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序章
第1話 追放
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僕の名はジーク。15歳で冒険者をしている。身長150cmでまだまだ伸びている最中だ。
14歳の収穫祭の時に神様から何かしらのギフトを得られる者がいるのだけれども、僕も得られたんだ。僕のは逆境と大器晩成。正直よく分からなかった。恒例なのだが、村の中でギフトを得られた者達でパーティーを組んで数年間冒険者をする事になる。
その中にレア中のレアである勇者のギフトを得た者がいて、僕はそんな勇者パーティーである孤高の剣にいたんだ。真面目で几帳面な性格でなんとか食らいついてきたけど、ついに翌年の収穫祭の最終日に追放されてしまった。
でも僕は時折リアルな夢を見るんだ。幼馴染のアイシア、マリーシス、見た事のない仲間と魔王?かその配下と戦っているんだ。その夢の中では僕はかつて魔王を倒したなんとかいう勇者が得意だった魔法を使っているんだ。
女の子は僕にぞっこん。まあ夢だろうけど、時折本当に不思議な事に前日に予知夢を見るんだ。その予知夢としか思えないのだけれども、誰かが胸を刺し貫かれ、僕は泣いていた。
この予知夢の凄いのは、回避できる事かな。今日のサイクロプス戦も予知夢では混紡の一撃を食らい、僕は苦しみながら息絶えた筈なのに、その一撃を躱す事が出来たんだ。
そんな僕に回避不能な絶望が訪れたんだ。リーダーのダニーに我慢の限界として収穫祭の最終日の夕方、突如追放する旨を言われたんだ。ダニーは金髪の小憎たらしい目つきの悪いチンピラ風の見た目だ。
「おい、クズ、じゃなくてジーク。相変わらず名前も愚図なお前の面倒を同郷のよしみで見てやっていたが、もう我慢の限界だ。2つもギフトを持っていたから期待したのに、魔法は初級止まりだし、剣も碌に当たらないじゃないか!今日のサイクロプスも逃げてばかりで、お前が足を引っ張っていなきゃ余裕だったんだぞ!確かにお前の生活魔法には助けられたけどな、今を持ってパーティーから抜けてくれ!。明日この町のギルド始まって以来最短でSランクに成るのにお前が邪魔なんだよ!」
「そ、そんな。今まで一緒にやってきたじゃないか!頼むよ!見捨てないで!」
「ごめんなさいねジーク。貴方に死んで欲しくないの。貴方の為なの!」
こう告げたのは青い髪で身長155cm程、紫色の髪で、男勝りの刈り上げが印象的な少女だ。キツメノ顔だが、かなり整っている戦士タイプのアイシアが申し訳なさそうに告げた。
「お前の所為で死ぬのはまっぴらごめんなんだよ!」
「くくく!やっとお前とおさらばか!」
十把一絡げの下卑た男達だ。
「ごめんなさい。私は反対したのだけれども、ダニーの意思は硬いの。確かに今のままじゃジークは近いうちに死んでしまうわ」
青く腰までの見事なロングヘア。清楚な見た目、美人であるが、おどおどしている魔法使い。身長は150cm程でマリーシスと呼ばれる。
僕は席を立った。涙で頬を濡らしていた。
そしてダニーは金貨の入った袋を床に投捨てた。
「ほらよ。せめてもの情けだ。今回の依頼の報酬とかは全てくれてやるよ。それで新しい装備を買って出直すんだな。目障りだから別の町に行っとけよ!」
「ちょっとあんまりじゃないの!いつも分前が少なかったのに金貨100枚だけなんて。それに床に投げ捨てるなんて酷いわよ!」
「うるせえ!目障りだ!とっとと部屋にあるてめぇの荷物を持って消えな。目障りだから早く消えろ!言っとくがお前の荷物以外が消えていたらぶっ殺すぞ!」
僕は泣きながらそれでもお金を拾った。情けないなと思うも生きるのに必用だからだ。
僅かな荷物と装備を持って部屋を出た。律儀に鍵をダニーに渡して皆からの憐れみや蔑みの視線を感じつつ宿を後にした。一人は庇おうとしてくれたが、それでも反対はしなかった。
