Baseball Freak 主砲の一振り 7

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追い込み

二軍でガッチリ首位をキープ

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Super Phoenixも相手が二軍だからとタカをくくっていた可能性も無くはない。

だが、一度火のついた打線は止まらない。

しかも、一軍の試合でプレッシャーを感じず、思う存分プレー出来る幸せを満喫しているようにも見える。


藤村の先制ツーランの後、好調の乃木が後に続けとばかりに、第8号ソロをレフトスタンドに叩き込む。


それを見た4番庵野が、オレもとばかりに初球をフルスイング。


打球は三度レフトスタンドへ吸い込まれる第2号ソロで早くも4点目を追加。


先発ハドソンはアウト1つも取れずに、僅か6球でノックアウト。


Glanz打線は更に勢いを増し、毎回得点を重ね、3-11というスコアでこれまた圧勝。



【レッズに続いてSuper Phoenixまでもが二軍相手に滅多打ちされるとは、言語道断!】


【Super Phoenixのレギュラー全員は頭を丸めて出直せ!】


【喝だっ!練習が足りないから、二軍に不覚を取るんだ!】


etc.....再度評論家やOBは大激怒。




「ギャハハハハハハハハハ!勝負は時の運だっつーの!
一軍も二軍も関係ねぇって。
勢いのあるチームが試合を制するんた。
この老いぼれ共はこんな事すら分からんのに、随分とまぁ、エラそうな事ほざいてんねぇ」


翌日のゲーム前、榊は報道陣の前で得意気な表情で評論家達を煽る。



第2戦はさすがにSuper Phoenixが意地を見せ、3-5で逆転勝ちした。


そして第3戦は投手戦となり、お互い決定打に欠いたまま、延長12回引き分けとなった。


順位は変わらず首位をキープ。


二軍メンバーだけでも十分戦っていけると証明してみせた。


「このままのメンバーで最終戦までやってみるのも悪くないかもな」


「いくら何でも、それは無謀過ぎるだろ!」


「んだな(^_^)」


財前とひろしは当然反対する。


「やってみなきゃ分かんねえだろうが」


「バカ言うな、今は勢いで圧倒してるけど、相手は一軍メンバーだぞ!
首位転落どころか、Bクラス行きだぞ!」



「そんなモンかねぇ…」


「あったりめーだっつ~のっ!」


「んだな(^ ^)」


相変わらずの3人だった。



二軍メンバーが一軍でプレー出来るのも残り3日。


この日は本拠地さいたま S Villageにて、西地区首位の名古屋99ersを迎え撃つ。



二軍メンバーにとってはここは正念場となる。


先発は99ersが左のエース那須川、Glanzは左のサイドスロー蓮実。



99ersのスターティングメンバー


1 (三) 比嘉 1
2 (遊) 飛鳥 5
3 (捕) 外崎 27
4 (中) 吉川 3
5 (二) 秋山 4
6 (右) 中本 9
7 (一) ビリー 10
8 (左) 稲本 52
9 (指) 美濃部 22


(投) 那須川 11


現在の99ersは上位打線よりも下位打線の勢いが凄く、6番中本から9番美濃部の連打で得点を重ねるのが勝ちパターン可されている。


特に9番美濃部は左のスラッガーとして、未来の99ersを背負って立つ2新星。
まだ21才と若く、吉川プレーイングマネージャーは美濃部に大きく期待を寄せる。




後攻Glanzのスターティングメンバー


1 (遊) 蒲生 53
2 (右) 藤村 46
3 (中) 乃木 50
4 (左) 菅原 39
5 (三) 小早川 56
6 (一) 庵野 4
7 (二) 山下 57
8 (捕) 七海 36
9 (指) 南野 25


(投) 蓮実  41


連日のように打順が変わるGlanz打線だが、ひろしは蒲生、小早川の2人に期待をかける。


次世代スピードスターの蒲生は内外野どこでも守れるユーティリティスタイルに加え、天性の脚力と走塁センスで年間40~50盗塁はコンスタントに狙える。


小早川は本職がセカンドだが、豪快な打撃とアグレッシブな守備と強肩を生かすためにサードへコンバートさせる方針だ。


先発の蓮実は左のサイドスローから放たれるキレの良いストレートとスライダー、シンカー、チェンジアップを駆使して左の好打者が多いネプチューンリーグではうってつけのタイプ。



出来ることなら、この3人は今後も一軍に残って経験を積ませたいとも考えている。


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