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杜和泉少女殺害事件
007
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目の前で愛弥が死に、文弘は時が止まったような感覚になった。
――何で?
その気持ちが文弘を支配する。
「嘘だろ……? どうしてだよ。なあ!」
返事をしろ、と愛弥を揺すっても愛弥は返事をしない。
――助けてって言ったのに。
「何で……? 何でだよ! 助けるっつったのに!」
そう叫ぶ文弘に優は笑う。
「助けるってどう助けるつもりだったんだよ」
「は?」
「僕が包丁を投げようが投げなかろうが死んでた。あの子は」
「何言ってるんだよ、てめえ」
「あの子、元々そんなに長くなかったんだよ。僕が何かしなくても死んでた。たくさん苦しんで。それより、さっさと死ねて良かったんじゃないの? 家族にも会えたし」
「てめえ、ふざけんな!」
文弘は優の胸ぐらを掴む。
「それでも、あと少しは生きれただろうが! あの子は生きたかったんだ! 助けを求めた! 俺に!」
「勘違いしないでよ、川中先生。あと放して」
「放さない」
「じゃあそのまま聞いて。助けてがイコールで生きたいって話なわけないだろうが」
「は?」
「生きてることが苦しいとかあるでしょ。そこからの助けてなら、殺してって言ってることと同じだ。死にたいと願っても死ねないし、自殺する勇気がない。だから、助けてと言って殺してもらう人もいる」
優は文弘を真っ直ぐ見る。
「君はどれだけ人の上っ面だけしか見てなかったんだ?」
「…………」
「あと、殺人に関しては君は人に説教とか言えないだろ。自分が何をしたかくらい覚えてなよ、せめて」
「…………あんた、どこまで何を知ってるんだよ」
「僕は君との出来事は全部知ってるよ」
「は……?」
「知らないのは君だけだよ、文弘」
放せ、と優は文弘の手を振りほどく。
「全部知ってからというか、思い出してから僕を捕まえな」
優はそう言って、文弘の元から立ち去った。
――何で?
その気持ちが文弘を支配する。
「嘘だろ……? どうしてだよ。なあ!」
返事をしろ、と愛弥を揺すっても愛弥は返事をしない。
――助けてって言ったのに。
「何で……? 何でだよ! 助けるっつったのに!」
そう叫ぶ文弘に優は笑う。
「助けるってどう助けるつもりだったんだよ」
「は?」
「僕が包丁を投げようが投げなかろうが死んでた。あの子は」
「何言ってるんだよ、てめえ」
「あの子、元々そんなに長くなかったんだよ。僕が何かしなくても死んでた。たくさん苦しんで。それより、さっさと死ねて良かったんじゃないの? 家族にも会えたし」
「てめえ、ふざけんな!」
文弘は優の胸ぐらを掴む。
「それでも、あと少しは生きれただろうが! あの子は生きたかったんだ! 助けを求めた! 俺に!」
「勘違いしないでよ、川中先生。あと放して」
「放さない」
「じゃあそのまま聞いて。助けてがイコールで生きたいって話なわけないだろうが」
「は?」
「生きてることが苦しいとかあるでしょ。そこからの助けてなら、殺してって言ってることと同じだ。死にたいと願っても死ねないし、自殺する勇気がない。だから、助けてと言って殺してもらう人もいる」
優は文弘を真っ直ぐ見る。
「君はどれだけ人の上っ面だけしか見てなかったんだ?」
「…………」
「あと、殺人に関しては君は人に説教とか言えないだろ。自分が何をしたかくらい覚えてなよ、せめて」
「…………あんた、どこまで何を知ってるんだよ」
「僕は君との出来事は全部知ってるよ」
「は……?」
「知らないのは君だけだよ、文弘」
放せ、と優は文弘の手を振りほどく。
「全部知ってからというか、思い出してから僕を捕まえな」
優はそう言って、文弘の元から立ち去った。
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