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第14歩目 ぶつかり合う感情
しょうもない夫婦喧嘩
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やってきたのは、もちろんヒンスである。
「あら、なんのご用かしら? 旦那様が日の高いうちから声をかけてくるなんて、明日は嵐でも来るのではなくて?」
フィオリアの後ろに隠れ、ミシェリアはヒンスに嫌味たっぷりの言葉をぶつける。
「少し気になって様子を見に来てみれば、何をしている。」
ヒンスもヒンスで、高圧的な物言いだ。
ここでちゃんとミシェリアのことが心配だったと言えば、彼女の強気など瓦解するというのに。
シュルクから事情を聞いた後なら、この夫婦喧嘩のしょうもなさが分かる。
「別に、わたくしが何をしようと自由ですわ。」
「そうだな。君が何をしても文句は言わない。だがそれは、客人に迷惑をかけなければの話だ。」
「わたくしの行動が迷惑かどうかは、お客様が決めることでしてよ。少なくとも今日の訪問に関しては、シュルクさんは迷惑だと思っていないはずですわ。勉強を少し教えてもらう代わりに、それに見合う対価はお渡ししましたもの。きちんとした交渉の結果でしてよ。」
「交渉? そんなことをしているようには見えなかったが?」
「あら、まるで一部始終を見ていたかのような言い草ですわね。一貴族の長ともあろう方が、覗きでもしていたのですか? 言わせていただきますが、言葉だけが交渉の方法ではなくてよ。わたくしとシュルクさんの間では伝わる。そんな方法で交渉させていただきましたわ。」
「……随分と、彼と気が合うのだな。」
ヒンスの声のトーンが、ぐっと下がる。
「さて、それはどうでしょう。今のところ、わたくしも彼も互いが貴重な情報源という、利害の一致で交渉しているに過ぎませんわ。」
対するミシェリアの声は、どんどん調子を上げていく。
より挑発的に。
そして、より楽しげに。
「彼の要望はなんだ。私が用意する。君が交渉の場に出る必要はない。」
あくまでも静かに語るヒンスだが、その目には明らかな苛立ちが見て取れた。
そんなヒンスの様子に気をよくしてしまったのか、ミシェリアがさらに彼を煽るようなことを言う。
「嫌ですわ。シュルクさんが何を望んでいるかも分からないなんて、洞察力が鈍っていらっしゃるのではなくて? それに、言ったでしょう? わたくしも彼も、互いが貴重な情報源だと。わたくしもまだ、彼に訊きたいことがあるのです。」
「なら、君が知りたいことはなんだ。そちらの手配をする。君は、彼が知りたい情報とやらを届けるだけでいい。無駄に接触するな。」
「―――元奴隷のわたくしに教えを施してくれる方が、すぐに見つかればいいですわね。」
ミシェリアの声が、一瞬だけ暗く揺れた。
「わたくしも、自分に対する風評くらい自覚しておりますわ。旦那様がどう言われているのかも、もちろん存じております。だからこそ、わたくしは数少ない機会を無駄にできないのです。シュルクさんがいる間に、聞けることは全部聞きに行くつもりですわ。邪魔しないでくださいませ。」
その時だけ、彼女が普段から心の奥底で孕んでいる闇が垣間見えたような気がした。
さすがに、これには返す言葉をすぐに見つけられなかったのだろう。
ヒンスは口をつぐみ、かといって引くことはできないままミシェリアを見ている。
「お話は終わりまして? なら、早くお仕事に戻ったらいかがですか? わたくしはフィオリア様と一緒に、シュルクさんの所へ戻りますので。」
「えっ…?」
突然渦中に巻き込まれ、空気と化すことに専念していたフィオリアは、思わず声をあげてしまう。
「待て。」
フィオリアの腕を引こうとしたミシェリアに、ヒンスが少しだけ焦りを見せてそれを止めた。
「……仕方ない。人が見つかるまでは、私が時間を空ける。とにかく、余計なことはするな。」
「それは、ローム家の品格に関わるからと言いたいのですか?」
「当たり前だ。分かっているなら自重しろ。ローム家について、格が疑われるようなことを言いふらされても困るのだ。」
