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死の泉
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シオン達が進むと、どんどん周囲の木々が枯れて黒茶色くなっていた。
「これは酷いわね………」
「ええ、前は死の泉の周辺のみこんな感じだったのですが、ここまで離れた場所まで酷く枯れているなんて危険です」
もしも、このまま拡大すれば実りも減少し、大変な事になるだろう。シオン達も事態の深刻化に気を引き締めて進むのだった。
「これは…………霧?」
少し進むと太陽が出ているにも関わらず、森の中には霧が立ち込めていた。
!?
『シオン!これは危険!!!?』
「えっ!精霊さん?」
突然いつもの顔馴染みの上位精霊の一人が現れた。
「我、風の精霊が命じる!」
風の精霊は風魔法で霧を吹き飛ばした。
「どうしたのよ!いったい?」
「今の霧には『毒』が含まれていたのよ」
!?
「えっ!?」
精霊の言葉に驚愕するシオンだったが、きちんと御礼は言うのだった。
「そうだったんだ。ありがとう!」
「どう致しまして♪」
精霊はシオン達の周りに風の結界を張り姿を消した。
「しかし困った事になりました。風の結界を張って頂いて、移動は大丈夫でしょうが戦闘になったとき危ないですね」
「確かに。さて、どうするか………」
お父さん達が考えている時、今まで小さくなって服の中にいたスラリンが飛び出した。
『私にお任せください!マスター!』
スラリンが念話で話してきた。
「えっ?どうするの?」
スラリンはシオン達の前に移動すると、ポンッと巨大化すると、大きく口を開けた。
すると、ゴゴゴッーーーー!!!!!と、掃除機のように周囲の霧を吸い込んでいった。
「おおっ!凄いよーーー!」
シオンはその光景をみてはしゃいだが、両親達は何とも言えない顔をしていた。
『これはシオンがいなくなったら国が滅ぶような気がするな………』
しばらくするとスラリンは吸い込むのを止めて元に戻った。
『これでしばらくは大丈夫ですよマスター!』
「ありがとね♪」
シオンが進もうとした時お母さんが止めました。
「ちょっと待ってね。念のために解毒の魔法を掛けておくわね」
ピカーと光ると全員に魔法を掛けてくれた。
一行は、ようやく進みだした。
ピクッ
「待て、ここから警戒していこう。何か気配がする」
戦闘に慣れたお父さんとエレンさんが気付いて武器を構えた。周囲を警戒しながら進むと、ようやく目的の『死の泉』にたどり着いた。
「なんだ!あれは!?」
泉の周囲はまだ薄い毒の霧に覆われていたが、その中心に何者かがいるのがわかった。
シクシク…………
「なに?泣いてる?」
もう少し近付いてみると、全身が真っ白な髪の長い女性?のような人物が涙を流していた。
そして、流れ落ちた涙が泉に落ちると、そこから毒の霧が発生していた。
「あれが元凶か。しかし、いったい何者なんだ?」
パキッと小枝を踏んでしまい音を鳴らしてしまった。向こうも気付いたようでこちらを向いた。
「お゛おおぉぉぉぉ…………………」
正気を失っているのか不気味な様子で向かってきたのだった!
「これは酷いわね………」
「ええ、前は死の泉の周辺のみこんな感じだったのですが、ここまで離れた場所まで酷く枯れているなんて危険です」
もしも、このまま拡大すれば実りも減少し、大変な事になるだろう。シオン達も事態の深刻化に気を引き締めて進むのだった。
「これは…………霧?」
少し進むと太陽が出ているにも関わらず、森の中には霧が立ち込めていた。
!?
『シオン!これは危険!!!?』
「えっ!精霊さん?」
突然いつもの顔馴染みの上位精霊の一人が現れた。
「我、風の精霊が命じる!」
風の精霊は風魔法で霧を吹き飛ばした。
「どうしたのよ!いったい?」
「今の霧には『毒』が含まれていたのよ」
!?
「えっ!?」
精霊の言葉に驚愕するシオンだったが、きちんと御礼は言うのだった。
「そうだったんだ。ありがとう!」
「どう致しまして♪」
精霊はシオン達の周りに風の結界を張り姿を消した。
「しかし困った事になりました。風の結界を張って頂いて、移動は大丈夫でしょうが戦闘になったとき危ないですね」
「確かに。さて、どうするか………」
お父さん達が考えている時、今まで小さくなって服の中にいたスラリンが飛び出した。
『私にお任せください!マスター!』
スラリンが念話で話してきた。
「えっ?どうするの?」
スラリンはシオン達の前に移動すると、ポンッと巨大化すると、大きく口を開けた。
すると、ゴゴゴッーーーー!!!!!と、掃除機のように周囲の霧を吸い込んでいった。
「おおっ!凄いよーーー!」
シオンはその光景をみてはしゃいだが、両親達は何とも言えない顔をしていた。
『これはシオンがいなくなったら国が滅ぶような気がするな………』
しばらくするとスラリンは吸い込むのを止めて元に戻った。
『これでしばらくは大丈夫ですよマスター!』
「ありがとね♪」
シオンが進もうとした時お母さんが止めました。
「ちょっと待ってね。念のために解毒の魔法を掛けておくわね」
ピカーと光ると全員に魔法を掛けてくれた。
一行は、ようやく進みだした。
ピクッ
「待て、ここから警戒していこう。何か気配がする」
戦闘に慣れたお父さんとエレンさんが気付いて武器を構えた。周囲を警戒しながら進むと、ようやく目的の『死の泉』にたどり着いた。
「なんだ!あれは!?」
泉の周囲はまだ薄い毒の霧に覆われていたが、その中心に何者かがいるのがわかった。
シクシク…………
「なに?泣いてる?」
もう少し近付いてみると、全身が真っ白な髪の長い女性?のような人物が涙を流していた。
そして、流れ落ちた涙が泉に落ちると、そこから毒の霧が発生していた。
「あれが元凶か。しかし、いったい何者なんだ?」
パキッと小枝を踏んでしまい音を鳴らしてしまった。向こうも気付いたようでこちらを向いた。
「お゛おおぉぉぉぉ…………………」
正気を失っているのか不気味な様子で向かってきたのだった!
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