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第32話 心臓マッサージ
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ルシアスの状態を確認したが、呼吸をしておらず脈もない。
俺は傷を確認する為に慌てて装備や服を剥ぎ取り、胸当てのベルトを切り取った。
次に血塗れた肌着を脱がすのは困難そうなので、ナイフで切り裂き胸を露わにする。
ストレージから服を出し枕代わりにして寝かせる。
胸を斬り裂かれているので肌着も血塗れだ。
傷口を確認する為に服や防具を剥ぎ取っていく。
胸を露わにすると収納から布と水を出し、血塗れの胸に水掛けて布で拭き取る。
綺麗な胸が露わになったが、傷が塞がっているのが見て取れた。
結果論でいうと別段胸を露わにする必要はなかったが、まさか傷がないとは思わなかった。
胸を触るも鼓動を感じず、耳を押し当てるもドクンと脈打つ気配はない。
そしてやらなきゃ!となり、必死になって心臓マッサージを開始した。
「戻ってこい!」
確か30回だっけ?
1,2,3,4,5と数えながら胸を押す。
大学に入った時にAEDの使い方と蘇生術を身に着ける為に講習会へ参加した時の事を思い出しながら心臓に刺激を与えていく。
どこで参加したか覚えてはいないが。
・・・30
次にマウス・トゥ・マウスで息を送り込む。
すぐに息を吐いたので期待したが、入れた空気で膨らんだのがしぼんだだけ?で胸は上下しない。
1,2,3,4,5・・・
再び心臓マッサージだ。
こんな形で胸を触りたくはなかった。
柔らかく綺麗な胸は俺の手により押し潰されている。
「頼む!戻ってきてくれ!命令だ!戻れ!」
しかし心臓は動かない。
一瞬ドクンとしたかと思うも気の所為のようで息をしていない。
「俺のお情けとやらが欲しかったんじゃないのか!」
再びマウス・トゥ・マウスをするも変わらない。
涙を流しながら心臓マッサージをする。
何サイクルしただろうか、もう腕が限界で攣りそうだ。
「ルシアスの事が好きだ!1人の女として好きだ!俺の恋人になって欲しいのに!抱きたいのに!戻れ!戻ってきてくれたら愛してやる!」
自分でも支離滅裂な事を言っている認識がある。
生きる為に声を掛けた方が良いと講習か何かで聞いた事があるような気がするから、必死に呼び掛けて生きる気力を呼び戻している。
だが、思い出せない。
ゲホッ、ゲホッ!
ルシアスが噎せ、いきなり跳ね起きて上半身を起こした。
ぷるるん。
口から血の塊を吐き出したので、水が入ったコップを差し出すと受け取ると口に含んだ。
嗽をしたがキョロキョロとして困った顔をした。
何かの袋があったからそれを渡すと、中に吐き出して残りの水を飲んだ。
俺は泣きながらルシアスに抱きついた。
「い、痛い、痛いです」
俺ははっとなりルシアスにヒールを掛けたが、今度は効果がありルシアスの呼吸が落ち着いた。
俺はルシアスの体をペタペタと触り、胸に顔を埋めて心臓が鼓動しているのを感じ安堵した。
「アロン様、魔力をありがとうございます!これからお情けを頂けるのですね!嬉しいのですが、流石にタワーの中ではどうかと思います。でもルシアスはアロン様の熱烈な想いを嬉しく思います」
「良かった!死んだと思ったけど生き返って良かった!良かった!」
俺はルシアスの胸に顔を埋めて泣いていたが、ルシアスはそっと頭を撫でてくれた。
「アロン様?高々魔力切れなのに大袈裟ですわよ?」
俺は体を離しルシアスと向き合ったが、その見事な双丘から目が離せない。
「どういう事?」
「アイスショットを何発も放ち、ヒールとミドルヒールを何度か掛けたので魔力切れを起こしたのですが、アロン様が魔力を分け与えて下さったのではないのですか?」
「俺は心臓が動いていないから心臓マッサージをしたんだ。その、そもそも魔力を分け与えるやり方を知らないよ」