「ちょっ……そんな言い方って…っ」
フィオリアは不愉快そうに眉をひそめた。
今の発言は、色々といただけない。
何故素直に、ミシェリアに他の男と仲良くしてほしくないと言えないのだ。
照れ隠しのために、シュルクを悪者のように扱うのも勝手すぎる。
彼は、ここで見たものを言いふらすようなことは絶対にしない。
だが、ヒートアップしてしまっているこの夫婦には、こちらの言葉など聞こえていないようだった。
「そうですか…。お断りしますわ。」
一見すっかり冷え切ったように見える表情で、ミシェリアは痛烈に告げる。
「シュルクさんは聡明な方ですわ。不用意に口を滑らせることなんてしません。それに、無理をしてわたくしに接する方々の教えを受けているよりも、飾らない態度でわたくしに接してくださるシュルクさんに教えを受けている方が、わたくしは何倍も気が楽でしてよ。」
「ミシェリア!」
「あら、何をそんなにお怒りなのです? あなたはわたくしのことなど、どうでもいいのでしょう? シュルクさんがこの家のことを漏らさないなら、それでいいではありませんか。それとも、わたくしとシュルクさんが会うのが嫌な理由は、他にもありまして?」
「……私は、彼がそこまで信用するに足るとは思わない。」
「あら……洞察力と一緒に、人を見る目も鈍らせてしまわれたのでは?」
「君は何故、そこまで彼の肩を持つ。」
「旦那様こそ、どうしてシュルクさんをそこまで毛嫌いするのです?」
「―――もういい加減にして!!」
脳内で最後の糸がはち切れるような音がして、フィオリアは腹の底からの大声で怒鳴った。
さすがにもう我慢できない。
こんな不愉快な話を間に挟まれて聞かされる身にもなってくれ。
しかもさっきから、二人してシュルク、シュルクと……
「シュルクは、あなた方の喧嘩の道具じゃありません! 夫婦の問題は、夫婦だけで片付けてください!!」
一息の内に言い切り、フィオリアはミシェリアの腕をがっしりと掴んだ。
「ちょっと、ミシェリアさんを借りますからね。」
茫然としているヒンスに宣言し、同じく茫然としているミシェリアの腕を引いて、フィオリアはその場を後にした。
「あら、なんのご用かしら? 旦那様が日の高いうちから声をかけてくるなんて、明日は嵐でも来るのではなくて?」
フィオリアの後ろに隠れ、ミシェリアはヒンスに嫌味たっぷりの言葉をぶつける。
「少し気になって様子を見に来てみれば、何をしている。」
ヒンスもヒンスで、高圧的な物言いだ。
ここでちゃんとミシェリアのことが心配だったと言えば、彼女の強気など瓦解するというのに。
シュルクから事情を聞いた後なら、この夫婦喧嘩のしょうもなさが分かる。
「別に、わたくしが何をしようと自由ですわ。」
「そうだな。君が何をしても文句は言わない。だがそれは、客人に迷惑をかけなければの話だ。」
「わたくしの行動が迷惑かどうかは、お客様が決めることでしてよ。少なくとも今日の訪問に関しては、シュルクさんは迷惑だと思っていないはずですわ。勉強を少し教えてもらう代わりに、それに見合う対価はお渡ししましたもの。きちんとした交渉の結果でしてよ。」
「交渉? そんなことをしているようには見えなかったが?」
「あら、まるで一部始終を見ていたかのような言い草ですわね。一貴族の長ともあろう方が、覗きでもしていたのですか? 言わせていただきますが、言葉だけが交渉の方法ではなくてよ。わたくしとシュルクさんの間では伝わる。そんな方法で交渉させていただきましたわ。」
「……随分と、彼と気が合うのだな。」
ヒンスの声のトーンが、ぐっと下がる。
「さて、それはどうでしょう。今のところ、わたくしも彼も互いが貴重な情報源という、利害の一致で交渉しているに過ぎませんわ。」
対するミシェリアの声は、どんどん調子を上げていく。
より挑発的に。
そして、より楽しげに。
「彼の要望はなんだ。私が用意する。君が交渉の場に出る必要はない。」
あくまでも静かに語るヒンスだが、その目には明らかな苛立ちが見て取れた。
そんなヒンスの様子に気をよくしてしまったのか、ミシェリアがさらに彼を煽るようなことを言う。
