【R18】タルタロスの姫は魔族の騎士に溺愛される

麦飯 太郎

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魔王アルフレッド

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 嫉妬と溢れた愛は留まることを知らない。
 それはフロストも同じことで、抱えるように家路を急ぎ、ベッドで夜が明け朝日が眩しい時間まで抱かれた。もう限界だというと、身体中をキスの雨が降り、また下腹部が疼くと熱を持った塊を深くまで挿れられ奥を叩かれる。
 何度か水分を補給した気もしたけれど、記憶は曖昧で口伝いに冷たい水が喉を潤した……はずだ。
 そんな情熱的な夜からかれこれ三日は経過した今でも、思い出す度に顔が赤らんでしまう。あの日から毎晩抱かれるのかも――と思ったが、こちらが無理をしないようにと遠慮をしているようだ。

(……抱かれたいなんて言ったら……はしたなくてダメよね)

 フロストの熱を背に感じながら寝る夜はもちろん、こうして向かい合って食事をする朝ですら、彼の熱を思い出しては確かな痺れが身体を刺激している。

「あ、そういえば、道に置きっぱなしにした荷物はどうやって運んだんですか?」

 あの日のことを思い出していると、記憶の端に買い物の荷物が浮かんだ。それは、フロストに森の奥へ連れていかれる際に、道に置き去りにしてしまった物で、誰かに運ぶように指示していた気もする。が、激しい夜だったので前後の記憶は曖昧だ。

「ん? あぁ、あれか。運ばせた」
「誰にですか??」
「使い魔」

 さも当たり前のようにフロストは答え、スクランブルエッグを口に運ぶ。その後、ミルクを飲みパンを口に運び終え、ようやくこちらがポカンと口を開けていることに気付いたようだ。

「マリア、使い魔を知らない?」
「え、えぇ。その物語でしか……」
「そうか。でも俺も見たことは無いんだよね。指示するとすぐに動いてくれるけど、絶対に姿は現さない。なんか、そんな決まりらしい。姿を現せって指示したこともあるけど、机のペンが勝手に走って「ごめんなさい」って子供の字で書かれたよ」

 どうやら嘘ではないらしい。だが、いつもすぐ傍にいるということは、フロストとの密事を見られているのだろうか。
 しかも子供であったなら、居た堪れない。

「あ、でも子供っていっても多分子供じゃない。俺より何百年も生きてるだろうし、妖精的な存在じゃないかな。と俺は考えてる。だから……マリアが考えてるように、可愛くてエッチな顔見られたとかは考えなくてもいいよ」
「――!! そんなっ! 心配してないっ!」
「そう? ならいいよ。もっと可愛い顔にさせてあげる。そうだな、今からとかどう?」

 こちらを茶化すような声色に思わず「結構です」と返事をして紅茶を飲む。しかし、少しの期待を隠しきれずちらりとフロストを見ると、ニヤニヤと嬉しそうな口元を隠そうともせずに自身の指先を舐めた。

「うーん、今はダメ。ちゃんと街で買い物出来たら、御褒美に今夜はたっぷり褒めてあげる」

 かぁっと顔が熱くなり俯くと、フロストはくくくっと笑い 可愛いね と呟いた。その口調だけで想像できる彼の表情や仕草に、見てもいないのに心が弾む。
 今日は珍しく一人での買い物を任されているのだが、サッと必要最低限を調達して一刻も早くフロストの元に戻ってこようと心に決めたのだった。



