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第39話 スイートを譲られる
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今は墓参りを終え、ブラッドが生まれ育った家、いやあばら家に着いた。
ニスティーなどはここがブラッドが生まれ育った家だと聞いて口を押さえて呻いていた。馬小屋の方がまだと。壁になる部分の木は継ぎ接ぎだらけで、今にも崩れ落ちそうなボロだ。
ブラッドは荷物を全てストレージに入れた。10歳の頃に母親が亡くなり、ルキエルの母親が何かと面倒を見ていた。父親も7年前に死んだと聞かされた。
ブラッドが住んでいた小屋はもう少しマシだったが、人が住まなくなり、時折ルキエルが見に来てはいたが、それでも痛む速さを変えられなかった。
ブラッドはレイガルドに跨り、マリーナとタミアが交代で御者をしているが、馬車の中には今はタミア、ニスティー、ルキエル、アリアナ、リリニアの5人がいる。
「私は驚きました。ブラッド様が村にいる方の名前を告げた時にルキエル様の名が出て、確かに同じ村に聖女として名を轟かせている女傑がいるので、その名前を聞くとは」
「ニスティーさん、私は聖女と名乗った事は有りませんし、名乗るつもりもないのよ。確かに貴女が言っている人物は私ですが、私はただの女なの。主人の為に尽くすそんな女よ。聖騎士殺しが王都にいるとは聞いていましたが、まさかと。ただ不思議なのです。ブラッドには魔法のスキルはない筈なの」
そこからタミアがブラッドの話をしていく。お子ちゃま2人は時折ブラッドの前に乗せてもらっていた。彼女達の中でこの男はヒーローだった。それも母親から聞かされていたその通りの父親だ。いや、それ以上だ。初めてみた父親に甘えたかったのだ。無口で雑だが、馬から降ろしたりする時にその大きな手に抱き抱えられていると、優しさが感じられ、不器用だが人には優しい。
リリニアはブラッドにぞっこんだった。盗賊を倒し村を救った様を直接見たからだ。
アリアナもブラッドを尊敬はするが、リリニア程ではない。母親に対して無害な存在か見極めようとして、色々話をしていた。
そして際どい質問をしてルキエルを困らせたが、それはニスティー、マリーナ、タミアにトト様のどこが良いのかと。本当にエッチな事をされていないのかと。その回答にニッコリとしていた。そしてこの人の事を母親が愛していると言っていたが、紳士だと感じてまずは父親として話をしてみようと思う。
そしてその際どい質問をした事に対し、ルキエルははしたないと怒っていた。
そうして夕方少し前にラルールの町に着いた。町の入口で盗賊達を引き渡してから町の中に入った。
ワンズ達は各々が泊まっている宿に戻って行き、明日また集合となった。
盗賊の討伐なども明日ギルドに報告する事になった。なのでブラッド達は宿を探す事になった。幸いルキエルは時折このラルールの町に村の者達と来ており、宿屋の位置は把握していた。
作物や内職をして作った民芸品、採取した村の近くでしか取れない薬草をギルドに持ち込んで、そのお金で必需品を購入するなどして生計を立てていた。又は聖女と言われる所以の能力を使いその謝礼が生活の糧だった。一応ルキエル、アリアナ、リリニアも冒険者として登録しているのだという。
宿は高級宿どころか中級も駄目だった。奴隷オークションの影響からだ。
安宿を探すかとしていた。
「こんばんはブラッドさん!」
「なんだグレイズか。また夜遊びか?」
「いえいえ。本業の方でございます。所でどうしてルキエル様とご一緒なのですかな?」
「グレイズ様。お久し振りですわね。貴方もいらしていたのですね。グレイズ様は主人と知己がお有りなのですか?」
「へっ?今ブラッド様の事を主人とおっしゃいましたか?夫という意味でございますよね?」
「はい。私はこの聖騎士殺し、ブラッドの妻であり、ブラッドはこの子達の実の親ですわ」
