狂気醜行

春血暫

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狂気醜行

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 優の元から立ち去り、文弘はため息を吐いた。
――変だ。
 数ヶ月前。
 優を逮捕するために、自分が昔住んでいたアパートに行き。
 そこにあったノートを見てから、何かが変だと文弘は感じていた。
 そのノートを見て、日記を読んでいたとき。
 自分と優の性行為の映像が脳内に流れた。
 それから、何となく文弘は優のことが気になっていた。
 先程のことも、優から「文弘にだけ」と言われ、ドキッとしてしまった。
 それを必死に隠し、なるべくクールに対応した。
 が、もしかしたらそれは優にバレているかもしれない。
 そう思うと、少し緊張してしまう自分が文弘の中にいた。
 それに、その日から夜になり、外を歩いていると。
 あの映像のことを思い出し、文弘は熱が出てしまう。
 家ではそのときのことを思い出しては抜いている。
「いや、でも俺は今の生活で充分だから」
 文弘はそう言い聞かせ、ドキドキしながら帰宅した。
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