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来季へ向けて
朗報
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翌日、試合はデーゲームで始まった。
99ersの先発はルーキー松井、スカイウォーカーズの先発はブルペンデーという事で、中継ぎの流川が任された。
両チーム共にスタメンの変更は無し。
この日は99ersが初回に吉川の第28号ソロで早くも先制。
対するスカイウォーカーズは左腕の松井を攻略する事が出来ず、凡打を繰り返す。
2回には梁屋がマウンドに上がり、榊直伝のカーブで99ers打線を封じる。
99ersも吉川の1発のみで、チャンスを広げるが得点には結びつかず。
中盤の6回、スカイウォーカーズはピッチャーの打順に代打畑中を送り込む。
畑中は松井の決め球でもある、スクリューボールをライト線を破るツーベースヒットで出塁。
続く保坂はボールをよく見てフォアボールで出塁。
ノーアウトランナー一塁三塁という場面で打席にはトップの唐澤。
並行カウントとなって、5球目にやや内側に入ったストレートを捕え、ライトスタンドへ第19号スリーランで逆転。
8回は東雲、最終回はジェイクが連日の登板で試合を締め括った。
勝利投手は梁屋で3勝目。
ジェイクはリーグトップの31セーブをマーク。
「勝っても賞金貰えないんじゃ、モチベーション下がるよなぁ」
「オーナー賞があるだろ!」
「だって、皆に分配したら微々たる額じゃねえか!
せっかく勝ったんだから、もっと貰いたいじゃん」
「お前、そんなに金に困ってるのかよ?」
とにかく金に汚い榊であった。
これで99ersとマーリンズのゲーム差が無くなり、同率首位となった。
そのマーリンズはレッズとの試合で打ちまくり、12対2と圧勝。
ここへきて、マーリンズの勢いが増してきた。
「スカイウォーカーズはさておき、問題はなのはマーリンズか…吉川、マーリンズとどう戦う?」
「マーリンズですか…打線の破壊力は今や12球団でトップでしょう…」
試合後、ヤマオカ監督と吉川が話し合っている。
「トップの打線力か…侮れないな」
「ハイ…でも、策はあります」
「策か…マーリンズを完璧に封じる策か?」
「えぇ、秘策があります」
吉川の秘策とは何なのか。
翌日、スカイウォーカーズは本拠地でキングダムとの連戦をスタートさせる。
そして99ersは東北でマーリンズとの首位攻防戦に挑む。
その夜、榊のスマホに着信が鳴った。
「はいはーい、オレ榊。ところでオタク誰?」
【あちきだぬーーーん!】
この声は。
「ぬーーん!って、お前オーナーのセガレか?」
声の主は球団編成部長の抜郎だった。
【まぁ、一応息子は息子なんだがぬ…オーナーのセガレという呼び名は止めて欲しいぬ!】
「セガレなんだからしょうがねぇだろ。
で、なんの用だ?」
【さっき弟から連絡があったんだが、マクダウェルは来年スカイウォーカーズに来る事になったんだぬ!】
「えぇ~っ、マジで?」
【だぬだぬ!どうやら弟が代理人に会って、上手く話をまとめてきたらしいぬ!】
「どうやって話をつけたんだ?」
【弟は交渉を長引かせる事はせずに、手短に話して最後にデカチェンスキーに「Can you do it? (やれるのか、おいっ!)」って闘魂ビンタかましたら涙目になって、すんなり合意に達したと言ってるぬ!】
交渉の席でビンタかますとは、恐ろしい人物だ。
「そんな交渉の仕方あるのかよ!で、肝心の年俸なんだが、いくらで合意したんだ?」
【ウム、それが日本円で5億らしいぬ】
「ウソっ!だって、メジャーで9億貰ってたのに、日本で5億?
もしかして、ケガで試合に出れないとかで、挙げ句には勝手にアメリカへ帰っちゃうような事するんじゃないのか?」
過去に大物メジャーリーガーがそんな事をして、ある球団は大バッシングを受けた。
【ムヒョヒョヒョヒョヒョ!そんな事は絶対に無いぬ!
マクダウェルは財前くんと一緒にプレー出来るという事で喜んで日本行きを決めたぬーーん!】
「財前と一緒にプレーしたいっていうワケか…」
【だぬだぬ!その代わり、財前くんに通訳やら何やら、日本に来て身の回りを世話をして欲しいという事だぬ】
財前はマクダウェルの通訳兼マネージャーという立場になるみたいだ。
「決め手は財前だし、そのぐらい問題無いんじゃないかな」
【にゃるほど、とにかくマクダウェルは来年からスカイウォーカーズの一員になるという事なんだぬ】
「いや~、良かったよホントに…マクダウェルが来てくれりゃ、スカイウォーカーズの優勝は確実だぜ!
