悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

naturalsoft

文字の大きさ
10 / 100

何かいました………

しおりを挟む
グオォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!

突然の雄叫びに守護精霊のスフィアは飛び上がって震えた。

「何これ!?何これ!!?何なんですか!!!?」

「う~ん………40点ね!そのリアクションはスピカがさっきやったから」
「微妙な点ね………じゃなくて!何なんですか!あの雄叫びは!?」

スピカと同様に涙目でシオンに詰め寄った!

「だから呼んだんじゃない。何かこの山脈に封じられている魔物の話しとか知らない?」

シオンの言葉にスフィアは残念な頭に手を置いて唸った。

「う~ん…………何も知らないですね~?さっきも言いましたが、ここ数百年の間でこの山脈を登ったバカな人自体いませんでしたから」

「そうですよ!こんな茶色い岩肌が剥き出しで、植物もほとんどない山に登ろうなんて人は居ませんよ!何もないですから!」

その言葉にシオンは首を傾げた。

「あれ?こう言う山には宝石の原石が大量に眠っている事が多いのだけど知らないの?」

シオンの言葉に二人はえっ?と目を丸くした。

「調べてみないと確実な事は言えないけど、私の住んでいたアクエリアス領にも、似たような山があって国内有数の宝石の産出場所だったわよ?」

スピカと守護精霊(苦笑)はお互いを見て頷いた。

「「掘りましょう!!!!!!!!」」

この二人、似た者同士なのかしら?

グオォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

「「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!!!!!」」

「はぁ、その前にこの声の主を何とかしないとね?」

こうしてシオン達は山頂へと警戒しながら向かった。すでに山頂までは中腹から少し急な坂になっており、崖を登らなくても良くなっていた。
(小声)
「…………シオン様、戻りましょうよ。ここからでも見えますよ!巨大な何かがいるのが!?」
(ヒソヒソ)
「私も賛成です!ここはヤバァイです!あれは手を出して良い相手じゃありません!」

そう、離れているのにその巨体を隠しきれないほどの大きさの【何か】が横になっているのが見えるのだ。

「まぁ、何とかなるでしょう!私に任せなさい♪」

シオンの緑聖魔術の凄さは知ってはいるけれど、二人の不安は尽きなかった。
そうしている内に、かなり間近まで近付いていた。

そろ~と、しゃがみながら覗くと巨大な古龍とも言うべき存在が、縛り付けられていた。
山頂の地面には巨大な魔方陣が展開されており、東西南北には巨大な柱みたいな【杭】が埋めてあり、そこからこれまた大きい魔法の鎖が古龍を縛り付けていた。

「やっぱりね。おかしいと思ったのよ。私達の気配に気付いて威嚇していたのに動こうとしていなかったからね」

スピカと違いシオンは魔力からこの存在に気付いていたのだ。ここまで強大な力を持つ者が、襲って来ないことに疑問を抱いていた。

シオンは身を乗り出して縛られている古龍の元へ向かった。

「御初におめに掛かります。人の言葉はわかりますか?」

巨大な真っ白い色の【白龍】の古龍は首をシオンに向けて口を開いた。

「久方ぶりに気配を感じてみれば………我が眷属達ではなく人間だったとはな……何用だ?」

流石はここまでの強大な力を持った龍だけあって人語を理解していた。

「私の名前はシオン・アクエリアスと申します。この山脈の麓の森にある修道院に最近になって住んでおります。探索をしていたらあなた様を見つけた次第でございます」

元公爵令嬢らしく、気品ある動作と言葉使いにスピカとスフィアは唖然としていた。
(シオンって貴族でしたっけ?)

普段のシオンを見ていて完全に忘れていた二人であった。

「クククッ!探索でこんな場所に来るとは変わった娘だ」

古龍はさもおかしそうに喉を鳴らして笑った。

「勝手にテリトリーに足を踏み入れた事は謝罪致します。私は麓の森周辺を守護する精霊と契約を結んだ契約者です。その証拠にこちらに守護精霊のスフィアがございます」

古龍はスフィアに目を配ると、なるほどと言って目を閉じた。スフィアは縮こまり、目で話を振るなと訴えていた。

「この守護精霊スフィア(嗤い)もこの山脈にあなた様が縛られている事は知りませんでした。もし宜しければ教えて頂けませんか?」

シオンの言葉に古龍は口を開いた。

「聞いても面白くないが、せっかくじゃ聞くがよい」

古龍は静かに話し始めた。







しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ

さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。 絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。 荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。 優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。 華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

処理中です...