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第14話 朝チュン・・・

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 朝、日差しが部屋を優しく照らし始め、割れ目から漏れる光が3人の肌を照らす。吾郎、楓、瞳はベッドで静かに横になり、お互いの目を見つめ、それぞれがあやふやな記憶と混乱した心情を静かに組み合わせる。 

 吾郎はベッドに横になり、楓と瞳が胸元に寄り添う形で吾郎の上に重なるようにして横になり、肌を寄せ合っていた。

 3人は目覚めると体を起こす。
 そして決定的な跡を見てしまう。
 そう、ベッドシーツの上には、ある種の証明ともなる2箇所の赤い血の痕が薄く残され、確固たる真実を伝えている。
 2人は彼氏をずっと作っていなかった、と言うか大学受験で恋愛をする余裕がなかった。
 つまり男性経験がない。
 それ即ちこの血は2人の処女を自分が奪った証だと、吾郎は取り返しのつかないことをしたと途方に暮れていた。

 取り返しのつかないことをした。
 酔っていたとはいえ、付き合ってもいない女性を、それも大切な初めてを奪った・・・そう呟いていた。

 状況証拠がそう告げるが、実際問題として何が起こったのか、全ての詳細を思い出すことはできない。

 飲酒が原因で記憶が曖昧で、楓と瞳の服装がほぼなく下着姿。血の痕跡がパンティーとシーツに残っている事実から、何度も妄想した想像を超えた現実が頭をよぎる。
 そうした明白な証拠によって、彼は自分が楓と瞳と肌を重ね、彼女たちと初めての経験を共有したのだと確信した。
 その現実が彼を包み込み、吾郎の頭の中を真っ白にする。
 眼の前に下着姿の2人がいるが、興奮するどころか、自分のしでかした事で頭が一杯だった。
 
 吾郎は深呼吸を繰り返し、必死にその現実感を抑えて落ち着いた眼差しで楓と瞳を見つめるが、汗が止まらない。

 彼女たちは彼の表情を見て微笑み、彼の安堵と混乱に深い理解を示す。 

 そして吾郎と同じく昨夜のことを回想するも記憶がなく、下着とシーツを汚した血の跡は、初体験の時に出た血だと確信した。

【どうしよう・・・はしたないわ。結婚するまでしないつもりだったのに、吾郎としちゃった・・・お母さんごめんなさい。瞳はふしだらな女でした】

 瞳は真っ青になって血の跡をずっと見ていた。

【あちゃー・・・やっちゃったか!まあ、そのうち吾郎とこんな関係になっただろうから良いんだけどさ、でもまさか初めてが瞳と3人だなんて、流石に驚いたわ。私、何やってんのよ!】

 楓は昨夜のことを思い出そうとするも思い出せなく、やはり血の跡と吾郎の引き締まった体を見ていた。

「俺たちは新しい道を開いた。これからどこへ進むのかはまだわからない。でも、何があっても一緒に進もう」

 楓はゆっくりとうなずき同意する。その一方で、瞳はじっと見つめるばかりだ。

「私たちは自身の選択によってここにいる。だからどんな結果も受け入れるべきだよね。確かに昨夜私達の関係は進みすぎたかもだけど、私達が吾郎の事を想っているのも事実よ」

 彼女自身の答えを見つけ、その強さを彼に見せる。 
 しかし、急に冷静になり、今更だと思うも明るい部屋の中で羞恥心から毛布で体を覆う。

 しかし、吾郎の体って凄いなと思う。
 胸板がそれなりにあり、腹筋が割れていたのだ。

 その後吾郎がトイレに行ったタイミングで服を着て、着替えてから直ぐに集合となり、2人は慌てて自分の部屋に。
 吾郎は取り敢えずシーツを洗濯機に入れ、それから服を着た。
 そしてエアコンを止めた。
 リモコンはベッドにあり、見ると32度の設定になっていて、部屋は暑かった。意図せずに触れてしまっていたのだ。

 新たな日が始まり、彼らは互いに変わった日常を受け入れてそれでも朝食を一緒に作る。

 彼らは互いに手料理を共有し、一緒に過ごす新たな時間を高める。その夜ベッドに戻る時、3人は昨夜のことを思い出しつつも、恥ずかしさから各自の部屋で夜を過ごした。

 これから吾郎、楓、瞳の3人の関係は完全に形に変わるが、その新しい関係性は互いの愛情と新たな可能性を探求する過程で深まるだろう。
 誰もが受け入れなければならない新たな現実に対して、彼らは一緒に立ち向かう覚悟を決める。
 新たな一歩を踏み出す彼らの旅は、誠実さと情熱、そして互いに対する深い愛情によって前進するだろう。新たな現実を切り開く3人は、未知なる進行を続けるのだ。
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