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ようやく馴染んだ高校生活

さっさとやっちゃえよ!

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クラスの連中と仲良くなり、僕は学校に行く楽しみが増えたのだが、どこか心の中では【オレはお前らとは違うんだよ】という気持ちは払拭出来なかった。



じゃあ具体的に、何がどう違うのか?と問われても上手く伝える事が出来ない。

勝手に自分からバリアを張って、寄せ付けないようにしていたのも要因の1つだ。

でもそれだけじゃない、何かがあったのも事実だ。

この年になってもそれが何だったのか、上手く表現できない。

それでも以前と比べ、仲の良いヤツラは増えた。

放課後バイトが無い時は、学校から近いヤツのウチに遊びに行ったり、学校の近くの繁華街へ繰り出しゲーセンへ行ったりと。

コーヒーを飲みながらタバコに火を点け、煙をモクモクと充満させながら、思春期にありがちな性の話をよくしていた。

皆考えている事は一緒だ。

どうやったら女にモテるか?

どうやったらセックス出来るか?

そんな事ばかりを考えていた。

頭の中の8割以上は異性に関する事で占めていた。

それは僕だけに限らず、ほとんどの男子高生が思っていた。

病気でも何でもなく、むしろ健全な証だった。


友人の1人で中田というヤツの家に数人で遊びに行った際、この中で彼女がいるヤツはいるか?という話しになった。

ほとんどのヤツラは彼女がおらず、僕も波多野という彼女がいるが、ホントに彼女なのかなぁ?

という疑問もあったので、ビミョーな立場でもある。


名前は忘れたが、その中の1人は彼女と初体験をさっさと済ませてしまった。


「うらやましいなぁ!オレなんて、彼女かどうか分からない存在しかいないのに」

「何だそりゃ?彼女じゃねえのかよ?」

波多野の事を友人達に話した。

「お前それデキる相手だから、さっさとヤッちゃえよ」

「そうだよ、お前から誘われてるのを待ってるんだよ」

「次のデートでさっさとヤッちまえよ」

「お前、間違っても妊娠なんてさせるなよ!」

等とアドバイスをもらった。

要はいつまでもダラダラとしてないで、早いとこ1発ヤレという事だ。

(そうか、次のデートに誘ったら波多野とそういう関係になるかもな…)

こうなりゃ善は急げだ!

中田の家を出て、駅の途中にあった公衆電話で波多野に連絡した。

(どうやって誘おうか?)

あれこれ考えたが頭の中でまとまらず、とりあえず次の休みに会おうという約束をして電話を切った。

これで童貞とオサラバ出来るのか…

休日が待ち遠しく感じた。
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