中途半端な俺が異世界で全部覚えました

黒田さん信者

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225、痛む右頬

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「……ふぅーん」
「言ったとおりです、はい……」
 俺は痛む右頬を押さえながら正座をしている。
「フェイアと記憶共有したからわかったわよ。でもね、フェイアが寝てから何をしたかわからないじゃない!」
「なんもしてねーよ⁉」
 疑り深いなコイツ!
「……まあいいけど! 私が気にしてるのはそこじゃないの!」
「ほう? どこを気にしているんだ」
「……どうしてか、フェイアが記憶共有してくれてない部分」
 ……んんんんん⁉
「ち、ちなみにどこらへん?」
「お母さんが来るちょっと前と寝る前。いかがわしいことしたの?」
「してねーよ! おいフェイア! 疑われるからさっさと共有してくれ!」
「ほんとよ! でも、どうしても嫌だって。……顔赤らめてたし」
「ぬわー⁉ ぜってーアイツ楽しんでやがるって! 俺が窮地に立たされてるの見て笑ってるって!」
「怪しいなぁ……」
「信じてくれ! 頼むから!」
「……ま、ヘタレなネリアに何かをする勇気は無いか。信じるよ」
「助かった……。色々と納得いかんが」
 まあ、なにはともあれ、信じてもらえてよかった。
「じゃ、ご飯たべよっ! お母さんが美味しいの作ってくれてるから!」
「……おう!」











「うふふー、またすぐに食べに来てね。なんなら、もううちに住んでもいいのよ?」
「いや、それは遠慮しますがご馳走様でした」
「あら、じゃあフェイウを連れて帰ってもいいのよ」
「どうしてそうなるんですかね⁉ とにかく! メシうまかったです!」
「ありがとう。じゃあ、フェイウ。送って行ってあげて」
「はふ、ひょーはひ!」
「ものを詰め込んだまましゃべらないの!」
「んぐ……りょーかい!」
 急いで水で口の中のものを流し込み、ガタガタッと立ち上がる。
「じゃあ行こっ!」
「おう、ごちそうさまでした」
 手を合わせて、食器を下げてから食卓を後にする。本当は皿洗いもしたかったのだが、大丈夫と押し切られたので申し訳なく思いながらもフェイウに腕を引かれフェイウの家を出た。
「んー、朝日が気持ちいいね!」
「そうだな、爽やかだな」
 気持ちの良い朝だ。相変わらず右頬は痛いが。
「えーっと、これからネリアはどうするの?」
「俺か? そうだな……一度師匠のもとへ行く。新しい技を覚えたいのもあるし、なによりも麻田隊長……向こうでの先生に言われたことが気がかりだ」
「そうなの? 私はこの後イチカお姉ちゃんと修業があるから、じゃあ一度解散だね!」
「ああ、頑張れよ」
「ネリアもね! じゃーねー!」
 そう言いフェイウは笑顔で家に戻っていった。
「……よし、行きますか!」









「……なるほどなぁ、いいとこ突いてんなぁソイツ」
 俺が訪ねた時まだ寝ていたので、叩き起こされて、寝起きでボーッとしている師匠に水を渡しながら俺は麻田隊長に言われたことを伝える。
「まー、お前の才能云々の話はもちろんあるが、確かに自分のモノになってないよな」
 ぐびっぐびっとうまそうに水を飲み干し、立ち上がる。
「よっしゃ! 朝練だ! 新しい技を教えるついでにリースト流の真髄を叩き込んでやらぁ」
「お、お手柔らかに」
「嫌だね、無理やり叩き起こされた借りを返さねぇと」
「やっぱり怒ってた!」
「いやいや、怒ってなんていねぇぞ? ただボコしたいだけだ」
「同義じゃねぇか! 本音に近づいたけども!」
「いいからとっとと行くぞー。時間は有限だ」
「嫌だやりたくねぇよー!」











「まずお前が考えなきゃいけないことは、俺の真似をしないことだ」
 家の裏にある練習場につくなり師匠はそう言った。
「……真似をしない?」
「そうだ。人にはそれぞれ独自のリズムがある。いわゆる『クセ』ってやつだ。それを掴めば、相手の攻撃パターンなどが読みやすい」
「それは俺も経験しました。ナイフ対素手でやったときに相手の呼吸から攻撃を予測して防御を」
「おっ! 面白れぇことしてんなぁ! いいねぇ、成長してんじゃねーか」
「あざっす! それで、相手の思考をトレースしてどこに攻撃が来るかを考えたんです」
「うーむ、防御術をしっかり教えたつもりはなかったが、この際教えるか。ネリア、それは防御を行う上で非常に重要なことだ。その感覚、忘れないような」
「はい!」
 やったぜ! 師匠に褒められた!
「んで、話が若干逸れたがまあ、あれだ。お前は俺のクセまで完璧に真似なくていいってこった。例えばな」
 ちょっとどいてろ、と師匠は俺を後ろに下げる。
「リースト流! 岩砕!」
 ハリのあるいい声で技を叫び、まるで空気ですら切り裂くのではないかと思わせる岩砕を放った。うおぉぉ、やっぱりすげぇよ……!
「俺の岩砕は、タッパがあり、腕が長い分しなりなどが生まれてお前の岩砕よりも威力が高い。さて問題だ、じゃあお前の岩砕が俺と同等レベルの威力に昇華するには何が必要だと思う?」

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