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第一章 近親相姦という過去を絶ち切るために
自分が何をしたのか分かっているのか!
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二人だけしかいない病院の個室で、オレは母親と近親相姦をするようになった経緯を赤裸々に話した。
おじさんはただただ唖然とするばかりで返す言葉が無い。
まさか母親が息子の精通を機に身体の関係を持ち始めた、なんてとても言える事じゃない。オレも出来ればヒミツにしておきたかった。
だが、全寮制の高校へ行くという話を聞いた時の母親の狼狽ぶりはかなり異常だった。まるで恋人が遠くに行ってしまうが如く、母親は泣き叫び、猛反対した。
おじさんもその時の様子に異変を感じたみたいだ。
あの時母親は正気じゃなかった。《絶対に貴方は私の下から離れる事は出来ない!》その偏愛の対象のオレが全寮制の男子校、しかも場所は奥多摩という、自然に囲まれた高校の受験をしようとしている。
おじさんはオレがそんな学校を選んだ事に疑問を持っていたみたいだ。
オレ程の学力ならば、わざわざ辺鄙な場所まで行かずとも、近場で進学校と呼ばれている高校が家の周辺に多数ある。
それなのに何故、寮生活をしてまで母親の下を離れなければならないのか…オレの決意と母親の狼狽えよう。
何かあるに違いない。
おじさんの困惑した表情からそう感じ取っのは分かっていた。
挙げ句にはこんな形で入院してしまった。
もう隠す事は出来ないと判断したオレは包み隠さずに全てを話した。
そりゃ、こんな事を聞かされたら唖然とするしかない。
卒業を機に母親との身体の関係を持つ行為は一切終わらせる、母親にはおじさんがいる。
呆然としていたおじさんは黙って病室を出て行った。オレはおじさんに失望されたのか、軽蔑されたのかと不安になったが、しばらくすると手にナースセンターの前に置かれている自販機の缶ジュースを、二つ持ってきた。そしてオレに一つ渡すともう1つのジュースを一気に流し込んだ後、「ふぅ~」とため息をつくと、少し落ち着いたのか、話を始めた。
「亮輔くん、これは1番やってはいけない事だ。それは解っているね?」
おじさんは再び腕を組みながら天を仰いだ。
「はい、もうこれきりっにしよう!そう思っていながらも母の誘惑には勝てず…」
そう、いつも罪悪感にさいなまれていた。
「君だけを責めるつもりはないが、お母さんとは血を繋がってる親子だ。しかもそんな行為を続けているとは…」
そしておじさんはある提案をした。
「このまま君をあの家においていくワケにはいかない。そこで提案だが、私がいつも仕事で使っているホテルに住んでそこで勉強してみてはどうかな?あの家にいたら君もお母さんも本当にダメになってしまう。だからこの件はおじさんに任せてくれないか」
オレはおじさんの提案に甘える事にした。
「ありがとうございます。これなら勉強に集中できます。
何から何まで世話になりっぱなしですみません…」
オレは深々と頭を下げた。
翌日、オレは退院した。
病院にはおじさんと母親が付いてきた。
車の中でおじさんは母親に暫くの間オレとは別々で暮らすようにと言った。
「どうして?何故、亮輔と別に暮らさなきゃならないの?それに入院した時だって真っ先に私の所に連絡を入れないで沢渡さんの所に連絡するなんて…亮輔、何でお母さんに何も言ってくれないの!」
助手席で母親は一気に捲し立てた。
「いい加減にしろ!今まで何をやってきたのか、自分の胸に手を当てて考えてみろ!それが母親のやる事か!」
ハンドルを握りながらおじさんは母親を一喝した。
「…うぅ」
母親は何も言えなかった。
「いいか、お前と亮輔くんは今後別々に暮らす事に決めた。私が仕事で使っているホテルに亮輔くんを住まわせるつもりだ。
…お前は母親失格だ!恥を知れ!」
母親は顔を覆うようにして泣き出した。
「うわぁ~っ!!…ど、どうしても、どうしても亮輔をあの学校に行かせたくなくて…私、亮輔が段々と手が届かないような存在になってしまいそうだと思って…」