 街はいつも通り賑やかで、いつも通りの和やかさだ。

「あら? マリア。今日はフロストはいないの?」

 酒場で働くミーナがいかにも掃除をサボってますというていで話しかけてきた。

「ええ、今日は家での用事があるみたいです」
「ふーん。残念、フロストのイケメン顔見たら少しはやる気出たのに」

 彼女の肩に付く程の金髪のふわふわ天然パーマは、幼い頃に見た綿のような菓子のようだ。
 持っていた箒に肘をついたミーナは、満面の笑みを浮かべる。その表情は全く残念がっていないのだが、だからこそフロストを恋愛対象として見ていないという意味で、安心して話が出来る相手でもあった。
 物怖じしない性格と歯に衣着せぬ発言。
 フロストもミーナには言葉が悪くなっているので、気を許しているのだと思う。
 歳は幾つか年上のようだが、それを感じさせない魅力と気さくさで、街の男達から本気のお誘いがいくつもあると聞いている。
 だがそれをひとつもミーナは受けようとしないらしい。
 女が好きなのではという噂も流れたが、ミーナはこの街の人間ではなく隣町に男が居て、わざわざ仕事をしにほぼ毎日ここまで来ている……という噂だ。その真偽は不明だが、結果がどうであれ、ミーナはミーナだ。
 初めての大切な友人……と言っていいはずだ。
 あっ と声を上げたミーナは、玄関口に箒を置いて駆け寄り、楽しいお誘いでもするように耳打ちをしてきた。

「ところで、いつ来れるのよ?」
「やっぱり夜は厳しいです。フロストが一緒でも……」
「そっかぁー。仕事終わって飲み交わす野望が叶いそうにないのかぁ」

 ガックリと肩を落としたミーナは、すぐにパッと表情を明るくした。

「ならさ、私がマリアの家に行くのはどう!? 私ならいつ外泊しても何も言われないから、ね!?」
「……それならば……フロストに相談してみます」
「やった! 楽しみぃ!」
「あまり期待しないで下さいね」

 口ではそう言ったが、マリアもミーナが泊まりに来てくれたらどれだけ楽しいだろうかと心を弾ませる。
 経験したことの無い、普通の友人の普通の会話。楽しくないわけがない。

「あ、もうこんな時間。買い物して帰らなきゃ」
「ほんとだ。仕事しないとー」
「今も仕事中でしょ?」
「今は休憩中!」

 そう言って笑ったミーナの後ろから店主が叫んでいる。どうやらサボりがバレてしまったようだ。

「あーあ。バレちゃった! じゃぁ、いい報告期待してる!」
「ええ、また」

 家に帰ったらフロストになんと説明しようか。泊まるのは反対するだろうか。いや、そもそも家に招くことを許可してくれるだろうか。
 様々な疑問が浮かぶが、どれもこれもミーナと枕を並べて夜通し話せたらという妄想で掻き消されてしまう。
 買い物を手早く終わらせ弾む足を抑えつつ、まだ日の高い帰路を歩いたのだった。



 家まであと百メートルも無いだろうというところで、背後に気配を感じた。

(好意的な気配ではないわね)

 窓から灯りが漏れている家が見えるけれど、敢えて歩みを遅くする。相手はジリジリと距離を詰めてきたようだ。
 今ならば相手が余程の俊足なければ、追い付かれることはないだろう。足腰には自信があるが、買い物した荷物は駄目になる……それは悲しいが致し方ない。
 相手は多分三人。
 全員男だ。

(十中八九、追っ手よね)

 確認すべきことが分かり、緩めた足を少しずつ早める。ギリギリまで荷物は捨てず、気付いていないように装った。

「……あと五十メートル」

 家の前にさえ到着すれば、フロストに声が届くはずだ。そうすればどうにかなる。
 こんなことであれば、街で武器の一つや二つ調達しておくべきだった。それらを購入すると小さな街では目立ってしまうという判断から、ただの気楽な旅を装うために手にせずにいた。
 何より、追っ手がまだ来ないだろうというフロストとの共通の認識により、気を緩めていたのも確かだ。こんなミスはきっとタルタロスに居た頃にはなかったはずだ。

(完全に緩んでたわね。さて、どうし――!!)