「魔力切れを起こした者に魔力を分け与える方法は4つあります。1つはお情けを頂き、男性から女性に魔力を注ぐ場合は1の魔力が1与えられ、次に効率が良いのは・・・」
ルシアスの話はこうだ。
魔力切れを起こすと呼吸も心臓の鼓動も1分に1回ほどになる。
魔力切れを起こした者が短時間に魔力を回復する方法について、4つを教えられた。
1)男性器を女性器に挿入し、子種を注ぐ。
これが等価で魔力を譲渡する唯一の手段で1番早く回復する
2)接吻
2分程行うと限界になるが、2の魔力を注ぎ1の魔力を譲渡する。
3)左胸に手を当てる。
2分程行うと3の魔力を注ぎ1の魔力を譲渡する。
4)手を握る
10分程必要で、4の魔力を注ぐと1の魔力を譲渡する。
魔力回復のポーションでは無理。
魔力切れからの回復後でしか魔力の回復はしない。
また、自然に目覚めるまでは丸1日を要する。
気絶する前にキスやらお情けと言っていたのは魔力切れを起こし、気絶する前にそうやって魔力を下さいと訴えた真面目な話だった。
「その、彼女にして下さるとの事ですが、勿論彼女になりたいのですが、奴隷なのに良いのですか?」
俺はルシアスが無事だった安堵から忘れていたが、上半身が裸になっているので予備の服を出して着せていく。
そして冷静になりここがタワーの中ではあり、ボス部屋だという事を思い出した。
「その、後で話そうか。その、ここはまだボス部屋だから、また魔物が出るかもだから」
「それは大丈夫ですが、確かに私達の後に他の冒険者がいましたから早く出た方が良いですね」
ルシアスに促されて魔石とドロップ品を拾う。
そして問題は元々落ちていた物だ。
俺がこれらをこのまま放置すると、ダンジョンが吸収してしまうと言うのでストレージにしまった。
そうして今日はここまでとし、ボス部屋を出るとタワーを後にするのであった。
俺は傷を確認する為に慌てて装備や服を剥ぎ取り、胸当てのベルトを切り取った。
次に血塗れた肌着を脱がすのは困難そうなので、ナイフで切り裂き胸を露わにする。
ストレージから服を出し枕代わりにして寝かせる。
胸を斬り裂かれているので肌着も血塗れだ。
傷口を確認する為に服や防具を剥ぎ取っていく。
胸を露わにすると収納から布と水を出し、血塗れの胸に水掛けて布で拭き取る。
綺麗な胸が露わになったが、傷が塞がっているのが見て取れた。
結果論でいうと別段胸を露わにする必要はなかったが、まさか傷がないとは思わなかった。
胸を触るも鼓動を感じず、耳を押し当てるもドクンと脈打つ気配はない。
そしてやらなきゃ!となり、必死になって心臓マッサージを開始した。
「戻ってこい!」
確か30回だっけ?
1,2,3,4,5と数えながら胸を押す。
大学に入った時にAEDの使い方と蘇生術を身に着ける為に講習会へ参加した時の事を思い出しながら心臓に刺激を与えていく。
どこで参加したか覚えてはいないが。
・・・30
次にマウス・トゥ・マウスで息を送り込む。
すぐに息を吐いたので期待したが、入れた空気で膨らんだのがしぼんだだけ?で胸は上下しない。
1,2,3,4,5・・・
再び心臓マッサージだ。
こんな形で胸を触りたくはなかった。
柔らかく綺麗な胸は俺の手により押し潰されている。
「頼む!戻ってきてくれ!命令だ!戻れ!」
しかし心臓は動かない。
一瞬ドクンとしたかと思うも気の所為のようで息をしていない。
「俺のお情けとやらが欲しかったんじゃないのか!」
再びマウス・トゥ・マウスをするも変わらない。
涙を流しながら心臓マッサージをする。
何サイクルしただろうか、もう腕が限界で攣りそうだ。
「ルシアスの事が好きだ!1人の女として好きだ!俺の恋人になって欲しいのに!抱きたいのに!戻れ!戻ってきてくれたら愛してやる!」
自分でも支離滅裂な事を言っている認識がある。
生きる為に声を掛けた方が良いと講習か何かで聞いた事があるような気がするから、必死に呼び掛けて生きる気力を呼び戻している。
だが、思い出せない。
ゲホッ、ゲホッ!
