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愛しさにサヨナラ
100点満点?当然だよ!
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「波多野~、杉下に言ったんだけどさぁ」
「うん。で、何だって?」
「慶子とはどこまでの仲なの?とか聞いてきやがるし、深い仲じゃないならアタシが誘っても問題ないよね?みたいな事言ってくるんだぜ?何言っても聞かないんだ」
「何、それ?」
「何それ?って…オレが聞きたいぐらいだよ」
僕は波多野と付き合ってる事を伝えたが、どこまで関係が進んでるんだ?と根掘り葉掘り聞いてくるのでウンザリしていた。
このままでは埒が明かないので、波多野に助けを求めた。
「優子は小野っちの事好きだったからね~」
「でも、彼氏作ったじゃん」
「でも、すぐに別れたんだよね?」
「よくわかんないよ、アイツは」
「優子とクリスマス行きたいんなら、行ってもいいよ」
「だから、それは断った!なのに、杉下が一歩も引かねえから困ってるんだよ」
もう関わりたくないという事を伝えた。
「オレが言っても無理だからさ、波多野言ってみてくんないかな?」
「えーっ!アタシが言うの?」
「だって、お前ら仲良かったじゃん」
「そりゃそうだけどさぁ」
波多野も聞いてるうちに、杉下が面倒臭いヤツだって事が解ってきたのか、気が進まないみたいだ。
「あー…じゃあ、こうしよう!クリスマスの日はバックレよう!それしかない」
「えーっ!それで大丈夫なの小野っちは?」
「だって、何言っても聞かないんじゃそれしかないだろ」
「うーん…じゃあ、アタシが直接優子に言うよ」
「大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫でしょ。アタシが言えば、納得してくれると思うから」
「そうか、悪いな」
「小野っちも悪いんだからね!」
何で?
「オレのどこが悪いんだよ?」
「優子にその気があるような言い方するからよ!」
「どこがだよ?逆に迷惑なんだよ、こっちは!しかも、側に親がいる時に限って電話してきやがって」
「わかった、わかった!とにかく、アタシが優子に連絡するから」
こっちはそんな言い方したつもりは無いんだが…
何せ、向こうがそんなの関係ない、とばかりにしつこいから、もう話したくないだけだ。
(でも待てよ?波多野と杉下がオレを取り合うって…オレ、意外とモテるじゃん!)
アホな事を想像、いや妄想してニヤニヤしていた。
モテ期なのかどうかは解らないが、モテるなんて、僕の人生に於いてこれっぽっちも無い。
そのせいか、僕は浮かれまくっていた。
僕の両手を、波多野と杉下が引っ張り合う姿を思い浮かべてニヤニヤした。
童貞のクセに、あり得ない事を妄想するのだけは一人前だ。
試験休みが終わると2学期終業日だ。
教室ではテストの答案用紙が配られた。
5教科の合計は431点。
クラスで2番目の成績で、学年では8位だった。
「小野、スゲーな!何で、今までバカだったんだよ!」
「お前、どういうカンニングのやり方したんだよ?」
「お前、先生にいくら渡した?」
周りは驚く。
これがホントの実力だ!
うーん…確かに悪い気はしない!むしろ、いい気分だ。
「あぁ、先生。これで留年になりそうなんですかね~?ほら、オレ100点すよ?」
担任が【お前は留年確定だ!】と言ってた事を思い出した。
担任は日本史を教えている。
だったら、高得点上げてやろうじゃん!と思い、勉強した結果が満点だ。
僕は日本史が得意だ。
過去に1度だけ満点を取った事がある。
中2の期末テストで、科目は英語だった。
「小野、お前はやれば出来るんだ。だから、これからも真面目にやれよ」
今まで担任に怒られっぱなしだったが、さすがに今回ばかりは何も言えない。
へっ、オレは100点を取ったんだよ!
結果が全てだろうが、えぇ!
担任の目の前で答案用紙をクシャクシャに丸めてゴミ箱に投げ入れた。
「小野っ!お前、なんて事するんだ!」
そりゃ、担任は驚くだろう。
友人達も呆気に取られていた。
「こんな学校で100点取ったって、所詮は三流大学にしか行けないんすよ?…
100点なんて、いくらでも取ってやりますよ。だってバカ学校なんだし、ちょこっと勉強すりゃいいんだし」
ナメきった態度で担任を見下す。
担任は何も言わなかったが、腸が煮えくり返る思いだったろう。
怒ろうが何しようが、こんな簡単な問題ならば100点なんてあっという間だ。
だからもう、答案用紙は必要無い。
僕にとって、答案用紙はただの紙切れ同然。
こんな感じで常に担任をバカにしていた。
それ以来、僕も意地になって日本史だけは卒業するまで全て100点を取った。
答案用紙を配られる度、担任をおちょくった。
「もっと難しい問題出してくださいよ~。
簡単過ぎて、10分かからない内に終わっちゃうんだからさぁ!
それとも、これで必死に考えて出した問題すか?
こんなもん、そこら辺の小学生や中学生でもあっという間に解けますよ?
試しに、中学生に出してはどうすか?