ありがとうな」
【ムヒョヒョヒョヒョヒョ!おやすい御用だぬ!では、今年も優勝目指して頑張るぬーーーん!】
「あいよ~、どうもありがとう」
電話を切った。
「来年かぁ…来年はユニフォームを着るつもりは無いんだけどなぁ」
着るつもりは無い…という事は監督の座を降りるという意味なのか。
99ersの先発はルーキー松井、スカイウォーカーズの先発はブルペンデーという事で、中継ぎの流川が任された。
両チーム共にスタメンの変更は無し。
この日は99ersが初回に吉川の第28号ソロで早くも先制。
対するスカイウォーカーズは左腕の松井を攻略する事が出来ず、凡打を繰り返す。
2回には梁屋がマウンドに上がり、榊直伝のカーブで99ers打線を封じる。
99ersも吉川の1発のみで、チャンスを広げるが得点には結びつかず。
中盤の6回、スカイウォーカーズはピッチャーの打順に代打畑中を送り込む。
畑中は松井の決め球でもある、スクリューボールをライト線を破るツーベースヒットで出塁。
続く保坂はボールをよく見てフォアボールで出塁。
ノーアウトランナー一塁三塁という場面で打席にはトップの唐澤。
並行カウントとなって、5球目にやや内側に入ったストレートを捕え、ライトスタンドへ第19号スリーランで逆転。
8回は東雲、最終回はジェイクが連日の登板で試合を締め括った。
勝利投手は梁屋で3勝目。
ジェイクはリーグトップの31セーブをマーク。
「勝っても賞金貰えないんじゃ、モチベーション下がるよなぁ」
「オーナー賞があるだろ!」
「だって、皆に分配したら微々たる額じゃねえか!
せっかく勝ったんだから、もっと貰いたいじゃん」
「お前、そんなに金に困ってるのかよ?」
とにかく金に汚い榊であった。
これで99ersとマーリンズのゲーム差が無くなり、同率首位となった。
そのマーリンズはレッズとの試合で打ちまくり、12対2と圧勝。
ここへきて、マーリンズの勢いが増してきた。
「スカイウォーカーズはさておき、問題はなのはマーリンズか…吉川、マーリンズとどう戦う?」
「マーリンズですか…打線の破壊力は今や12球団でトップでしょう…」
試合後、ヤマオカ監督と吉川が話し合っている。
「トップの打線力か…侮れないな」
「ハイ…でも、策はあります」
「策か…マーリンズを完璧に封じる策か?」
「えぇ、秘策があります」
吉川の秘策とは何なのか。
翌日、スカイウォーカーズは本拠地でキングダムとの連戦をスタートさせる。
そして99ersは東北でマーリンズとの首位攻防戦に挑む。
その夜、榊のスマホに着信が鳴った。
「はいはーい、オレ榊。ところでオタク誰?」
【あちきだぬーーーん!】
この声は。
「ぬーーん!って、お前オーナーのセガレか?」
声の主は球団編成部長の抜郎だった。
【まぁ、一応息子は息子なんだがぬ…オーナーのセガレという呼び名は止めて欲しいぬ!】
「セガレなんだからしょうがねぇだろ。
で、なんの用だ?」
【さっき弟から連絡があったんだが、マクダウェルは来年スカイウォーカーズに来る事になったんだぬ!】
「えぇ~っ、マジで?」
【だぬだぬ!どうやら弟が代理人に会って、上手く話をまとめてきたらしいぬ!】
「どうやって話をつけたんだ?」
【弟は交渉を長引かせる事はせずに、手短に話して最後にデカチェンスキーに「Can you do it? (やれるのか、おいっ!)」って闘魂ビンタかましたら涙目になって、すんなり合意に達したと言ってるぬ!】
交渉の席でビンタかますとは、恐ろしい人物だ。
「そんな交渉の仕方あるのかよ!で、肝心の年俸なんだが、いくらで合意したんだ?」
【ウム、それが日本円で5億らしいぬ】
「ウソっ!だって、メジャーで9億貰ってたのに、日本で5億?
もしかして、ケガで試合に出れないとかで、挙げ句には勝手にアメリカへ帰っちゃうような事するんじゃないのか?」
過去に大物メジャーリーガーがそんな事をして、ある球団は大バッシングを受けた。
【ムヒョヒョヒョヒョヒョ!そんな事は絶対に無いぬ!
マクダウェルは財前くんと一緒にプレー出来るという事で喜んで日本行きを決めたぬーーん!】
「財前と一緒にプレーしたいっていうワケか…」
【だぬだぬ!その代わり、財前くんに通訳やら何やら、日本に来て身の回りを世話をして欲しいという事だぬ】
財前はマクダウェルの通訳兼マネージャーという立場になるみたいだ。
「決め手は財前だし、そのぐらい問題無いんじゃないかな」
【にゃるほど、とにかくマクダウェルは来年からスカイウォーカーズの一員になるという事なんだぬ】
「いや~、良かったよホントに…マクダウェルが来てくれりゃ、スカイウォーカーズの優勝は確実だぜ!
ありがとうな」
【ムヒョヒョヒョヒョヒョ!おやすい御用だぬ!では、今年も優勝目指して頑張るぬーーーん!】
「あいよ~、どうもありがとう」
電話を切った。
「来年かぁ…来年はユニフォームを着るつもりは無いんだけどなぁ」
着るつもりは無い…という事は監督の座を降りるという意味なのか。
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