Baseball Freak 主砲の一振り 7

sky-high

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素質はS級、素行の悪さはSSS級

前代未聞

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この日の試合は打線が繋がり、2-5でGlanzが勝利したのだが、2戦目は3-0、3戦目は4-1でレッズに連敗を喫した。


毎試合ひろしにスタメンを任せるワケにはいかず、監督としての威厳を保つ為に榊が考案するのだが、未だ勝ち星が付かず。


「何でオレが決めたスタメンだと勝てねえんだよ!オマエら、ワザと敗けようとしてないか?」


「んな、バカな!」


「だって、おかしいだろ!あの茶坊主が考案するスタメンだと勝てるけど、オレが考えたスタメンだと敗けるんだぜ?八百長してるとしか思えないだろ!」


「アホか!八百長なんてやったら、すぐにバレるだろ!それに、八百長がバレたら全員球界追放食らうぞ!」


GM補佐の中田は呆れ顔だ。


「でもさぁ、何で勝てないんだろ…」


「当たりめぇだろっ!そもそも、アミダでスタメン決める監督がどこにいるんだよ!」


榊はスタメンを考えるのが面倒くさく、あみだくじで選手を決めている。


「だって、考えるの面倒なんだモン!」


「何、その女子っぽい言い方…」


「やっぱ、マジメに考えなきゃだめかなぁ」


「オマエは何もしないで、ドカッとベンチに座ってりゃいいんだよ。スタメン起用はあのボウズに任せりゃいいじゃん」


「だって、オレは監督であり、GMでもあるんだよ?そのオレが何もせずに、茶坊主にスタメン任せるワケにはいかないだろ」


「いいじゃん、お前はGM兼監督なんだし、お前がアイツにスタメン考案しろって指令を出したって事にしとけば」


モノは言い様だ。


「あっ、そうか!オレはGMでもあるんだし、下のモンにアレやれ、これヤレって命令してればいいんだもんな」


ノー天気なオトコだ。


「そういう事!【名監督、何もせずに部下を信じる】お前はそういう監督になりゃいいんだよ」


「ウンウン、オレは名監督だしな。ヨシ、これなからは茶坊主にスタメンを任せよう!」


ナントカとハサミは使いようだ…中田はそう思った。






Glanzの話は一旦置いといて、舞台を山口県下関市に移す。


この日は山口Knightsの新たな本拠地、下関ボールパークにて、札幌ウォーリアーズとの一戦がスタートしていた。


だが、序盤から両チーム共にラフプレーの連発で球場は異様な雰囲気に包まれていた。


5回の裏、Knightsの攻撃の時に事件は起こった。


ウォーリアーズ先発眞鍋が7番バッター麻生に対して、顔面スレスレのビーンボールを投じた。


麻生は間一髪避けたが、この1球が引き金となり大乱闘が勃発。



乱闘の主役でもある、麻生はブチギレでマウンドの眞鍋目掛けて突進。


「おどりゃ、なにさらすんじゃコラァ!!」


広島弁丸出しで眞鍋に飛びかかった。


「おい、止めろ!止めんか!」


「早く止めろっ!」


次々と選手が入り乱れ、乱闘がスタート。


麻生は味方の選手に抑えられたが、怒りの収まらない彼はウォーリアーズの監督、三井の背後にドロップキックを炸裂。


すかさず、抱えあげてノーザンライトボムで叩きつけ病院送りに。


当然、麻生は退場となったが、相手チームの監督にプロレス技をかけて負傷させるという前代未聞の行動について、彼を球界追放させろという声まで挙がった。


その渦中の人物でもある麻生だが、彼をめぐってGlanzをも巻き込む事となる。
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