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第1章
第18話 とかとか
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名前について話し合ったが、宿の部屋の中では、瑞希ちゃんと栃朗さんといった感じで本名で呼ぶ事になった。但し、人に聞かれる恐れがある場所などではアイリーンとレオンだ。
栃朗は瑞希ちゃんに提案?をした。
「ブラシを貸して。俺に髪を梳かさせて欲しいな!」
外の景色を見ながら遠慮する彼女の手から半ば奪う形でブラシを受け取ると、一心不乱に梳いていく。
殆ど引っ掛かりがない見事なストレートだ。
明日の事について色々話をした。身の上話もしたかったけど、この先の事を考えなければだなと。髪を梳いたのは、明日は髪は束ねて貰い、出来ればアップかネットで纏めて貰うようにお願いをしたかったからだ。
理由は束ねていないと飛翔時に髪が目に入ったり結構大変だったからだが、これは瑞希ちゃん自体が分かっており、それで鞄を欲しがったようだ。ゴムやネットを入れているようだから束ねる物が欲しかったのだなと。準備ができたから明日は大丈夫だと言っていた。
俺は髪を梳きながら欠伸をしていたが、髪を梳き終わると、今度はお礼と言ってうつ伏せに寝かされた。
彼女は俺の腰やら背中を一生懸命にマッサージをしてくれた。力が足りないので肘を使って体重をのせて力不足をなんとかしようとしていた。
物凄く気持ちよかった。
どれ位かというと、枕を涎で濡らして寝落ちしたくらいだ。直ぐにいびきをかいたらしい。俺が疲れており、彼女に心配掛けまいと腕も問題ないと言ったが痙攣する手前だった。腕も優しく揉みほぐしてくれて心地良かった。
瑞希はそんなふうに寝てしまった栃朗にぼやいた。
「ごめんなさい。私の所為で無理をさせちゃっていますよね。少し安心しました。男の人と1つの部屋なので覚悟をしていたのに、手も握ってこないんですね。私って女として魅力がないのかな?でもありがとうございます」
瑞希はもし求められたら身を委ねるしかないなと、半ば抱かれる覚悟をしていた。信頼出来る人だと分かっていても男の人だ。若い子と一緒にいると自制も限度がある。自分の見た目が人より美人だと分かっている。最初髪を梳こうと言われた時も、そのまま後ろから抱きつかれ、更に求められたらどうしよう?とドキドキしていたのだ。
だが何もされなかった。しかも無理をしていて腕もパンパンだった。ただ単にこの腕だと力任せに押し倒す事が出来ないから見送っただけかもと思わなくはないが、何の見返りも求めず自分を救ってくれた凄い人だと思えるのだ。
ふと緊張が解けると、自分もまた疲れが激しいのだと理解した。ちょうどよい感じに今は彼は横を向いている。恥ずかしいが、ちゃんと疲れを取らないといけないので恐る恐るベッドに横になり背中を向ける。熟睡しているのは分かるが、いびきがうるさい。鼻をつまむと収まるのでエイッ!と唸りながら鼻をつまむ。フゴフゴ唸るもすやすやと寝ていた。その様子に吹き出しながら頬をつついて暫く寝顔を見ていた。
「私も女の子なんですよ。何もされなくてホッとしましたけど、それはそれで傷付くんですよ。せめて優しくハグ位してくれたら好きになるかもなのに。おバカさんですよね。ふふふ。私の王子様」
再び横になるが落ち着かない。この先の事が不安でしょうがないのだ。寝ているのよね?そう思い、結局その背中にギュッと抱き着いた。
「やっぱり男の人よね。温かいし背中が大きいな・・・」
背中に抱き着きながら、やがて安心して瑞希も眠りに落ちるのであった。
栃朗は瑞希ちゃんに提案?をした。
「ブラシを貸して。俺に髪を梳かさせて欲しいな!」
外の景色を見ながら遠慮する彼女の手から半ば奪う形でブラシを受け取ると、一心不乱に梳いていく。
殆ど引っ掛かりがない見事なストレートだ。
明日の事について色々話をした。身の上話もしたかったけど、この先の事を考えなければだなと。髪を梳いたのは、明日は髪は束ねて貰い、出来ればアップかネットで纏めて貰うようにお願いをしたかったからだ。
理由は束ねていないと飛翔時に髪が目に入ったり結構大変だったからだが、これは瑞希ちゃん自体が分かっており、それで鞄を欲しがったようだ。ゴムやネットを入れているようだから束ねる物が欲しかったのだなと。準備ができたから明日は大丈夫だと言っていた。
俺は髪を梳きながら欠伸をしていたが、髪を梳き終わると、今度はお礼と言ってうつ伏せに寝かされた。
彼女は俺の腰やら背中を一生懸命にマッサージをしてくれた。力が足りないので肘を使って体重をのせて力不足をなんとかしようとしていた。
物凄く気持ちよかった。
どれ位かというと、枕を涎で濡らして寝落ちしたくらいだ。直ぐにいびきをかいたらしい。俺が疲れており、彼女に心配掛けまいと腕も問題ないと言ったが痙攣する手前だった。腕も優しく揉みほぐしてくれて心地良かった。
瑞希はそんなふうに寝てしまった栃朗にぼやいた。
「ごめんなさい。私の所為で無理をさせちゃっていますよね。少し安心しました。男の人と1つの部屋なので覚悟をしていたのに、手も握ってこないんですね。私って女として魅力がないのかな?でもありがとうございます」
瑞希はもし求められたら身を委ねるしかないなと、半ば抱かれる覚悟をしていた。信頼出来る人だと分かっていても男の人だ。若い子と一緒にいると自制も限度がある。自分の見た目が人より美人だと分かっている。最初髪を梳こうと言われた時も、そのまま後ろから抱きつかれ、更に求められたらどうしよう?とドキドキしていたのだ。
だが何もされなかった。しかも無理をしていて腕もパンパンだった。ただ単にこの腕だと力任せに押し倒す事が出来ないから見送っただけかもと思わなくはないが、何の見返りも求めず自分を救ってくれた凄い人だと思えるのだ。
ふと緊張が解けると、自分もまた疲れが激しいのだと理解した。ちょうどよい感じに今は彼は横を向いている。恥ずかしいが、ちゃんと疲れを取らないといけないので恐る恐るベッドに横になり背中を向ける。熟睡しているのは分かるが、いびきがうるさい。鼻をつまむと収まるのでエイッ!と唸りながら鼻をつまむ。フゴフゴ唸るもすやすやと寝ていた。その様子に吹き出しながら頬をつついて暫く寝顔を見ていた。
「私も女の子なんですよ。何もされなくてホッとしましたけど、それはそれで傷付くんですよ。せめて優しくハグ位してくれたら好きになるかもなのに。おバカさんですよね。ふふふ。私の王子様」
再び横になるが落ち着かない。この先の事が不安でしょうがないのだ。寝ているのよね?そう思い、結局その背中にギュッと抱き着いた。
「やっぱり男の人よね。温かいし背中が大きいな・・・」
背中に抱き着きながら、やがて安心して瑞希も眠りに落ちるのであった。
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