後部座席でオレは母親の言い分を黙って聞いていた。
これじゃ歪んだ親子の愛情だ…
おじさんはただただ唖然とするばかりで返す言葉が無い。
まさか母親が息子の精通を機に身体の関係を持ち始めた、なんてとても言える事じゃない。オレも出来ればヒミツにしておきたかった。
だが、全寮制の高校へ行くという話を聞いた時の母親の狼狽ぶりはかなり異常だった。まるで恋人が遠くに行ってしまうが如く、母親は泣き叫び、猛反対した。
おじさんもその時の様子に異変を感じたみたいだ。
あの時母親は正気じゃなかった。《絶対に貴方は私の下から離れる事は出来ない!》その偏愛の対象のオレが全寮制の男子校、しかも場所は奥多摩という、自然に囲まれた高校の受験をしようとしている。
おじさんはオレがそんな学校を選んだ事に疑問を持っていたみたいだ。
オレ程の学力ならば、わざわざ辺鄙な場所まで行かずとも、近場で進学校と呼ばれている高校が家の周辺に多数ある。
それなのに何故、寮生活をしてまで母親の下を離れなければならないのか…オレの決意と母親の狼狽えよう。
何かあるに違いない。
おじさんの困惑した表情からそう感じ取っのは分かっていた。
挙げ句にはこんな形で入院してしまった。
もう隠す事は出来ないと判断したオレは包み隠さずに全てを話した。
そりゃ、こんな事を聞かされたら唖然とするしかない。
卒業を機に母親との身体の関係を持つ行為は一切終わらせる、母親にはおじさんがいる。
呆然としていたおじさんは黙って病室を出て行った。オレはおじさんに失望されたのか、軽蔑されたのかと不安になったが、しばらくすると手にナースセンターの前に置かれている自販機の缶ジュースを、二つ持ってきた。そしてオレに一つ渡すともう1つのジュースを一気に流し込んだ後、「ふぅ~」とため息をつくと、少し落ち着いたのか、話を始めた。
「亮輔くん、これは1番やってはいけない事だ。それは解っているね?」
おじさんは再び腕を組みながら天を仰いだ。
「はい、もうこれきりっにしよう!そう思っていながらも母の誘惑には勝てず…」
そう、いつも罪悪感にさいなまれていた。
「君だけを責めるつもりはないが、お母さんとは血を繋がってる親子だ。しかもそんな行為を続けているとは…」
そしておじさんはある提案をした。
「このまま君をあの家においていくワケにはいかない。そこで提案だが、私がいつも仕事で使っているホテルに住んでそこで勉強してみてはどうかな?あの家にいたら君もお母さんも本当にダメになってしまう。だからこの件はおじさんに任せてくれないか」
オレはおじさんの提案に甘える事にした。
「ありがとうございます。これなら勉強に集中できます。
何から何まで世話になりっぱなしですみません…」
オレは深々と頭を下げた。
翌日、オレは退院した。
病院にはおじさんと母親が付いてきた。
車の中でおじさんは母親に暫くの間オレとは別々で暮らすようにと言った。
「どうして?何故、亮輔と別に暮らさなきゃならないの?それに入院した時だって真っ先に私の所に連絡を入れないで沢渡さんの所に連絡するなんて…亮輔、何でお母さんに何も言ってくれないの!」
助手席で母親は一気に捲し立てた。
「いい加減にしろ!今まで何をやってきたのか、自分の胸に手を当てて考えてみろ!それが母親のやる事か!」
ハンドルを握りながらおじさんは母親を一喝した。
「…うぅ」
母親は何も言えなかった。
「いいか、お前と亮輔くんは今後別々に暮らす事に決めた。私が仕事で使っているホテルに亮輔くんを住まわせるつもりだ。
…お前は母親失格だ!恥を知れ!」
母親は顔を覆うようにして泣き出した。
「うわぁ~っ!!…ど、どうしても、どうしても亮輔をあの学校に行かせたくなくて…私、亮輔が段々と手が届かないような存在になってしまいそうだと思って…」
後部座席でオレは母親の言い分を黙って聞いていた。
これじゃ歪んだ親子の愛情だ…
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