 背後を気にして後ろを向いた瞬間、前方に突如出現した一人の男に道を阻まれた。その男は声も出さず、そしてこちらも声を出す暇もなく口に布をあててきた。

「――ングっ!!」
「…………悪いが、仕事なんで」
「んー!! グッ――ん、ぅ……」

 背後で追ってきていた男達が近付いてくる。口に布をあててきた男に、よくやったと声をかけているようだ。身体の力が抜け、口の布が外されるとそのまま俵のように肩に担がれた。

「…………こんなか弱いお嬢さんに寄ってたかるなんて、ちぃせぇ国だ」

 それは極小さな声で、だが担がれた耳元ではっきりと聞き取れた。その声が妙に寂しげに頭に響いたが、吸い込んだ薬によってすぐに意識を手放してしまったのだった。



 目を覚ます。眼球だけを動かし、自身が生きていることを確認した。
 薬の影響で脳がまだふわふわとしているが、視界はハッキリしている。手を上げ動かすが問題ないようだ。
 今度は首を動かし辺りを見回すと、ベッドの横で男が椅子に腰掛け本を読んでいる姿が見えた。
 白磁のような肌に、黒く整えられた髪と長い睫毛が美しく栄えている。細身長身ではあるが、程よく筋肉がついているようだ。服装は黒いスーツに黒いシャツ。腰掛けている椅子に、同じく黒いマントと思しきものがかけられている。その格好は一言で言うと喪服そのものだ。
 白い肌が無ければ、黒一色になるだろう。

「起きたか」

 男らしい顔つきに似合う、低く太い声で話しかけられた。

「……えぇ。ここはどこかしら。どこの国の方かしら? あと、何が目的ですか?」
「町娘を装うならもうちょっと動揺して、泣きじゃくるべきだ。人違いだと叫べば、状況が変わるかもしれない」

 人を攫っておいて何を言っているのだろうかと思う。だが、この男はこちらにはあまり興味がないようだ。仕事だと言っていたのも嘘ではないだろう。

(私を捕らえるための雇われでしょうね)

 身体を起こし、足を動かす。ジャラジャラと鉄が鳴り、ベッドと足が繋がれているのだと分かった。
 こんなことをしなくとも、この場所がどこだかも分からず、助けを求める方法も無く、さらには武器も無いのだ。逃げ出すことなど今は考えていないのだが。……今は。

「私を狙った時点で泣きじゃくり隠しても無駄ですね。さて、待ち人が居るので帰らせて下さい」
「ははっ、人質が何言ってんだ。待ち人な。こんな幼いお嬢ちゃんでも、男がいるんだな。なぁ、お嬢さんはきっと良い女だと思う。そんな男忘れて俺にしないか?」
「ふざけないで。フロスト以外に愛する予定はありません」

 真面目に答えると、男はハハハッと笑い椅子から立ち上がりこちらのベッドに腰掛けた。

「お嬢さんの今後の予定を教えてやるよ。ここを出たら次はオッズライルへ向かう。そしたら公開処刑だとよ。お嬢さんは殺し過ぎたからな。俺にとっては便利だったが……。あぁ、どうせ死ぬなら教えてやる。お嬢さんの殺した人間。その魂を死体だらけの戦場から回収して俺に持ってきたのもフロストって名前だ。愛しい人と同じ名前だな」

 サーッと血の気が引いた。頭から冷水を浴びせられたようだ。考えることを辞めれば良いのかもしれないが、辞めてしまってはいけない気もする。
 この男は今、【魂の回収】と言ってなかっただろうか。ということは、フロストと同じ魔族……だが、持ってきたと言っていた。つまり……。

「貴方が魔王……」
「お、動揺しないのか。珍しいな、知り合いでもいるのか? ん? あぁ、もしかしてその様子だとフロストってあのフロストか? シルバーブロンドのやたら綺麗な顔の変わった男だ。もう何百年も前に戦場で死にかけてたのを拾ってやったんだよ。両親も兄弟も殺されたとかで、凄い剣幕だったなぁ。面白いから魔族にしてやったら、質より量を重視して戦場を駆け回ってた。……ふーん。最近、魂が遅せぇと思ったら女に現を抜かしてたのか」