オレと同じ満点取りますよ?」
「人をバカにするのもいい加減にしろっ!」
バシーン!とビンタを食らった事も何度かあったっけ…
「うん。で、何だって?」
「慶子とはどこまでの仲なの?とか聞いてきやがるし、深い仲じゃないならアタシが誘っても問題ないよね?みたいな事言ってくるんだぜ?何言っても聞かないんだ」
「何、それ?」
「何それ?って…オレが聞きたいぐらいだよ」
僕は波多野と付き合ってる事を伝えたが、どこまで関係が進んでるんだ?と根掘り葉掘り聞いてくるのでウンザリしていた。
このままでは埒が明かないので、波多野に助けを求めた。
「優子は小野っちの事好きだったからね~」
「でも、彼氏作ったじゃん」
「でも、すぐに別れたんだよね?」
「よくわかんないよ、アイツは」
「優子とクリスマス行きたいんなら、行ってもいいよ」
「だから、それは断った!なのに、杉下が一歩も引かねえから困ってるんだよ」
もう関わりたくないという事を伝えた。
「オレが言っても無理だからさ、波多野言ってみてくんないかな?」
「えーっ!アタシが言うの?」
「だって、お前ら仲良かったじゃん」
「そりゃそうだけどさぁ」
波多野も聞いてるうちに、杉下が面倒臭いヤツだって事が解ってきたのか、気が進まないみたいだ。
「あー…じゃあ、こうしよう!クリスマスの日はバックレよう!それしかない」
「えーっ!それで大丈夫なの小野っちは?」
「だって、何言っても聞かないんじゃそれしかないだろ」
「うーん…じゃあ、アタシが直接優子に言うよ」
「大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫でしょ。アタシが言えば、納得してくれると思うから」
「そうか、悪いな」
「小野っちも悪いんだからね!」
何で?
「オレのどこが悪いんだよ?」
「優子にその気があるような言い方するからよ!」
「どこがだよ?逆に迷惑なんだよ、こっちは!しかも、側に親がいる時に限って電話してきやがって」
「わかった、わかった!とにかく、アタシが優子に連絡するから」
こっちはそんな言い方したつもりは無いんだが…
何せ、向こうがそんなの関係ない、とばかりにしつこいから、もう話したくないだけだ。
(でも待てよ?波多野と杉下がオレを取り合うって…オレ、意外とモテるじゃん!)
アホな事を想像、いや妄想してニヤニヤしていた。
モテ期なのかどうかは解らないが、モテるなんて、僕の人生に於いてこれっぽっちも無い。
そのせいか、僕は浮かれまくっていた。
僕の両手を、波多野と杉下が引っ張り合う姿を思い浮かべてニヤニヤした。
童貞のクセに、あり得ない事を妄想するのだけは一人前だ。
試験休みが終わると2学期終業日だ。
教室ではテストの答案用紙が配られた。
5教科の合計は431点。
クラスで2番目の成績で、学年では8位だった。
「小野、スゲーな!何で、今までバカだったんだよ!」
「お前、どういうカンニングのやり方したんだよ?」
「お前、先生にいくら渡した?」
周りは驚く。
これがホントの実力だ!
うーん…確かに悪い気はしない!むしろ、いい気分だ。
「あぁ、先生。これで留年になりそうなんですかね~?ほら、オレ100点すよ?」
担任が【お前は留年確定だ!】と言ってた事を思い出した。
担任は日本史を教えている。
だったら、高得点上げてやろうじゃん!と思い、勉強した結果が満点だ。
僕は日本史が得意だ。
過去に1度だけ満点を取った事がある。
中2の期末テストで、科目は英語だった。
「小野、お前はやれば出来るんだ。だから、これからも真面目にやれよ」
今まで担任に怒られっぱなしだったが、さすがに今回ばかりは何も言えない。
へっ、オレは100点を取ったんだよ!
結果が全てだろうが、えぇ!
担任の目の前で答案用紙をクシャクシャに丸めてゴミ箱に投げ入れた。
「小野っ!お前、なんて事するんだ!」
そりゃ、担任は驚くだろう。
友人達も呆気に取られていた。
「こんな学校で100点取ったって、所詮は三流大学にしか行けないんすよ?…
100点なんて、いくらでも取ってやりますよ。だってバカ学校なんだし、ちょこっと勉強すりゃいいんだし」
ナメきった態度で担任を見下す。
担任は何も言わなかったが、腸が煮えくり返る思いだったろう。
怒ろうが何しようが、こんな簡単な問題ならば100点なんてあっという間だ。
だからもう、答案用紙は必要無い。
僕にとって、答案用紙はただの紙切れ同然。
こんな感じで常に担任をバカにしていた。
それ以来、僕も意地になって日本史だけは卒業するまで全て100点を取った。
答案用紙を配られる度、担任をおちょくった。
「もっと難しい問題出してくださいよ~。
簡単過ぎて、10分かからない内に終わっちゃうんだからさぁ!
それとも、これで必死に考えて出した問題すか?
こんなもん、そこら辺の小学生や中学生でもあっという間に解けますよ?
試しに、中学生に出してはどうすか?
オレと同じ満点取りますよ?」
「人をバカにするのもいい加減にしろっ!」
バシーン!とビンタを食らった事も何度かあったっけ…
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