メイドではありません!冥土です!巨乳に変身します!

naturalsoft

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全ては勘違いから~

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「巨乳よ巨乳よ巨乳様!!!どぉ~~~~~~~かっ!私を!きょ・にゅ・う・に・し・て・下さい!!!!!!」

私は心の叫びを声に出しながら寂れたやしろにお願いしている。あ、私の名前はシオン・チー・パインバレー子爵令嬢です。私は王城に侍女として奉公に来ています。長女ではありますが、うちが貧乏なので出稼ぎに来ているのです。そして、高位貴族の子息に見染められて玉の輿を夢見ています!むふふ・・しかし、現実は厳しいのですよ・・・はいorz

まず、身長が16歳の女性にしては小さく155センチしかないのです。スタイル(笑)は良い方だと思うのですが、男性を魅了する胸が【無い】のですね。【無い】ですね。【無い】ね。
※おいこらなぜ三回も言うんだ!殺すぞ!殺すぞ!殺すぞ!

『愚者の声』ひぃいいいいいいいい!すみません!すみません!すみません!

前回、イケメンの伯爵子息に御用があって会いに行くと子供のお使いご苦労様。ご褒美にアメちゃんをあげようと言われたのです!!!!(貰ったけど)同い年だっちゅーねん!しかもあの野郎その後、なんて言いやがったと思う!?名前をフルネームで名乗ったら将来、胸が大きくなったらまた来てね。【ちっぱいちゃん♪】なんてほざきやがったのだよ!【ちっぱい】じゃねーし(いや事実だけども)名前がシオン・《チー・パイ》ンバレーだっての!略すな!ロリコン死すべし!ロリ巨乳なんてフィクションなんだよ!女は胸だけじゃないのよ!他に魅力的な所がいっぱいあるでしょ!?・・・ん?私に他に魅力的な所あったっけ?(ふふふ、無いやorz)

私のかけなしのプライドは木っ端微塵に粉々になっちゃたよ・・グスン

そんな感じでたまたま見つけた、王城の裏庭の寂れた隅っこにやしろを見付けて祈ってるのデス!何故なら、かすれて読めなくなっているけど社の看板?に巨_____乳の文字があったからなのです!ん?文字の間が空いているって?そんなのは些末な事です!私には後が無いの!切羽詰まっているのよ!神様に祈るぐらいには!

そんなこんなで、やしろを日曜大工で簡単に直して清掃して今に到るのです!
あ~南無南無(‐人‐)お祈り中~

『おお!今どきここまでの信仰心での祈りを捧げられたのはいつ以来か・・・』

なんか頭の中に声が響いて来たぞ!?

「あなた様は(巨乳)神様ですか!?」

私は声の主に問い返した。

『如何にも、【冥土】を司る上級神なのじゃ。皆の(魂が)迷わぬよう導く者じゃ。御主のおかげで力が戻ってきたのじゃ、感謝するぞよ』

なんか希望していた神様では無かったけど【メイド】の神様か・・・侍女の私と職種は一緒だね。違う国では侍女をメイドと言っている所もあるし、それなら城にやしろがあってもおかしく無いね。みんなを導くとか言ってるし多分、先輩の侍女達が感謝の為に建てたんだろうな~

あ、もしかして【メイド神】様にお願い(お祈り)したら玉の輿もしやすくなるとか?!私がよからぬ事を妄想していると再度、声が響いて来た。

『信仰されなくなって久しいが、御主に頼みがある。時々で良いので祈りにきてくれんか?さすれば御主に少しではあるが神力を授けよう』

おお!メイド神様太っ腹!でも神力って何?

『使い方は色々とあるが、神力を内包すれば力、防御、素早、運、などが強化されるぞ』

おお、いきなりRPGっぽくなったぞ!あれ?あーるぴーじーってなんだ?まぁ良いか。深く考えないようにしよう。

「メイド神様、お気持ちは嬉しいのですが神力は結構です!」

私はきっぱりと言った。だってただのメイド・・・侍女だもん。冒険なんてしないもん。

『なななな・・・なんと!?神の寵愛を受けたいが為に、何百何千もの者達が頭を垂れ、お願いすると言うのに!御主は要らんと言うのか!?』

なんか、メイド神様が驚いているよ。悪いことしたのかなぁ~?

