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第2章
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騎士団の詰所は城の一角にあった。入り口は城壁その物にあり、立派な観音開きの門と、5m位離れた所に兵士が立っている通用門がある。大きな方は馬車の往来時や、出撃時に開け閉めするのだと、当夜は解析した。
門番に昨夜の賞金首の話をすると直ぐに中に通された。
二階建ての石作りの小さな屋敷に通され、執務室らしき部屋に来た。兵士がノックをすると、
「入れ」
と一言あり、部屋に入る許可が出たようで、当夜達は促されるまま入って行く。
中は10畳位の執務室で、奥に机があり、手前に応接セットがある。
壮年だが逞しそうな男が机から立ち上がり、手振りで応接に座るよう促され、当夜は着座した。
但し、ルナは当夜の斜め後ろで警戒する位置で歩哨の如く立っている。
当夜「ルナ、ここは安全な場所で警戒しなくても大丈夫だから座ろうか」
ルナ「畏まりました我が主よ」
恭しく礼をしてルナは当夜の横に浅く腰かけた。
団長「ようこそ騎士団本部へ。私は第三騎士団団長のジェスローだ」
当夜「S級冒険者で蒼き炎のリーダーをしております当夜です。また、国王直属の冒険者となっております。そして彼女が副リーダーのルナになります」
握手を交わすといきなり本題から入ってきた。
ジェスロー「よくあの賞金首を捕まえられたな。あやつらは元Sだぞ」
当夜「そうなんですか。国王陛下から私の事を聞いておりませんか?」
ジェスロー「何も聞いていないぞ」
当夜「陛下の秘蔵っ子のケイト嬢を妻にせよと仰せ付けられまして、ウツロの街に出た新ダンジョンのダンジョンマスターなのが私です。ケイト嬢には陛下の要請でサブマスターをしてもらっています。私は魔法特化で、多分SS以上だと自負してますよ。あいつは私からすると雑魚でした」
ジェスロー「君はひょっとして明日開かれる半年に一度行われる閲兵式にて披露される魔術士か?またとんでもないのが王都に現れたと噂があるが君がそうか?」
当夜「そう言えば明日魔法での示威行為をするように言われてますが、そんな大袈裟な事じゃないのでは?」
ジェスロー「知らないのか?兵の模擬戦や魔法の実演会があり、かなり盛り上がる一種の祭りなのだよ」
当夜「はあ、まだこの世界に来て一ヶ月も経ちませんからよく分からないですね。そう言えばあの賞金首って何をやらかしたんですか?まあ、色々犯罪をやっていそうですが」
ジェスロー「喧嘩の末、なんとかいう貴族の長男を殺したそうだ。奴が殺された貴族の妾を強姦したとかで、報復の為に襲撃したら返り討ちにあったそうだ。その親が賞金をかけたらしい。後から分かったが、強姦の常習犯らしいな」
当夜「ああ、それで女性を複数連れている俺に絡んできたのか」
ジェスロー「大方、難癖を付けて君の恋人を手籠めにしようとしたのだろう。周りの目撃者からの話からも間違いないな」
当夜「それで奴等の末路は?」
ジェスロー「父親による公開処刑だそうだよ。二年前の事ではあるが、まさかこの街に戻っていたとは驚いたがな。さて、金額だが3000万だよ。凄いな」
当夜「ははは。ウツロに屋敷を建てている最中ですから、家具を買う費用の足しにでもしますよ」
ジェスロー「そうか。これをギルドに出せば支払い処理をしてくれるよ。後、君の明日の出番は噂によれば最後のメインらしいぞ。明日を楽しみにしているよ」
握手をして別れ、ギルドに向かう。
ギルドに着くと、空いている時間だからか並ばずに手続きを完了し、今回は全額当夜のキューブに入金をしてもらった。受付をしてくれたのは昨日の受付嬢さんで、何故か顔が真っ赤だったな!風邪でも引いたのかな?と場違いな事を思う当夜である。帰り際に昨日はありがとうと握手をされた。柔らかくて小さな綺麗な手だなとしか思わない。少し汗ばんでいたのだが・・・
もう昼なので、ルナと二人してレストランで日替わりを食べてから家に引き上げた。段々当夜も馴れてきた為か、コーナーに押し付けて貰えれば大丈夫になってきた。そんな訳がある筈ないのだが、何故なのか疑問に感じない当夜であった。