「こ、これは驚きました。時にどうされたのですかな?」
「宿が見付からなくてな。安宿を探す事になりそうだったんだ」
「それでしたら私と同じ部屋で宜しければスイートの部屋の居室が空いておりますが、どうですかな?寝室以外にベッドがある部屋が2部屋空いておりますぞ」
「良いのか?」
「私とブラッド様の仲ですぞ。それに何故聖女様と一緒なのか是非教えて欲しいのです」
そうしてスイートの部屋に案内された。
部屋に入るとテーブルにてブラッドはグレイズと話し始めた。
他の者は宛てがわれた部屋で休む。皆分かっている、これから口を挟んではいけない大事な話があるのだと。
ニスティーなどはここがブラッドが生まれ育った家だと聞いて口を押さえて呻いていた。馬小屋の方がまだと。壁になる部分の木は継ぎ接ぎだらけで、今にも崩れ落ちそうなボロだ。
ブラッドは荷物を全てストレージに入れた。10歳の頃に母親が亡くなり、ルキエルの母親が何かと面倒を見ていた。父親も7年前に死んだと聞かされた。
ブラッドが住んでいた小屋はもう少しマシだったが、人が住まなくなり、時折ルキエルが見に来てはいたが、それでも痛む速さを変えられなかった。
ブラッドはレイガルドに跨り、マリーナとタミアが交代で御者をしているが、馬車の中には今はタミア、ニスティー、ルキエル、アリアナ、リリニアの5人がいる。
「私は驚きました。ブラッド様が村にいる方の名前を告げた時にルキエル様の名が出て、確かに同じ村に聖女として名を轟かせている女傑がいるので、その名前を聞くとは」
「ニスティーさん、私は聖女と名乗った事は有りませんし、名乗るつもりもないのよ。確かに貴女が言っている人物は私ですが、私はただの女なの。主人の為に尽くすそんな女よ。聖騎士殺しが王都にいるとは聞いていましたが、まさかと。ただ不思議なのです。ブラッドには魔法のスキルはない筈なの」
そこからタミアがブラッドの話をしていく。お子ちゃま2人は時折ブラッドの前に乗せてもらっていた。彼女達の中でこの男はヒーローだった。それも母親から聞かされていたその通りの父親だ。いや、それ以上だ。初めてみた父親に甘えたかったのだ。無口で雑だが、馬から降ろしたりする時にその大きな手に抱き抱えられていると、優しさが感じられ、不器用だが人には優しい。
リリニアはブラッドにぞっこんだった。盗賊を倒し村を救った様を直接見たからだ。
アリアナもブラッドを尊敬はするが、リリニア程ではない。母親に対して無害な存在か見極めようとして、色々話をしていた。
そして際どい質問をしてルキエルを困らせたが、それはニスティー、マリーナ、タミアにトト様のどこが良いのかと。本当にエッチな事をされていないのかと。その回答にニッコリとしていた。そしてこの人の事を母親が愛していると言っていたが、紳士だと感じてまずは父親として話をしてみようと思う。
そしてその際どい質問をした事に対し、ルキエルははしたないと怒っていた。
そうして夕方少し前にラルールの町に着いた。町の入口で盗賊達を引き渡してから町の中に入った。
ワンズ達は各々が泊まっている宿に戻って行き、明日また集合となった。
盗賊の討伐なども明日ギルドに報告する事になった。なのでブラッド達は宿を探す事になった。幸いルキエルは時折このラルールの町に村の者達と来ており、宿屋の位置は把握していた。
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「こんばんはブラッドさん!」
「なんだグレイズか。また夜遊びか?」
「いえいえ。本業の方でございます。所でどうしてルキエル様とご一緒なのですかな?」
「グレイズ様。お久し振りですわね。貴方もいらしていたのですね。グレイズ様は主人と知己がお有りなのですか?」
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