天罰受けるのも嫌だし言い訳しておこう!

「いえ、私はただの侍女ですので冒険にも出ませんので・・・ただ、メイド神様が見守って頂けるのなら毎日祈りを捧げに来ますので、お気を悪くされないようお願い致します」

『御主は・・・神力は貰わずに、ただ無償で祈りを捧げてくれると言うのか。今の人の世は御主のような者が多いのか?我は!もーーーれつに!感動しているのじゃ!』

なんか神様が感動しているよ・・・別に裏庭は私の寝泊まりしている部屋からも近いし、朝の仕事前ぐらいにはお祈りに来れるよ?

『決めたぞぉ~!神力(お礼)も渡さずに祈りだけ捧げてくれる者に何も渡さなければ神の沽券に関わるのじゃ!御主を我の愛し子にするぞ!これはもう決定事項じゃ!』

ええぇーーー!要らないよ!?だって面倒そうじゃん!頼むから祈りを捧げるだけで勘弁してよーーー!?
そんな私の心の叫びを無視するようにメイド神様の声が聞こえた。

『我の愛し子になれば、神力だけ渡された時よりもっと色々な恩恵を受けられるぞ。お肌もスベスベになってニキビも無くなり、美肌が化粧無しで維持出来るのじゃ!次いでに病気にもならなくなるぞ!今がお買い得なのじゃ!』

?!
なにやらテレビショッピングの受け売りのような謳い文句だが、私には聞こえて無かった。

だって・・・

なんと!?お肌スベスベは良いね!化粧品にお金が掛からなくなるのはもっと良い!!!やっぱり神様だよ!メイド神様だよ!!!一生行きます!

『では、加護を与えよう!まだ力不足故に強大な加護は与えられないが今後、力が溜まってこればより強い力が使える様になるのじゃ!では少し姿を現すとしよう』

今まで声だけのやり取りだったので、加護を与えるには姿を現さなければいけないらしい。するとやしろが光り、女性・・・私より幼い感じの少女が半透明で姿を現した。

流石は神様、すっごく綺麗な可愛い女の子だった。声で女性とはわかっていたけど!これは反則でしょう!?

綺麗な白銀の髪が腰まで伸びていて、服は現代風に言うとゴシック服で色は黒い近い紺色。頭にも紺のメイドのカチューシャ見たいな物を着けている。見方によっては【メイド服に見える】のだ。フランス人形を思い浮かべて見るとわかりやすいと思う!

「はぁ・・・す・て・き・♪」

と、ここまで熱弁して見たけれどそんなものは些末な事なんだよ。だってメイド神様!見かけはロリ・・・ごほん、可愛らしい少女の癖に、【巨乳】なんだよ!【巨乳】だよ!【巨乳】だ!

※『愚者の声』そんなに繰り返さなくても貴女にはな・ヘブシッ((殴り

ふむ、何か聞こえた様な気がするが気のせいね♪

『大丈夫か?では加護を与える。力が足りなく半透明だが触れることは出来るのじゃ。手の甲に口付けを」

私は言われた通りに騎士がするような誓いの口付けをした。すると温かい何かが身体の中に流れ込んできた。
おおっ!なんかすごいぞ!流石は神様・・!?

ぼっーーーーん!

一瞬、効果音的に煙に包まれる感じで私の身体が光輝き私はびっくりした。

「な、何が起きたの?」

自分の身体を確認すると手足が伸びていて背も高くなっていた。慌てて手鏡で自分の姿を見ると・・・ゆ、夢を見ているのかしら?

「うぉおおおおお!?巨乳美人になってるーーーーー!!!」
今の私が20歳のぐらいの大人になっていた。そして【巨乳】になっていた!【巨乳】になっていた!【巨乳】になっていた!

『ふむ、私の神力で肉体的にも影響が出たのじゃな。心配せんでも時期に元に戻るじゃろう』

いやいやいやいやいやいや!!!
元に戻っちゃダメです!絶対ダメ!歩きスマホしちゃダメ!ぐらいダ~メ~で~す~!!!!
私はメイド神様の肩を掴んでお願いする!肩をグラグラ揺らしてお願いするの!