帰りに当夜はルナにネックレスを買ってあげて、たまにはおしゃれをしようねと首に着けてあげたら泣かれて慌てる一幕もあった。やはりルナが泣いた意味に気が付かない当夜である。以前だとそういった感情を持っていなかった筈なのに、当夜は気が付かないのであった。
門番に昨夜の賞金首の話をすると直ぐに中に通された。
二階建ての石作りの小さな屋敷に通され、執務室らしき部屋に来た。兵士がノックをすると、
「入れ」
と一言あり、部屋に入る許可が出たようで、当夜達は促されるまま入って行く。
中は10畳位の執務室で、奥に机があり、手前に応接セットがある。
壮年だが逞しそうな男が机から立ち上がり、手振りで応接に座るよう促され、当夜は着座した。
但し、ルナは当夜の斜め後ろで警戒する位置で歩哨の如く立っている。
当夜「ルナ、ここは安全な場所で警戒しなくても大丈夫だから座ろうか」
ルナ「畏まりました我が主よ」
恭しく礼をしてルナは当夜の横に浅く腰かけた。
団長「ようこそ騎士団本部へ。私は第三騎士団団長のジェスローだ」
当夜「S級冒険者で蒼き炎のリーダーをしております当夜です。また、国王直属の冒険者となっております。そして彼女が副リーダーのルナになります」
握手を交わすといきなり本題から入ってきた。
ジェスロー「よくあの賞金首を捕まえられたな。あやつらは元Sだぞ」
当夜「そうなんですか。国王陛下から私の事を聞いておりませんか?」
ジェスロー「何も聞いていないぞ」
当夜「陛下の秘蔵っ子のケイト嬢を妻にせよと仰せ付けられまして、ウツロの街に出た新ダンジョンのダンジョンマスターなのが私です。ケイト嬢には陛下の要請でサブマスターをしてもらっています。私は魔法特化で、多分SS以上だと自負してますよ。あいつは私からすると雑魚でした」
ジェスロー「君はひょっとして明日開かれる半年に一度行われる閲兵式にて披露される魔術士か?またとんでもないのが王都に現れたと噂があるが君がそうか?」
当夜「そう言えば明日魔法での示威行為をするように言われてますが、そんな大袈裟な事じゃないのでは?」
ジェスロー「知らないのか?兵の模擬戦や魔法の実演会があり、かなり盛り上がる一種の祭りなのだよ」
当夜「はあ、まだこの世界に来て一ヶ月も経ちませんからよく分からないですね。そう言えばあの賞金首って何をやらかしたんですか?まあ、色々犯罪をやっていそうですが」
ジェスロー「喧嘩の末、なんとかいう貴族の長男を殺したそうだ。奴が殺された貴族の妾を強姦したとかで、報復の為に襲撃したら返り討ちにあったそうだ。その親が賞金をかけたらしい。後から分かったが、強姦の常習犯らしいな」
当夜「ああ、それで女性を複数連れている俺に絡んできたのか」
ジェスロー「大方、難癖を付けて君の恋人を手籠めにしようとしたのだろう。周りの目撃者からの話からも間違いないな」
当夜「それで奴等の末路は?」
ジェスロー「父親による公開処刑だそうだよ。二年前の事ではあるが、まさかこの街に戻っていたとは驚いたがな。さて、金額だが3000万だよ。凄いな」
当夜「ははは。ウツロに屋敷を建てている最中ですから、家具を買う費用の足しにでもしますよ」
ジェスロー「そうか。これをギルドに出せば支払い処理をしてくれるよ。後、君の明日の出番は噂によれば最後のメインらしいぞ。明日を楽しみにしているよ」
握手をして別れ、ギルドに向かう。
ギルドに着くと、空いている時間だからか並ばずに手続きを完了し、今回は全額当夜のキューブに入金をしてもらった。受付をしてくれたのは昨日の受付嬢さんで、何故か顔が真っ赤だったな!風邪でも引いたのかな?と場違いな事を思う当夜である。帰り際に昨日はありがとうと握手をされた。柔らかくて小さな綺麗な手だなとしか思わない。少し汗ばんでいたのだが・・・
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帰りに当夜はルナにネックレスを買ってあげて、たまにはおしゃれをしようねと首に着けてあげたら泣かれて慌てる一幕もあった。やはりルナが泣いた意味に気が付かない当夜である。以前だとそういった感情を持っていなかった筈なのに、当夜は気が付かないのであった。
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