ルシアスが噎せ、いきなり跳ね起きて上半身を起こした。
ぷるるん。
口から血の塊を吐き出したので、水が入ったコップを差し出すと受け取ると口に含んだ。
嗽をしたがキョロキョロとして困った顔をした。
何かの袋があったからそれを渡すと、中に吐き出して残りの水を飲んだ。
俺は泣きながらルシアスに抱きついた。
「い、痛い、痛いです」
俺ははっとなりルシアスにヒールを掛けたが、今度は効果がありルシアスの呼吸が落ち着いた。
俺はルシアスの体をペタペタと触り、胸に顔を埋めて心臓が鼓動しているのを感じ安堵した。
「アロン様、魔力をありがとうございます!これからお情けを頂けるのですね!嬉しいのですが、流石にタワーの中ではどうかと思います。でもルシアスはアロン様の熱烈な想いを嬉しく思います」
「良かった!死んだと思ったけど生き返って良かった!良かった!」
俺はルシアスの胸に顔を埋めて泣いていたが、ルシアスはそっと頭を撫でてくれた。
「アロン様?高々魔力切れなのに大袈裟ですわよ?」
俺は体を離しルシアスと向き合ったが、その見事な双丘から目が離せない。
「どういう事?」
「アイスショットを何発も放ち、ヒールとミドルヒールを何度か掛けたので魔力切れを起こしたのですが、アロン様が魔力を分け与えて下さったのではないのですか?」
「俺は心臓が動いていないから心臓マッサージをしたんだ。その、そもそも魔力を分け与えるやり方を知らないよ」
「魔力切れを起こした者に魔力を分け与える方法は4つあります。1つはお情けを頂き、男性から女性に魔力を注ぐ場合は1の魔力が1与えられ、次に効率が良いのは・・・」
ルシアスの話はこうだ。
魔力切れを起こすと呼吸も心臓の鼓動も1分に1回ほどになる。
魔力切れを起こした者が短時間に魔力を回復する方法について、4つを教えられた。
1)男性器を女性器に挿入し、子種を注ぐ。
これが等価で魔力を譲渡する唯一の手段で1番早く回復する
2)接吻
2分程行うと限界になるが、2の魔力を注ぎ1の魔力を譲渡する。
3)左胸に手を当てる。
2分程行うと3の魔力を注ぎ1の魔力を譲渡する。
4)手を握る
10分程必要で、4の魔力を注ぐと1の魔力を譲渡する。
魔力回復のポーションでは無理。
魔力切れからの回復後でしか魔力の回復はしない。
また、自然に目覚めるまでは丸1日を要する。
気絶する前にキスやらお情けと言っていたのは魔力切れを起こし、気絶する前にそうやって魔力を下さいと訴えた真面目な話だった。
「その、彼女にして下さるとの事ですが、勿論彼女になりたいのですが、奴隷なのに良いのですか?」
俺はルシアスが無事だった安堵から忘れていたが、上半身が裸になっているので予備の服を出して着せていく。
そして冷静になりここがタワーの中ではあり、ボス部屋だという事を思い出した。
「その、後で話そうか。その、ここはまだボス部屋だから、また魔物が出るかもだから」
「それは大丈夫ですが、確かに私達の後に他の冒険者がいましたから早く出た方が良いですね」
ルシアスに促されて魔石とドロップ品を拾う。
そして問題は元々落ちていた物だ。
俺がこれらをこのまま放置すると、ダンジョンが吸収してしまうと言うのでストレージにしまった。
そうして今日はここまでとし、ボス部屋を出るとタワーを後にするのであった。
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