『お、落ち着くのじゃ!?うっぷ・・お願いじゃ、ちょっと待つのじゃ!』

神様が目を回しそうになった時また、ぼっーーん!と光輝いて元の姿に戻る。いっやーーーーーーー!!!!

「ど、どうして・・・」

よろよろと膝を付く私は悲壮感漂う絶望の顔で涙目になる。もう少し夢を見ても良いじゃない!3分って何よ!?もう少し長くても良いじゃない!!!!

『オロオロ・・・お、落ち着くのじゃ!今は1日3分でも力が溜まればもっと長く変身・・出来ると思うのじゃ!(多分)コソッ

希望の光が射した。ああ・・神様って本当にいるんだ!メイド神様だけど。毎日3分・・なんか良いじゃない!

「本当に一生行きます!メイド神様ーーーー!!!!」

もう逃がしません!私の夢!人類の夢!穢らわしい男だけでは無く女の子の夢!胸には全ての希望の夢が詰まっているのよ!!!!それが真理!!!!!!!!!!!神様!絶対に力を溜めさせて夢を叶えます!!!!!!!
あ~南無南無(‐人‐)

『ふぉぉぉー!物凄い祈りなのじゃ!信仰心100%!?いや違うぞ!120%以上の信仰心じゃとー!?バカな!!!!』

信仰心が高ければ高いほど神力を多く渡せる。祈りの力も強くなる。しかし、100%以上の信仰心は普通あり得ない。神に仕える神官でも神様を疑う心がある限り100%信仰心は無いのだ。今は冥土神の力がないので、どうしてもこれ以上は力を与えられない状態だ。今後はシオンの祈りを力に変えて馴染ませていくことになるだろう。

『素晴らしい信徒を獲たのじゃ!これからもよろしくなのじゃ!』

素晴らしく高密度の祈りを捧げてくれる信徒は貴重なのだから。そして私も・・

「こちらこそ末永く御世話になります!」

私も満面の笑みで神様と握手を交わすのだった。
ふふふ!巨乳の神様は本当だったわ!絶対に逃がさないんだから!夢(野望)のために!!!!

冥土神様・・・ゾクリッ


こんな感じで通じているようで、通じていないメイド神様との関係がスタートしたのだった!










物陰から一部始終を見ていた者がいた。

「ば、バカな!ちっぱいが大人の巨乳にだと!!!!?そんな事は許さんぞ!ちっぱいはちっぱいだからこそ良いのだ!そうだろ【諸君!!!!】」

決して見ることの出来ない【ディスプレイ】の【向こう側】に呼び掛ける者が言う。そう今、見ている【君だ!】

「諸君らは私の【同士】だと確信している!ちっぱいこそ正義!ちっぱいこそ保護欲をそそる至高の存在!ちっぱいこそ最高なのだ!!!」

邪魔してやるぞ!ちっぱいは私の妃になるのだから・・・ふふふ

こうして、巨乳とちっぱいの戦争が火蓋を切って落とされたのだった。そう【ディスプレイの向こう側】で熱い討論戦争が始まった・・・と、思うのだった。

あ~南無南無(‐人‐)





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
最後までお読み頂きありがとうございます!

他にも書いている小説があるので暇潰しに読んで頂けたらと思います。

《裏話》
社やしろに書かれていた巨_____乳の本当の意味は、深く深淵の【巨大鍾乳洞】に住む偉大なる神ってな感じの意味で書いてありました。

《愚者の声》
いやー初めてギャグ的コメディを書いたのドキドキでした。拙い執筆ですが生暖かい目で読んで頂ければ幸いです。ちなみに愚者の声さんはちっぱい派なのでヒロインは必ずちっ・・ビクッ!?


ゴゴゴゴ!!!


《シオン》
何か・・言いましたか?(地獄からの低い声)

《愚者の声》
な、何でも無いデス!?巨乳最高!巨乳は正義!!!

《シオン》
悪かったわね!ちっぱいで!!!

オラオラオラオラ!!!!!
バキバキベキベキぐちゃぐちゃ!!!



《愚者の声》
ぎゃぁーーーーーーーーーー!!!!!
ガクッorz
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