お金や荷物はストレージに入れている。ギフトを得られると例外なくストレージを付与されるんだ。それは異空間に物を収納したり、取り出したりするのと、ストレージに入れると重量が無くなるんだ。僕の場合は時間まで止まるので、皆の食料は僕が持っていたんだ。秘密が有るんだ。僕のは皆のと違い容量に制限が無かった。
そう言えば今日の戦利品の中に未鑑定の何かのポーションが有ったなと思ったけど、今回の依頼の物は全て僕のだと言っていたから引き返してまで置いていく事はしなかった。まさかこれが僕を絶望の淵から救ってくれるとは思わなかった。
僕は基本的にパーティーではサポート要員として過ごして来た。攻撃魔法は初級魔法のウインドカッターとファイヤーボール位しか使えず、戦闘について直接的に役に立っていたのは冒険者を始めて最初の一ヶ月程度だった。
そこからは皆との差が顕著に現れ、いつの頃からか僕の攻撃が当たるのを待ってくれずにボス級やランクの高い魔物を殺していった。初級の補助魔法は詠唱がいらないので即時掛けられるから、戦闘開始時は皆に補助魔法を掛けさせられていた。
経験値はパーティーメンバー全員に入る訳ではない。かすり傷で良いからダメージを入れていないと入ってこない。攻撃が当たらないから経験値が入らない=弱いままで、段々とお荷物になっていったんだ。
気が付いたら雨が降り始めていたのだけれども、僕はひたすら駆けていたが、どうやら門に来ていたようで町の門番に止められた。
「おい、お前ダニーの所の奴だよな?こんな時間に一人で町の外に出るなんて死にたいのか?もう門を閉める時間だから、今出ていくと明日の朝まで入れないんだぞ!」
「追放されたんだ!町を出ろとまで言われたんだ!だからこの町にはいられないんだ」
「何があったか知らんが、どうしても出て行くと言うなら止めはしないが、せめてこれ位持っていけよ。誰かの落とし物だったが、もう取りに来る気配がないから明日処分するやつだ」
そうやって投げて寄越したのは高価な魔物避けだった。そこそこ値が張るので、おいそれとは使わないのだけれども、ジークは魔物避けを受け取ると一礼をしてその場を走り去ったのであった。
14歳の収穫祭の時に神様から何かしらのギフトを得られる者がいるのだけれども、僕も得られたんだ。僕のは逆境と大器晩成。正直よく分からなかった。恒例なのだが、村の中でギフトを得られた者達でパーティーを組んで数年間冒険者をする事になる。
その中にレア中のレアである勇者のギフトを得た者がいて、僕はそんな勇者パーティーである孤高の剣にいたんだ。真面目で几帳面な性格でなんとか食らいついてきたけど、ついに翌年の収穫祭の最終日に追放されてしまった。
でも僕は時折リアルな夢を見るんだ。幼馴染のアイシア、マリーシス、見た事のない仲間と魔王?かその配下と戦っているんだ。その夢の中では僕はかつて魔王を倒したなんとかいう勇者が得意だった魔法を使っているんだ。
女の子は僕にぞっこん。まあ夢だろうけど、時折本当に不思議な事に前日に予知夢を見るんだ。その予知夢としか思えないのだけれども、誰かが胸を刺し貫かれ、僕は泣いていた。
この予知夢の凄いのは、回避できる事かな。今日のサイクロプス戦も予知夢では混紡の一撃を食らい、僕は苦しみながら息絶えた筈なのに、その一撃を躱す事が出来たんだ。
そんな僕に回避不能な絶望が訪れたんだ。リーダーのダニーに我慢の限界として収穫祭の最終日の夕方、突如追放する旨を言われたんだ。ダニーは金髪の小憎たらしい目つきの悪いチンピラ風の見た目だ。
「おい、クズ、じゃなくてジーク。相変わらず名前も愚図なお前の面倒を同郷のよしみで見てやっていたが、もう我慢の限界だ。2つもギフトを持っていたから期待したのに、魔法は初級止まりだし、剣も碌に当たらないじゃないか!今日のサイクロプスも逃げてばかりで、お前が足を引っ張っていなきゃ余裕だったんだぞ!確かにお前の生活魔法には助けられたけどな、今を持ってパーティーから抜けてくれ!。明日この町のギルド始まって以来最短でSランクに成るのにお前が邪魔なんだよ!」
