奴隷勇者の転生物語

KeyBow

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第一章 リスタート編

第12話 事後処理

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 重症者がいないのが分かったので、とりあえずオークとワーウルフの死体を全てストレージに入れ、5人に声を掛けた。

「ここはまだ森から近く危険だから、ひとまずこの場を離れよう!治療は後からするから、とりあえず今は痛みを我慢してここから離れるのが優先だ!」

 皆まだ死を覚悟した戦闘の恐怖に震えてはいたが、怪我をしている者は肩を貸され、その場から走っていった。ただし、女の子にはそっと触れてクリーンを掛けた。皆多少なりとも漏れていたからだ。5番の子は完全に水溜りレベルでの失禁だったから正直臭かったし、スカートが濡れているのが分かる。

 もう大丈夫だろうというような所まで来たので、止まってから僕は傷を見せろと言ったんだ。

 ようやく安堵からか笑顔が見て取れたが、ぱっと見た感じだと1番は腕に裂傷、2番は肩を噛まれていたのと腕も噛まれていた。

 女の子達の方は、剣で戦った4番の子が打ち身をしたり、蹴飛ばされた時に負った掠り傷があったが、それほど酷くはないので待って貰う事にした。

 僕は回復魔法で男の子達を直し、次に女の子の傷を治していった。女の子は3人共ありがとうありがとうと泣いていた。

 怪我の治療も終わり、皆落ち着いたようなので僕は質問した。

「どうして危険な森の近くで薬草を取っていたの?」  

 5番の少女がぽかんとしていたが、4番の子が返事をした。

「えっ?そうなのですか!初めて知りました。あんなに沢山薬草が取れるのに、誰もいないからおかしいなとは思ったんです」

「まさか君達は知らなかったの?」

 2番の男の子が答えた。

「そうなんだよね。お兄さんが一人で取っていたから、特に何の疑問も持たずにあそこで取っていました」

 僕はため息をついた。

「受付の人に言われなかったの?僕の方は時折ワーウルフが彷徨い出てくるようだから、森には近づかない方がいいって言われたよ」

 みんなしゅんとなっていた。

「その、あたし達、その知らなかったんです。でもお兄さんは強いのですね?なぜあれ程の強さがあるのに、薬草なんかの採取をしていたのですか?」

「まあ色々あってね。今日までとりあえず薬草を採取してみようかなと思って、薬草を採取していたんだ」
  
 女の子達の目は憧れの目だったが、ジークはそれどころではなく、気が付かなかった。

「それよりも、倒した魔物の分配をどうするかだよ」

 5人がぶんぶんと首を横に振って遠慮していたが5番の子が告げてきた。

「そのワーウルフはお兄さんが一人で倒したじゃないですか!分配も何もお兄さんが一人で持っていくべきだと思いますよ」

 次に3番

「私もそうだと思うわ」

 僕は困った。一緒に戦ったから倒せたんだと言いたかったんだが、やはり何かをあげないと僕の気が収まらない。

「確かに僕が六匹共行動不能にしたけども、うち2匹は君達が手負いにしたから楽に倒せたんだよ。だから横取りしたようなもんなんだよ」 
 皆やはり否定していたので、妥協案を出す事にした。

「えっと、じゃあこうしよう。最後の一匹は君達がかなりの手傷を負わせていたのを僕がトドメを刺しただけだから、これは君達の取り分でいいじゃないのかな?僕は遠慮なくこの5匹を貰うから、君達はこの1匹を貰ってくれるかな?」

 4番の子がすぐに反応した。

「そ、そんないけません。助けて頂いた上に 、C級の魔物の素材や魔石まで頂くなんてできません」

「じゃあこうしよう。ワーウルフが倒したオークは君達にあげる。これは僕も倒していないから遠慮する理由はないよ。それと討伐証明と魔石と売れる素材をみんなで抜き取ってくれないかな?ワーウルフ1匹分はその報酬だと思ってくれたらいいかな。ワーウルフは素材として売れる部位を解体しておく方が高く売れるじゃないか」

 2番が聞いてきた

「ほ、本当にいいんっすか?」

「うん。臨時で6人でパーティーを組んで倒したんでしょ?ひょっとしたら君達だけで何とかなったかも分からないし、僕は余計な口出しをしただけかもじゃないの?それに6体を一人で解体するのってかなり辛いよ」

 やはり5人がぶんぶんと首を横に振っていた。

 5番の子が遠慮気味に言ってきた。

「その、お兄さんがいなければ私達は今頃全員死んでいたと思うんです。本当に、本当にありがとうございました。あまり困らせるのも悪いし、じゃあ、じゃあお言葉に甘えて、1匹とオークを頂きます。このご恩は必ずお返しいたします」

「いいよ、お互い様だし。それよりちょっと待って」

 そう言って僕は一人一人の肩を触り、クリーン魔法を掛けていった。先程女の子にはこっそりとクリーンを掛けていたが、今男の子にだけ掛けるのは不自然だから、もう一度掛けた。

「よし、これで綺麗になったよ」

 女の子達は真っ赤になっていた。そう、恐怖から多かれ少なかれ漏らしてしまったのが既にバレていたと今の行動で分かったからだが、口にしない事に感謝をしていた。男の子に限ってはまじかよクリーン魔法なんて初めて見た!と感心をしていた。

「Cランクの魔物も倒したし、今日はここまでかなと思うんだけども、君達はどうするの?」

「はい。オークも頂いたし、解体もしないとです。しかもCランクの魔物の素材等を1匹頂いけるので、稼ぎとしては十分過ぎます。なので今日はもう町に戻ろうと思います」

「そうかい。じゃあギルドまで一緒に行こうか?」

 はいと皆頷き、6人で町に向かうのであった。
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