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トレード

長野ニックスというチーム

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唐澤と畑中の遺恨マッチは畑中の勝ちで幕を閉じた。


唐澤はダメージが残っている為、翌日の試合を欠場した。


こんな決着方法でホントに良かったのだろうか、甚だ疑問だ。





そして、舞台は再び武蔵野ボールパークへ。



今日からアポロリーグ3位の長野ニックスとの二連戦を行う。

この試合はスカイウォーカーズの本拠地で行う為、指名打者制ではなく投手も打席に入る。



長野ニックスとはどんなチームなのか。


日本のプロ野球が1リーグから2リーグ制へと、発展したのを機に誕生した球団でもある。


優勝回数は1回

しかもその1回は球団創立した初年度、おまけに日本一に輝いた。

第一回の日本一になったチームでもある。



長野県松本市の日本アルプスがそびえ立つ標高の高い場所に本拠地ニックスフィールドを構える。


ニックスフィールドは開閉型屋根付きの天然芝で

収容人数 約5万人

左翼:104.9 m
左中間:112.8 m
中堅:121.9 m
右中間:114.0 m
右翼:105.2 m
フェンス:2.4 m~3.7 m
バックネット:17.1 m


典型的な新古典様式の球場で左中間に比べて右中間が狭く気圧の関係で打球が飛びやすいが、ライトフェンスが高いため、左のプルヒッターに不利とされている。パークファクターからも、ホームランの出やすい球場とはいえない。

標高が高く天候が変わりやすいので、球団設立5年目に開閉型屋根付き球場にリニューアルした。






ニックスの注目選手は入団7年目28才の二塁手、鬼束 眞(おにつかまこと)背番号5

右投右打


大学ナンバーワン内野手として6球団競合の末、ニックスが獲得。

首都大学野球リーグ歴代トップの通算本塁打を記録。


史上初の1年目開幕スタメンで初打席の初球をホームランという、華々しいデビューを飾る。

打率305

本塁打27

打点92

盗塁37

文句無しの新人王に輝く。


翌年には打率327

本塁打37

打点117

盗塁32でトリプルスリーを達成。



3年目には打率352

本塁打39

打点127

盗塁36で首位打者並びに2年連続トリプルスリー。


5年目は打率376

本塁打49

打点167

盗塁23で2度目の首位打者とシーズン最多の打点を記録し、チームは4位ながらもMVPを獲得。



今年も絶好調で

打率341

本塁打19

打点57

盗塁27

最も三冠王に近い存在と言われている。


打撃面と走塁面に比べ守備に若干の不安を感じ、首脳陣は外野コンバートを視野に入れているが、本人はセカンドのポジションに強くこだわる。




続いての注目選手は、エースの立花 宗矩(たちばなむねのり)


背番号20

プロ11年目の31才。


最多勝、最優秀防御率に輝いた事のある右腕は140km前後のストレートと決して速くは無いが、ツーシーム(高速シンカー)とサークルチェンジ、他にカットボールやスライダー、カーブを織り交ぜて投球のほぼ全てを打者の手元で微妙に動かし、打者のタイミングを外したり、バットの芯を外すピッチングが信条のグラウンドボールピッチャーである。

抜群の制球力から『精密機械』と称され、ここぞというときにはフォーシームのきれいな速球やチェンジアップを際どいコースへ投げ込み三振も狙って取れる。


昨シーズンは15勝5敗、防御率は2.13で最優秀防御率を獲得。


今シーズンも好調で5勝2敗、防御率は1.94とトップ。



注目選手はまだまだいる。


次に紹介する選手はクレイグ・シャムロック投手。


来日3年目の左ピッチャーで立花と共に左右のエースとして君臨。


立花とは対称的に157kmのフォーシームとツーシームを軸に、カーブとスライダーの中間の様な変化をする、スラーブとチェンジアップを操る。


立花とは正反対に速球でグイグイ押すパワーピッチャー。

制球力はイマイチだが、適度な荒れ球で相手に的を絞らせず三振を獲る。

メジャーの経験は無いが、3Aで投げているところを駐在スカウトが見て日本向きと判断し獲得。

来日1年目から連続して二桁勝利を上げる。


昨年は12勝7敗、防御率は3.86

奪三振は204と2位。

特筆すべきは1試合の奪三振率が9.23とリーグトップのドクターKだ。


そのシャムロックは今夜の先発でもある。


スカイウォーカーズは今日も勝つ事が出来るだろうか。
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