外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

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第一章 冒険者編

第27話 ソニアの変貌とスライム食い

 翌朝、ロイ自身のお肌は艶々しており、お腹の調子もすこぶる良かった。

 前日にスライムから抽出した体液が固まった身を試しに食べたところ、まさかの美肌効果があったのだ。ソニアはロイの変化に目を輝かせた。

「すんごくお肌がつやつやなんだね!しゅごい!しゅごい!体、大丈夫なんだよね!私も食べる!」

 興奮から語彙力の低下したソニアだが、きのうのスライムを取り出すと、早速身を切り出して食べる。

「もちもちしていて美味しいんだね!これ、食べるのだけでもすんごいね!」

 スライムの身を食べてみた素直な感想だった。

 朝食を食べ、スライム狩りに出発する前に二人はリラの元を訪れた。

 リラはソニアが美少女だと見抜いており、その変貌を一切気にしていなかった。
 それよりもロイの肌の変化に目を奪われた。

「その、輝くお肌は何? やっぱりあれよね!?食べるからよこしなさい!」

 リラは大興奮で、受付嬢にあるまじき発言をした。
 二人は会議室に引っ張って行き、ソニアが切り身を準備しつつ、ロイは前日に食べたスライムの効果を説明し、ソニアも食べたと話す。

 彼女の目はギラギラしており、もちろん試してみることになった。リラはソニアから半ば奪うようにロイが前日に食べたのと同じ量のスライムを食べ、その効果を自分の肌で実感しようとした。

「おいひいわね!しゅごいわ!」

 他の人には見せられないような破顔を見せ、興奮していた。

 この不思議な体験をリラが共有した後、ロイとソニアは再びスライム狩りに出発した。彼らの目的は、さらに多くのスライムを捕まえて、その驚くべき効果を詳しく調べることだった。

 リラも自らの美を追求するために、彼らの冒険に興味を持ち始めた。
 この出来事は、彼らの間で新たな連帯感を生み出し、未知の効果を探求する旅が始まった瞬間であった。

 この新しい発見は、ギルド内での彼らの地位を一変させる可能性を秘めていた。スライムから得られる美肌効果は、ただの冒険者以上のものへと彼らを導くかもしれない。
 その日から、ロイとソニア、リラ、そして新たに仲間となるコナリスの間に、スライムを巡る新たな物語が始まったのである。

 この日の二人はスライム狩りに出かけた。
 新しく購入した道具を使い、スライムから体液を抽出する実験を行うのだ。

 早速スライムを捕らえ、魔石を抜いたスライムを3つ確保した。数分差で魔石を抜いたが、一つはすぐに収納へ。

 片割れは収納に入れず実験をした。
 昨日買ったスライムから体液を抜くのに丁度よい道具を突き刺すと、体液が採取できた。

 また、その体液が空気に触れても劣化しないこと、臭いがしないことを確認した。
 試しにグラス1杯分を飲んだが、道中植物の棘で切った擦り傷が少しずつ癒えており、薬草を傷口に直接擦り込むのと同じ効果が見られた。

 後から分かったが、これはスライムの体液に薬師系の加護を持つものが初期段階の加工をした時の状態だった。

 この状態にする工程の歩留まりが悪く、コナリスが言っていた2割の成功率がこの工程を終えた物で、今あるのがそうだ。
 ロイのギフトで魔石を抜くと、この工程が終わっている。

 正確にはスライムが死を悟ると、魔力を使い分泌する成分の所為であり、ロイのやり方はその成分を出す前に倒すから、この成果なのだ。
 薬師がするのは、この分泌物の無害化だ。あくまで無害化であり除去ではない。

 ただ、網で捕まえてから腕を体に突っ込むことをする者もいるが、その瞬間、その成分が分泌するので、体液の性質が変わる。
 空気に触れると劣化版になるのもこれの所為である。

 また、スライムを収納に入れた後に出しても、短時間なら変化がないことを発見した。
 しかし、その場に放置した分の体液は液体のままである一方で、収納に入れて時間が経過すると固体化することが判明した。この驚くべき発見に、ロイとソニアは、この現象の潜在的な利用価値について議論を始めた。

 また、もう一つ実験したのは、体内に魔石を入れたらどうなるかだ。
 加護の魔石操作で死体になら魔石を入れられることが分かっており、その状態での変化も検証した。

 結果、外に置いておいても変化がなく、同じ時間帯に採取した個体を収納にいれたのと、魔石を封入して収納したのとで比べると、魔石を封入したのは体液は個体にならず、サラサラの液体のままだった。
 また、 ホーンラビットの魔石を入れた分は効果がなく、体液は固まった。

 これにより収納に入れて輸送すると、個体になってしまう問題を解決出来ると二人は喜んだ。
 収納に入れている間に受ける収納空間の何かの力がスライムの体液に影響を及ぼした結果として固体化するが、魔石を入れているとその影響がなくなるようだと結論付けた。
 その後も体液回収用にスライム数体狩っていた。

 彼らはこの固体化現象を利用して、魔法の材料や薬品の保存方法を革新することができるかもしれないと考えた。二人はこの発見を基に、コナリスやリラと、コナリスの師匠のアドバイスの元、研究を進めることを考えた。

 さらにロイは商業化の可能性についても考え始めた。
 ただ、喫緊の話として、体液を回収するのに水筒を大量に購入し、ロイは当面の生活費以外の有り金を使い果たしていた。
 ただ、回収はすぐにできそうだが。

 二人はこの新たな発見に対して興奮し、今後の活用に並々ならぬ情熱を燃やそうとしていた。

 この冒険は、ロイとソニアにとって新たな挑戦の始まりであり、二人の強い絆と共に、未知の領域へと踏み出す一歩となった。彼らの前に広がる無限の可能性に、期待と興奮が高まっていくのであった。
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