「そ、そんな。今まで一緒にやってきたじゃないか!頼むよ!見捨てないで!」
「ごめんなさいねジーク。貴方に死んで欲しくないの。貴方の為なの!」
こう告げたのは青い髪で身長155cm程、紫色の髪で、男勝りの刈り上げが印象的な少女だ。キツメノ顔だが、かなり整っている戦士タイプのアイシアが申し訳なさそうに告げた。
「お前の所為で死ぬのはまっぴらごめんなんだよ!」
「くくく!やっとお前とおさらばか!」
十把一絡げの下卑た男達だ。
「ごめんなさい。私は反対したのだけれども、ダニーの意思は硬いの。確かに今のままじゃジークは近いうちに死んでしまうわ」
青く腰までの見事なロングヘア。清楚な見た目、美人であるが、おどおどしている魔法使い。身長は150cm程でマリーシスと呼ばれる。
僕は席を立った。涙で頬を濡らしていた。
そしてダニーは金貨の入った袋を床に投捨てた。
「ほらよ。せめてもの情けだ。今回の依頼の報酬とかは全てくれてやるよ。それで新しい装備を買って出直すんだな。目障りだから別の町に行っとけよ!」
「ちょっとあんまりじゃないの!いつも分前が少なかったのに金貨100枚だけなんて。それに床に投げ捨てるなんて酷いわよ!」
「うるせえ!目障りだ!とっとと部屋にあるてめぇの荷物を持って消えな。目障りだから早く消えろ!言っとくがお前の荷物以外が消えていたらぶっ殺すぞ!」
僕は泣きながらそれでもお金を拾った。情けないなと思うも生きるのに必用だからだ。
僅かな荷物と装備を持って部屋を出た。律儀に鍵をダニーに渡して皆からの憐れみや蔑みの視線を感じつつ宿を後にした。一人は庇おうとしてくれたが、それでも反対はしなかった。
お金や荷物はストレージに入れている。ギフトを得られると例外なくストレージを付与されるんだ。それは異空間に物を収納したり、取り出したりするのと、ストレージに入れると重量が無くなるんだ。僕の場合は時間まで止まるので、皆の食料は僕が持っていたんだ。秘密が有るんだ。僕のは皆のと違い容量に制限が無かった。
そう言えば今日の戦利品の中に未鑑定の何かのポーションが有ったなと思ったけど、今回の依頼の物は全て僕のだと言っていたから引き返してまで置いていく事はしなかった。まさかこれが僕を絶望の淵から救ってくれるとは思わなかった。
僕は基本的にパーティーではサポート要員として過ごして来た。攻撃魔法は初級魔法のウインドカッターとファイヤーボール位しか使えず、戦闘について直接的に役に立っていたのは冒険者を始めて最初の一ヶ月程度だった。
そこからは皆との差が顕著に現れ、いつの頃からか僕の攻撃が当たるのを待ってくれずにボス級やランクの高い魔物を殺していった。初級の補助魔法は詠唱がいらないので即時掛けられるから、戦闘開始時は皆に補助魔法を掛けさせられていた。
経験値はパーティーメンバー全員に入る訳ではない。かすり傷で良いからダメージを入れていないと入ってこない。攻撃が当たらないから経験値が入らない=弱いままで、段々とお荷物になっていったんだ。
気が付いたら雨が降り始めていたのだけれども、僕はひたすら駆けていたが、どうやら門に来ていたようで町の門番に止められた。
「おい、お前ダニーの所の奴だよな?こんな時間に一人で町の外に出るなんて死にたいのか?もう門を閉める時間だから、今出ていくと明日の朝まで入れないんだぞ!」
「追放されたんだ!町を出ろとまで言われたんだ!だからこの町にはいられないんだ」
「何があったか知らんが、どうしても出て行くと言うなら止めはしないが、せめてこれ位持っていけよ。誰かの落とし物だったが、もう取りに来る気配がないから明日処分するやつだ」
そうやって投げて寄越したのは高価な魔物避けだった。そこそこ値が張るので、おいそれとは使わないのだけれども、ジークは魔物避けを受け取ると一礼をしてその場を走り去ったのであった。
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