてしまった。

「あら?フィーネさん?どういう事か教えて頂けます?」

蒼さんとお母様がフィーネを捕まえて、それはもう素晴らしい笑顔で詰め寄りました。

ガクブル
ガクブル…………

『私、死んだ?』

フィーネはその時、死を覚悟したという………






──説明中──





「なるほど、フィーネ様は女神アルテミス様が遣わした天使様だったのですね♪」

いえ、下級ですが女神の1人なんですが?
全てを話す訳にもいかず、少しボカして説明したためフィーネは女神アルテミスが遣わした天使と言う事になった。
(私、女神なのに!シクシク)

「しかし、変わったスキルだと思っていたけど、そのスキルのおかげで呪いの効果が打ち消されていたのね」
「まぁ、私の予想であって、実際にアルテミス様に確認した訳ではないのですが………」


蒼さんとアクアさんは検証した結果から、そういう事なのだろうと結論付けるのだった。








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