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杜和泉少女殺害事件
009
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「殺し方についてはあまりわかりません。だけど、それもあなたと同じ手口だとしたら? 話は全部繋がり、とても自然になります」
恵実はそう言って、電話を切る。
「川中先生。先輩から聞きましたよ。先生はこの仕事をやる前までの記憶がないんですよね」
「…………」
「なぜ記憶がないか。それは、あなたが――」
「黙ってくれ、雪城」
文弘は俯きながら言う。
「それ以上言うと、殺すぞ」
「どうぞ。殺ってくださいよ」
「…………」
「殺りたければ今すぐ殺りなさいよ。ほら」
「殺りたくないからやめろって言ってるのがわからねえのかよ」
「わかりませんね。私はそんなに人の気持ちに敏感なわけではないですし。そこまで関心ないですから」
恵実は愛弥を見ながら文弘に言う。
「私も信じられないですが、捜査に私情はいけませんから。はっきりと言いますよ」
「なら、その推理は間違ってる。俺は無関係だ」
「そんなわけないです。あなたは関係大ありですよ」
「……帰る。気分が悪い」
「明日、事情聴取をしますね」
「そんなもん、すぐ終わらせるから今話す。藁谷町に行った帰り、前から彼女が走ってきて、助けを求めた。俺は彼女を助けようとした。でも助からなかった。犯人を捕まえようとしたが、逃がしてしまった。それだけ」
「…………川中先生」
「たったそれだけだ。犯人の狙いが俺なら、俺を殺せば良かった。それをしなかったのはなぜか。俺に恨みがあるからだろ」
「あの、先生」
「こんな仕事をしてるんだ。恨まれて当然だよ」
ははは、と文弘は笑う。
「雪城刑事も気をつけなよ」
「…………家まで送りましょうか」
「結構だ。それより、後は任せたよ」
文弘はそう言って、家に向かって歩いた。
恵実はそう言って、電話を切る。
「川中先生。先輩から聞きましたよ。先生はこの仕事をやる前までの記憶がないんですよね」
「…………」
「なぜ記憶がないか。それは、あなたが――」
「黙ってくれ、雪城」
文弘は俯きながら言う。
「それ以上言うと、殺すぞ」
「どうぞ。殺ってくださいよ」
「…………」
「殺りたければ今すぐ殺りなさいよ。ほら」
「殺りたくないからやめろって言ってるのがわからねえのかよ」
「わかりませんね。私はそんなに人の気持ちに敏感なわけではないですし。そこまで関心ないですから」
恵実は愛弥を見ながら文弘に言う。
「私も信じられないですが、捜査に私情はいけませんから。はっきりと言いますよ」
「なら、その推理は間違ってる。俺は無関係だ」
「そんなわけないです。あなたは関係大ありですよ」
「……帰る。気分が悪い」
「明日、事情聴取をしますね」
「そんなもん、すぐ終わらせるから今話す。藁谷町に行った帰り、前から彼女が走ってきて、助けを求めた。俺は彼女を助けようとした。でも助からなかった。犯人を捕まえようとしたが、逃がしてしまった。それだけ」
「…………川中先生」
「たったそれだけだ。犯人の狙いが俺なら、俺を殺せば良かった。それをしなかったのはなぜか。俺に恨みがあるからだろ」
「あの、先生」
「こんな仕事をしてるんだ。恨まれて当然だよ」
ははは、と文弘は笑う。
「雪城刑事も気をつけなよ」
「…………家まで送りましょうか」
「結構だ。それより、後は任せたよ」
文弘はそう言って、家に向かって歩いた。
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