中途半端な俺が異世界で全部覚えました

黒田さん信者

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61,初めまして日本!

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「さあご主人、ゲートを開きますよ」
「分かった」
 色々とあったが、ついに出発の日が来た。


「いってらっしゃい、ネリア」
 俺の母さんが見送りに来てくれた。あ、ちなみに初登場。
「ネリア! まだまだ未熟なんだからもっと強くなってこい。そしたら……俺と本気で戦おうぜ」
 し、師匠、目が怖いっす……。
「ゲートを作ります」
 光の粒が扉を形作っていく。
「じゃあみんな、行ってきます!」
 扉が開き、圧倒的な光が俺を包む。
「飛びます!」










「ご主人ー、着きました、ここが日本の首都、東京です」
 あまりの眩しさに閉じていた目を開くとそこには――
「はぁーん!?」
 超巨大な建造物がたくさん建っていた。
「な、何だここ……」
 石? でできた建物は、俺の世界では建造不可能な高さをゆうに超えている。
「これはですね、ビルと言いまして、人が住むための家が何個か重なっているんですよ。これが普通なんです、この世界では」
「うっそーん……」
 空いた口が塞がらない。そしてここ狭いな。
「あ、人に見られないように小さな公園にゲートを開きました」
 ナナカが俺の周りをくるくる回って飛んでいる。
「ちっさ……」
 大きかったり、小さかったり本当によくわからない世界だ。
「でも高い文明力を持つ代わり、魔法は存在しないんですよ。まあ、魔力を持っている人もごく少数いるみたいなんですけどね」
 魔法が無いのか。まあでも、別に魔法が無くても生活はできるので、不便は無いだろう。
「じゃあ、これから転移して、自衛隊の基地へ行きましょう。近くの市ヶ谷にあるようですし」
「イチガヤ? じえーたい?」
 なにそれ?
「市ヶ谷は地名です。自衛隊はざっくり言えば軍隊です。でも、戦争は法律で禁止されています」
「ほー」
 なんかめんどくさそう。
「では、飛びます」






「またまた凄いわー……」
 転移先は、自衛隊の敷地らしい。大きい。やはりスケールがずば抜けて違う。
「なにこれ? この鉄の固まり」
「これは車です。この世界の移動手段ですね。凄い早いんですよ?」
 マジか……。やっぱり凄ぇなぁ。
「おまちしておりました」
 いきなり俺達の後ろから声がした。
「あなたは?」
 黒い服を着て、俺らの世界では珍しい黒髪をしている。
「私は自衛官、布志名二尉です。以後お見知り置きを」
 ビシッと敬礼された。
「俺はネリア・ハラベストです」
「私はナナカ! よろしく!」
 布志名さんは微笑み、手を差し出してきた。
「話はソアから聞いています。あなたを特別に自衛隊の部隊で鍛えて欲しい、と」
 こちらへ、と促され建物の中に入っていく。
「ソアさんとお知り合いなんですか?」
 ソアって単語が出てくると思わなかった。
「ええ。一度、彼女はこちらの世界に来ています。そして、異世界留学なるものを確立して帰って行きました。手合わせしたこともあります」
「はぁー、そうなんですか」
 そうだったのか。だからこんなにスムーズに流れが進むんだ。
「先にあなたの身体データをとってもよろしいですか?」
 布志名さんに紙を渡された。
「チェックシートです。言語はそちら側になっています」
 ほんとだ。あ、ちなみに、言語はナナカの魔法で変えてもらっているので、読み意外は大丈夫。
「分かりました」
 そういえば書くものは……コレかな? このカチカチ押せるやつ。
「それはシャープペンシルと言いまして、この世界での筆記用具です」
「そうなんだ。ありがとうナナカ」
「いえいえー」
 俺達のやり取りを見ていた布志名さんがふふっと笑った。
「仲が良いのですね」
 ナナカに笑いかけた。
「ご主人が大好きなので」
 えへへっとナナカが笑う。バカ、恥ずかしいだろ。
「いいことです。さてネリアくん。あなたはこれからネリア二士として扱われます。上官の命令は絶対。そして規律を重んじて頂きます。ちなみに守れなかった場合、ソアが直接殴りに来るということらしいので気をつけて」
「わ、わかりました……」
 怖い。
「よろしい」
 布志名さんがニコッと笑った。
「では、あなたの小隊のメンバーを紹介しましょう。ネリア二士はこれから麻田小隊に編入します」
 入りなさい、とドアの方に声をかける。
「失礼致します!」
 ガチャ、と音を立てノブが回される。
「麻田准尉であります! 麻田小隊、小隊長を務めています!」
 かなり大きな声で話す。温厚そうだが、目には力強い意思を感じる。
「ネリア二士? です。よろしくお願いします」
 敬礼ってどうやるんだ?
「まずは敬礼からですね。簡単にまとめますと、自衛隊の敬礼には色々な意味がありますが、一番大きな意味は『貴方に敬意を払っています』と『私は武器を持っていません』というのを明確に示すものです。しかし、戦場でやると重要人物と間違われるのでやらないように」
「は、はいぃ」
 結局敬礼の仕方だけで三十分費やした。
「じゃあ、次は自衛隊の基礎知識の勉強をしましょう」
 楽しくなりそうですね、と笑う麻田准将。あ、この人、確実にドSだ。
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