異世界ロマンはスカイダイビングから!

KeyBow

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第2章

王城への移動

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 お店の計らいで御者の出来る人を手配してくれて、ギルドに降ろして貰う事になっている。
 予め家の前を通り場所を教えた。馬車を当夜達の家の小屋に入れて、馬の世話もしてくれる。勿論お金は掛かるが、有難い配慮だった。
 人気の店の理由を垣間見た。過剰サービスだが、勿論無料ではない。勿論サービスを受けるには対価が必要だが、そのサービスを提供できる人脈と、実行力が凄いのだ。

 馬車の中でもモジモジしたシャクラが

シャクラ「あ、あのね、当夜、このドレスは一体どうしたの?こ、これ、オーダードレスよ」

当夜「君達に魔法を見せるって言ったでしょ!?ふふふ。サプラーイズ!驚いたたでしょ!?実はさ、この前服を買いに来た時に店員さんにお願いして、それとなくサイズを計って貰ってドレスを注文していたんだよ。尤も俺もこんな形で早速役に立つとは思わなかったけどもね。綺麗だよ」

 真っ赤になってくねくねしながら俯くシャクラが可愛かった。

 四人共にボディーラインがはっきり出るナイトドレスだ。実はもう一着づつ舞踏会で着れるドレスもお願いしていたが、まだ時間が掛かる。ちょっとした時のドレスコード対策の分を優先して急いで作って貰っていた。

 シャクラが黒
 レグナスが青
 アもネスが赤
 ルナが緑だ。
 当夜は薄い紫のタキシードだ。色等は店員さんのセンスにお任せだ。

 当夜達はギルドに時間通りに着いて、服装を見た領主と奥方を大いに驚かせた。

奥様「まあ可愛らしいお嬢さんだとは思っておりましたが、これは見事なレディーですわね。さあいらっしゃいな」

 奥様に、特にシャクラが、気に入られていた。

領主「おお、トーヤ殿、馬子にも衣装ですな。よくそのような服を持っておられましたな。服をどうするか頭が痛かったのですが、これなら大丈夫ですな。まあ国王は気さくな方ですから、気を張らず。冒険者だから、マナーや言葉使いがなっていないと伝えてあるのですが、要らぬ心配でしたな」

当夜「まあこんな事もあろうかと思い、彼女達に内緒で注文しておいたのです。服屋でそれとなく採寸をしてお願いしていまして、何とか間に合いました。ただ、私以外は食事の作法が分からないので食器をガチャガチャさせるかと思います」

領主「なんのなんの。あのご老体が彼女達を見たら、まあ泣いて喜ぶでしょうな。ああ、差し出せとかは無いから心配しなくても大丈夫ですからな。ただの爺やですよ。まだまだ現役でお盛んらしいですがね」

 道中に領主からある提案をされた。
 ウツロの街に屋敷を構えないかと。
 願ったり叶ったりだ。これから発展するだろうから土地バブルになる筈なので、当夜は了承した。少し土地も欲しいと。
 ダンジョンも利用者が増えると階層を増やす事が出来る。他のダンジョンマスターの所在はほとんど知られておらず、凶悪なダンジョンも多いそうだ。
 当夜はコアを持ってきている。マスターになれば、必ずしもダンジョンの中にコアを置いて置く必要がない。当夜の場合収納に入れて置けるから、襲われたり保管庫を荒らされる事が無いのだ。他のダンジョンマスターがコアを触れば、ダンジョンの所有者が変わるのだ。
 殆どのダンジョンはダンジョン自体にコアを隠している。最終ボスに強悪なのを設定して、ダンジョン攻略を防ぎ、魔石等の報酬で良い生活をしている者が多いと言う。
 問題は当夜のようにフルマスターが今まで確認できていないのだ。
 フルマスターのみ、ダンジョンから魔物を出さないようにする事が可能なのと、冒険者の死亡時に何かしらのペナルティーを課すだけで、命を失わないように出来ると。
 このダンジョン次第でこの街が王城の街を超える可能性が高いという。
 そう、死なないのなら魔石を稼いだり経験を積むのに最適だからだ。

 当夜はこのギフトに大いに期待している。
 100階層のダンジョンにまで成長させられれば、エリクサーのドロップを設定できるらしいと聞かされた。売っているらしいが100億Gもするようだ。当然だが手持ちが無い。100階層のダンジョンを攻略するか、このダンジョンを育て得るかが当夜の回復への一番の近道っぽいのだ。
 それとなく魔法や治療師の事を聞いたが、少なくとも治療に関しては当夜より上の者は聞いた事が無いそうだ。

 エリクサーは全ての欠損部位修復と異常修復を行なえるという。

 城に到着すると厳しいボディーチェックが待っていた。女性と男性では別の部屋に行き、念入りなボディーチェックを受ける。勿論女性陣には女性が当たる。
 
領主「無駄だやめておけ。この者は収納持ちだ。その気になればボウガンで一瞬だ」

 そんな一言で形式的なチェックで済んだのだ。

 今回は私的な食事会の体裁を成している為、王が普段使う食堂での会食だ。執事に案内されて食堂に入るのであった。
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