「嫌ですわ。シュルクさんが何を望んでいるかも分からないなんて、洞察力が鈍っていらっしゃるのではなくて? それに、言ったでしょう? わたくしも彼も、互いが貴重な情報源だと。わたくしもまだ、彼に訊きたいことがあるのです。」
「なら、君が知りたいことはなんだ。そちらの手配をする。君は、彼が知りたい情報とやらを届けるだけでいい。無駄に接触するな。」
「―――元奴隷のわたくしに教えを施してくれる方が、すぐに見つかればいいですわね。」
ミシェリアの声が、一瞬だけ暗く揺れた。
「わたくしも、自分に対する風評くらい自覚しておりますわ。旦那様がどう言われているのかも、もちろん存じております。だからこそ、わたくしは数少ない機会を無駄にできないのです。シュルクさんがいる間に、聞けることは全部聞きに行くつもりですわ。邪魔しないでくださいませ。」
その時だけ、彼女が普段から心の奥底で孕んでいる闇が垣間見えたような気がした。
さすがに、これには返す言葉をすぐに見つけられなかったのだろう。
ヒンスは口をつぐみ、かといって引くことはできないままミシェリアを見ている。
「お話は終わりまして? なら、早くお仕事に戻ったらいかがですか? わたくしはフィオリア様と一緒に、シュルクさんの所へ戻りますので。」
「えっ…?」
突然渦中に巻き込まれ、空気と化すことに専念していたフィオリアは、思わず声をあげてしまう。
「待て。」
フィオリアの腕を引こうとしたミシェリアに、ヒンスが少しだけ焦りを見せてそれを止めた。
「……仕方ない。人が見つかるまでは、私が時間を空ける。とにかく、余計なことはするな。」
「それは、ローム家の品格に関わるからと言いたいのですか?」
「当たり前だ。分かっているなら自重しろ。ローム家について、格が疑われるようなことを言いふらされても困るのだ。」
「ちょっ……そんな言い方って…っ」
フィオリアは不愉快そうに眉をひそめた。
今の発言は、色々といただけない。
何故素直に、ミシェリアに他の男と仲良くしてほしくないと言えないのだ。
照れ隠しのために、シュルクを悪者のように扱うのも勝手すぎる。
彼は、ここで見たものを言いふらすようなことは絶対にしない。
だが、ヒートアップしてしまっているこの夫婦には、こちらの言葉など聞こえていないようだった。
「そうですか…。お断りしますわ。」
一見すっかり冷え切ったように見える表情で、ミシェリアは痛烈に告げる。
「シュルクさんは聡明な方ですわ。不用意に口を滑らせることなんてしません。それに、無理をしてわたくしに接する方々の教えを受けているよりも、飾らない態度でわたくしに接してくださるシュルクさんに教えを受けている方が、わたくしは何倍も気が楽でしてよ。」
「ミシェリア!」
「あら、何をそんなにお怒りなのです? あなたはわたくしのことなど、どうでもいいのでしょう? シュルクさんがこの家のことを漏らさないなら、それでいいではありませんか。それとも、わたくしとシュルクさんが会うのが嫌な理由は、他にもありまして?」
「……私は、彼がそこまで信用するに足るとは思わない。」
「あら……洞察力と一緒に、人を見る目も鈍らせてしまわれたのでは?」
「君は何故、そこまで彼の肩を持つ。」
「旦那様こそ、どうしてシュルクさんをそこまで毛嫌いするのです?」
「―――もういい加減にして!!」
脳内で最後の糸がはち切れるような音がして、フィオリアは腹の底からの大声で怒鳴った。
さすがにもう我慢できない。
こんな不愉快な話を間に挟まれて聞かされる身にもなってくれ。
しかもさっきから、二人してシュルク、シュルクと……
「シュルクは、あなた方の喧嘩の道具じゃありません! 夫婦の問題は、夫婦だけで片付けてください!!」
一息の内に言い切り、フィオリアはミシェリアの腕をがっしりと掴んだ。
「ちょっと、ミシェリアさんを借りますからね。」
茫然としているヒンスに宣言し、同じく茫然としているミシェリアの腕を引いて、フィオリアはその場を後にした。
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