 一気に情報が入ってきて、目の前がクラクラとする。ベッドに倒れ込むと、男が笑ってこちらを見た。
 どうやら相当のお喋り好きらしい。

「あーぁ、惚れた男が悪かったな。あいつ来るかな? そうだ。来なかったら、お前は俺の女になれ。オッズライルに渡すのは勿体なくなった。マリアだったか。俺の女になれば、その綺麗な姿でこの世の終結まで見れるぞ」
「お断りします」
「へぇ、強気な女を屈服させるのもたまにはいいな。俺は魔王アルフレッド。よろしく」

 出された手を弾き、布団を引き寄せ頭からかぶる。混乱した頭を整理するにはまだ時間が必要だ。だが、どう整理すればいいのか、心が騒めき思考が追いつかないでいた。



 誘拐されたのが夕刻前。それから半日眠っていたとして、起きてアルフレッドと会話したのは深夜だろう。その後、朝日を見て今は昼間だ。食事はパンとスープを与えられたが、完全に拒否をした。
 今頃、フロストも異変に気付き探していくれているはずだ。だが、この場所まで辿り着くだろうか。いや、それよりも危険を犯してまで助けに来ることがあるだろうか。
 何度も同じような考えを巡らせ、そして不安に苛まれる。
 フロストが何者だって構わない。私は戦場で鬼や死神などと呼ばれていたのだ。人間に愛して貰えるような潔癖な乙女ではない。
 一瞬だけ、フロストは私が殺した魂を回収していたというならば、本当の目的は更なる戦争とそれによる死者の魂なのでは、と……それを叶えることができるように懐柔したのだろうか……そのような思考がよぎったが、そんなはずはないだろう。
 実際、フロストと出逢ってから戦争に関する指示は一切していない。なので、死者は出ていないはずだ。
 信じたい。いや、私に信じられるものはフロストしかいない。

「お嬢さん、飯食わないと。脱走も出来ないよ?」
「分かってます。でも、食欲が出ません。というか、毒でも入ってたらどうするんですか?」

 フロストのご飯なら、疑うことなくすぐに美味しく食べられる。どこで料理を覚えたのかと聞くと、色んな仕事をしていたのでと誤魔化すように笑った顔が懐かしい。
 会いたい。
 今すぐに抱き締めたい。

「毒なんか入れないから。ほら、食べないと。あ、美味い」

 盛られていた肉団子を勝手に頬張ったアルフレッドは、それをぱくぱくと食べ始めた。そして、たまには人間の食事も悪くないなと笑みを浮かべる。
 フロストへの想いを一旦心に押し込め、睨みつけるようにアルフレッドを見る。だが、こちらの睨みなど気にもしないように首を傾げられた。

「あなたは、なぜオッズライルを裏切る真似を?」

 その問いに、あぁと何でもないことのように声を出し、肉団子をゆっくりと咀嚼した。

「俺のやることは全て気紛れだ。オッズライルをそそのかせば、酷い戦争になって魂がわんさかーかと思ったけど……今はフロストとお嬢さんの方が楽しいからな」

 そんな気まぐれで――。しかし、人間だってあまり変わりないだろう。

「……魔王……アルフレッドも、フロストも、元は人間なのですか?」
「いや、俺は魔族の前魔王と魔王妃から生まれた純粋な魔王。だから怪我して人の血を欲したりもしないし、食事もしなくていい。でもフロストは元は人間だから、その体の維持の為に食事は必須。怪我も人より早く治るけど、より早くするには……それはきっと知ってるでしょ? ここ」

