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第4章
呼び捨て
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晃が朝目覚めると寝た時の格好のままだった。エニグマからの好意は嬉しいが、なんか違うな?だった。ああは言ったが、今はやはり救ってくれた恩人、仲間の為に命を張る恩人と言う上の立場になっていて、対等な立場ではない。
ちゃんとデートして恩人さんじゃなく、一人の男そう、晃として見て欲しかった。恩人さんという皮を被った美化された何者かではなくだ。
その点ルーシーなんかは一度助けたとはいえ、ちゃんと見てくれている。しかしターニャの事が気になる。年下だったのだ。晃は歳上が苦手なのだ。恋愛対象から外れる性分だが、ターニャが対象年齢だと分かると急激に女として意識してしまった。
おもむろに脇腹に鈍い痛みが走った
「痛い!」
小さく唸った。
「もう、また他の女の事を考えていたでしょう?」
エニーは鋭かった。
しかし晃は切り抜けようとして
「うん。ターニャさんの事をね。あっ、違うよ。上手くやってくれているかなって。多分今日救助隊が出発かなって。他の冒険者を集めれたかなってね。ターニャさんは僕の団と大輔さんの団の専属になって貰ったんだ。僕の所にはレベル8のダグラスさんがいるんだ。あと、大輔さんの方は剣闘士が約100人いるんだ。人数からも準備も大変だろうし、後でお礼をしなきゃなって。」
ジト目をされ
「まあ、いいわ。そういう事にしてあげるわ。所で後はソレイユ?それ以外にもう出て来ない?彼女も晃様を好いてるらしいじゃない?」
「あれ?知り合いなの?彼女は僕が娼館ってのを知らないって言ったら、娼館の人がする事を娼館の人に代わって教えるって言ってたんだよねーあま、お互い酔ってたけど」
エニーが泣きながら平手打ちをしてきたので躱そうとしたが無理だった。
「晃様の見境なし。あんぼんたん!不潔!女の敵!」
「あっ。あの、それが何か分かった時に脱ぎ掛けていた服を着せて追い出したから。その、エニーが考えてるような事はしなかったんだ。彼女もエニーと同じで僕の事は命を助けた恩人としてしか見てないし、勇者だからと強い子孫をと言っていたんだよね。その、僕も男だから、女の人に興味もあるし、えっ、エッチな事も年相応にしたいけど、体が欲しいんじゃないんだ。相思相愛で愛の形として肌を重ねたいんだ。僕は晃という人として見てくれる女性を求めてるんだ。エニー、君もソレイユと同じだよ。僕の事を恩人さんとしか今は見てないんだよ。でも、いずれ僕自身をちゃんと見て貰えるように頑張るよ」
エニーは押し黙った。心当たりがあるからだ。そして泣き出してしまった。
「ごめんなさい。晃様。ごめんなさい。晃様。私もソレイユと多分同じです。」
晃は手を取り
「じぁあさ、晃って呼び捨てにしてよ。晃様って言ってる間は対等な関係は無理だからさ。確かに僕は団長だけど、対外的な時に団長扱いするだけで良いんだよ」
「うん。わかった!あ、晃。これで良いかな?」
「うふふ。喋り方は普段通りで良いよ。名前だけは宜しくね!僕もお互いを呼び捨てにしている方が親近感が上がるから。それとレヴィ、君もだよ。さっきからたぬき寝入りしてるけど、レヴィも呼び捨てでね。僕の最初のパートナーなんだから」
「あっ、バレてました。うーん、歳上を呼び捨てなんてうー厳しいです。晃は意地悪です」
二人を抱き寄せるとキャッと短い悲鳴があり
「ほら、できるじゃないか!ってそろそろ時間だね。朝食を食べて腹を空かせた仲間に食べ物を持っていこう!」
そうして呼び名を呼び捨てにさせる事に成功した晃は意気揚々と皆を率いて38階層を目指すのであった。
ちゃんとデートして恩人さんじゃなく、一人の男そう、晃として見て欲しかった。恩人さんという皮を被った美化された何者かではなくだ。
その点ルーシーなんかは一度助けたとはいえ、ちゃんと見てくれている。しかしターニャの事が気になる。年下だったのだ。晃は歳上が苦手なのだ。恋愛対象から外れる性分だが、ターニャが対象年齢だと分かると急激に女として意識してしまった。
おもむろに脇腹に鈍い痛みが走った
「痛い!」
小さく唸った。
「もう、また他の女の事を考えていたでしょう?」
エニーは鋭かった。
しかし晃は切り抜けようとして
「うん。ターニャさんの事をね。あっ、違うよ。上手くやってくれているかなって。多分今日救助隊が出発かなって。他の冒険者を集めれたかなってね。ターニャさんは僕の団と大輔さんの団の専属になって貰ったんだ。僕の所にはレベル8のダグラスさんがいるんだ。あと、大輔さんの方は剣闘士が約100人いるんだ。人数からも準備も大変だろうし、後でお礼をしなきゃなって。」
ジト目をされ
「まあ、いいわ。そういう事にしてあげるわ。所で後はソレイユ?それ以外にもう出て来ない?彼女も晃様を好いてるらしいじゃない?」
「あれ?知り合いなの?彼女は僕が娼館ってのを知らないって言ったら、娼館の人がする事を娼館の人に代わって教えるって言ってたんだよねーあま、お互い酔ってたけど」
エニーが泣きながら平手打ちをしてきたので躱そうとしたが無理だった。
「晃様の見境なし。あんぼんたん!不潔!女の敵!」
「あっ。あの、それが何か分かった時に脱ぎ掛けていた服を着せて追い出したから。その、エニーが考えてるような事はしなかったんだ。彼女もエニーと同じで僕の事は命を助けた恩人としてしか見てないし、勇者だからと強い子孫をと言っていたんだよね。その、僕も男だから、女の人に興味もあるし、えっ、エッチな事も年相応にしたいけど、体が欲しいんじゃないんだ。相思相愛で愛の形として肌を重ねたいんだ。僕は晃という人として見てくれる女性を求めてるんだ。エニー、君もソレイユと同じだよ。僕の事を恩人さんとしか今は見てないんだよ。でも、いずれ僕自身をちゃんと見て貰えるように頑張るよ」
エニーは押し黙った。心当たりがあるからだ。そして泣き出してしまった。
「ごめんなさい。晃様。ごめんなさい。晃様。私もソレイユと多分同じです。」
晃は手を取り
「じぁあさ、晃って呼び捨てにしてよ。晃様って言ってる間は対等な関係は無理だからさ。確かに僕は団長だけど、対外的な時に団長扱いするだけで良いんだよ」
「うん。わかった!あ、晃。これで良いかな?」
「うふふ。喋り方は普段通りで良いよ。名前だけは宜しくね!僕もお互いを呼び捨てにしている方が親近感が上がるから。それとレヴィ、君もだよ。さっきからたぬき寝入りしてるけど、レヴィも呼び捨てでね。僕の最初のパートナーなんだから」
「あっ、バレてました。うーん、歳上を呼び捨てなんてうー厳しいです。晃は意地悪です」
二人を抱き寄せるとキャッと短い悲鳴があり
「ほら、できるじゃないか!ってそろそろ時間だね。朝食を食べて腹を空かせた仲間に食べ物を持っていこう!」
そうして呼び名を呼び捨てにさせる事に成功した晃は意気揚々と皆を率いて38階層を目指すのであった。
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