悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

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帝国の王子登場!

さて、話しは少し遡る─

今まで帝国と名称していたが、正式名称は【グランロード帝国】と言う。
初代皇帝が、騎士の頂点であり英雄だった事からグランロード帝国と名付けられた。
(はいっ!ここテストにでるよー!)

そしてシオンが冤罪で修道院へ送られた次の日には、その場にいた帝国の者から伝書鳩で情報が送られた。

「なんだと!!!?」

報告を受けた帝国の皇太子である『カイル・グランロード』は大声を上げた。

ガイルは王国の王子とは対称的に、黒髪のサラサラヘアーで、瞳は燃えるような赤色であった。

「すぐに密偵を放ち、真相の事実確認をしてこい!そしてシオン・アクエリアス公爵令嬢の安否確認を最優先にするんだ!金は惜しまん!幾らでも使え!」

「はっ!?」

カイルの指示に配下の者は敬礼をして退出していった。

「カイル様、アクエリアス公爵家にも確認の使者を送るべきかと」

皇太子の右腕である、同い年の青年が進言した。

「ああ、そうだな。俺よりも叔母上の方が衝撃が大きいだろうな。いったい何を考えているんだ王国の『バカ王子』は?」

帝国の姫君の血も流れているシオンは、このまま王国の王妃に着けば、帝国と王国の両方の血を引いているので、両国の架け橋になることは間違い無かった。より強固な友好関係を築けるはずであったのだが…………

「しかし、今回はそのバカ王子のお陰でチャンスがやって来たじゃないか?」

側近の言葉にカイルは首を傾げた。

「チャンスだと?」

「ああ、シオン令嬢を妃にするチャンスじゃないか!王妃教育を受けている令嬢なんてそうは居ないからな。帝国でもすぐに馴染むだろう?」

「なっ!?」

カイルは顔を真っ赤にして絶句した。

「おいおい、帝国の王子が感情を丸出しにするなよ…………分かりやす過ぎるぞ?」

「べ、別に俺は…………」

カイルは最後まで言えなかった。叔母上であるレイラ・アクエリアス公爵婦人であるシオンの母親から、定期的にMy天使であるシオンの姿絵が送られてきており、何度か血縁者ということで、屋敷に招かれたり、パーティーで一緒になったりと、シオンに一目惚れしていたのだ。

カイルのお願いに、シオンの母親は気分を良くして、天使であるシオンを帝国にも広めようと、姿絵を定期的に送っていたのである。
(無論、本人は知りません)

「兎に角、今は密偵の情報を待つしかないな………」

こうして密偵の数を増やして、後日もっと正確な情報がもたらされた。

「よしっ!王国を滅ぼそう!」

カイルは密偵の情報を握り潰して笑顔で良い放った。

「待て待て待て!!!!何があった!?落ち着け!よし、その情報を話せ!」

慌てて側近の青年が止めに入る。

「ふざけるな!これを見ても落ち着けと言うのか!?」

カイルは側近に握り潰した報告書を渡した。

「何々?パーティー会場でシオン令嬢を貶めて、国王の許可無しで婚約破棄を言い渡す。家族に連絡をするわけもなく、そのまま護送車でシオン令嬢を修道院へ送ったぁーーーーーーーー!!!!!!!?」

余りにも常識はずれの行動に側近も驚きの声を上げた。

「しかも、修道院の護送中は硬いパンに水だけという酷い食事だった~!!!!?」

下級の貴族や平民ならまだわかるが、王妃教育を受けるほどの、次期王妃に対して余りにも酷い。公爵家という最上級の準王族である貴族に対する仕打ちではない。
しかも大量殺人や国家転覆など重罪ではなく、ただの学園での嫌がらせ程度での軽い罪(それも冤罪)でありえない!

「よし!王国を潰そう!」
「だろう?よし、いくぞ!」

流石に皇太子と側近が声を上げて号令を掛けたが、宰相と軍の将軍に止められたのだった。









そして少し経って、カイルはアクエリアス公爵家へとやって来ていた。お忍びで。

「お久しぶりです!叔母上様!」

シオンの母、レイラ・アクエリアス婦人はニッコリと微笑み訂正させた。

「叔母上は止めなさい♪レイラ婦人、もしくはアクエリアス公爵婦人と呼びなさい」

あれ?なんか夏なのに寒くなってきましたよ!?

「こ、これは失礼しました。レイラ婦人殿」

カイルは空気を読める男だ。誰を怒らせたらいけないかわかっている!

「さて、貴方がここに来た理由はわかっているわ。王国を滅ぼそうとするなら喜んで手を貸しましょう!」

素晴らしい笑顔で物騒なことを話してきた。

「それはもう、協力は惜しみません!それよりシオン令嬢は大丈夫なのですか?」

修道院へいったシオンの状況がいまいち掴めていなかったのだ。

「そうね~私の天使は【楽しく】過ごしているわ♪もうしばらくは自由にさせても良いかも知れないわね♪」

レイラ婦人からシオンの状況を聞いて驚いた。
修道院の守護精霊と契約を結び、エルフの集落と獣人の集落を救い、絶壁の山脈に封印されていた龍王を解き放ったという。

「えっと……………疑っていないのですが、マジな話しですか?」
「マジのマジよ!本当の事なのよ~!私の天使は本当に規格外よね~♪」

シオンの事になるとウットリと話し始めるレイラ婦人を見つめつつ、切り出した。

「レイラ婦人、俺はシオン令嬢を【妃】に迎えたいと思っている!許可してくれないだろうか?」

ピキッ!

ピキッピキッピキッ!!!!!!

一瞬で部屋の中の空気が凍った。いや、部屋の中が本当に凍ったのだ!

「あらあら?帝国の皇太子【ごとき】が、人を超越したMy天使を娶りたいというのですか?」

ガタガタッ!!!

恐ろしい殺気と冷気により、皇太子の後ろにいた側近や護衛騎士は倒れてしまった。しかし、シオンの想いが本気のカイルだけは倒れ無かった。

「…………へぇ?シオンの事は本気みたいね?」

そういって、殺気と冷気を止めた。

ガクッ!?

「はぁはぁ、当然です!」

こうしてカイルはアクエリアス家に大量の武具を売買する契約を結び、シオンの情報を定期的に貰う約束を結ぶ事に成功したのだった。









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