 そう言ったアルフレッドが自身の首を指し、思わず首筋を手で押さえる。

「ハハッ! 良い反応だ。やはりフロストは血を飲んでいたか。まぁお嬢さんのような人がここまで来たなら、色々あっただろうしな。血液、これを摂取すると更に治りが早い」
「………………代償は……あるんですか?」
「いーや、ない。ただちょっと美味い血ならもっと欲しくなる。人間だって同じだろ? 美味いものはもっと食べたくなる。……一回しか飲んでないなら、あいつは相当我慢してるか、お嬢さんが大切なんだな。あぁ、そうだ。あいつ、人間に戻してしてやろうか?」

 思わず言葉が詰まった。
 今のまま、フロストと共に生きている以上はフロストよりも確実に早く歳を取り、早く死ぬ。老いた自分でも傍に置いてくれるだろうかと考えたこともなくは無い。
 ただ、全てはもしもの話だったのだ。
 これも魔王の気まぐれだろうか。
 そして……人間に戻れるとして、フロストはそれを望むだろうか?

「私一人では決めれないわ」
「確かにな。じゃぁ、とりあえず、その条件だけ教えてやるよ。フロストは魔族としてかなりの数の魂を俺に献上してきた。そりゃもう凄い数だ、いや、質より量だったからな。クソ野郎過ぎて食えない魂もあったけど。やるべきことは、魂を回収したその分だけ人を救うんだ。途方もない数だけどな。魔族になってから奪った魂の数だけ救って俺に報告する。それが達成出来りゃ、晴れて人間になる資格を得れる」
「――救うって……?」
「方法はいくらでもあるだろ? 例えば宗教開いて、教祖にでもなりゃそれを信じて救われた人がいりゃその人数。教師になって人生を変えて救ってもいいし、大金持ちになって、寄付でもすりゃその寄付で救われる人もいるだろ?」

 地道に救ってもいいし、一攫千金で救っても構わないということらしい。だが、魔族のトップが何故人を救えと言うのだろうか。
 その疑問を解決しなければ、前に進めない気がして思わず口に出してしまった。

「貴方のメリットは?」
「…………お、賢いね。目先の話題だけを見ずに先を見る子は好きだよ。俺ねー、うん、まぁマリアはいい子だし良いかな。俺は魔王であり、神でもあるんだ。表裏一体、紙一重ってやつ。人を殺めて、人を救う存在。ただ直接手を下せないし、直接は救えない。ただの象徴。だから、悪の時代には悪になるし、善の時代には善になる。まぁ、そんなことで俺は救うことも厭わない」
「食べるのは、魂じゃなくても良かったってわけね」
「まぁ、食べてる……集めてるっていえばそうだな。死んだ魂じゃなくても救われた魂でも良かった。フロストを拾った頃は、完全なる悪が蔓延る時だったからな。あいつが戦場で死にかけていたから、少し魔族に近付けてやっただけだ。だから、まだ死んではいない。俺の戯れだ」
「だから、死んだ魂の回収をさせた」
「そ。人間としてあいつを殺してはいないからな? 魔族を少し混ぜただけだ。さぁて、じゃぁ、どうする?」

 目の前の魔王アルフレッドにとって、善悪は毛程の違いしかないのだろう。そして、同じように人間の命も。
 ムカムカのするが、それが人間を超越した存在なのかもしれない。

「人間に戻ったフロストは、どうなるの?、」
「んぅ?? そりゃぁ、ただの人間さ。何も変わらない」
「……わかった。フロストが、人間に戻るといえば人間を救います」
「ははっ!! 契約成立だな!! 安心しろ。もしお嬢さんが契約不履行になったとしても何も問わない。ただ、フロストが魂を集め続けるだけだからな。俺はそれでも構わない」

 どちらに転んでも、目の前の魔王は得をする。ならば、フロストが望むようにしよう。
 ……できるならば、もう人は殺したくないけれど。

「私を、フロストの元へ」
「返そう。時間は誘拐された時から進んでいないから安心しろ。止めてある」

 当たり前のように言い放った言葉に、今更ながら 本当に魔王なのね…… と感じてしまった。
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