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第一章 冒険者編
第38話 顛末とベリーズ、ミランダ、エリナの能力
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ロイの姿を見ると、リラはロイに向かって駆け寄ってきた。
「もう大丈夫なの?きのうフラフラだったわよ!一体何があったの?」
「これからそれを聞きに行くんだよ。もう皆来ているんでしょ?」
「う、うん。ギルドマスターの部屋よ」
「夕食を食べながらちゃんと話しますから。その、リラさん心配かけました」
リラに根掘り葉掘り聞かれたが、ロイも分からないことが多く、一度話を整理したかった。
執務室に入ると、ギルドマスター、ゴールドランク冒険者のテリー、ベリーズ、ミランダ、見知らぬ女性がいた。
「うむ。これで役者は揃ったな。ロイ、思ったより回復しており何よりだ。話を始める前にエリナよ、まず話があるのだろう?」
その女性は同じ年くらいの駆け出し冒険者といった感じで、ソニアやリラとはまた違った系統のだが、かなり整った顔をしていた。
「はい。ロイ様、ソニア様、その節は助けていただき感謝しております。高価な中級回復ポーションをのませていただいたと聞いております」
「?僕、君に感謝されるようなことしたかな?」
「失礼しました。私はエリナ。あの時ミランダさんに肩を貸され、ロイ様の馬車に半ば魔物を押し付ける形で・・・」
そこからベリーズとミランダが補足を入れつつ、昨日の顛末の説明が始まった。
ベリーズとミランダ、二人は兄妹だった。
ベリーズの本業は木工師だ。
その加護は【木霊の囁き】木々と心を通わせ、周辺の木の中から一番状態の良い木が分かる。
また、木を加工したりすると、込めた魔力により各種効果が付与される。
また、ギフトは【木工師】彼の手によって生み出される作品は自然そのものの美しさと強さを兼ね備える。
一方、妹のミランダは【風切りの舞】という加護を持ち、敵の攻撃を華麗に避けながら戦場を風のように駆け巡る。素早さ特化の加護だ。
ギフトは【疾風の一撃】。
エストック等の突き刺し系の武器による刺すことを得意とし、その速さと正確さで敵を翻弄する。非力な者でも、ギフトにより突き刺すことにより、ダメージを与えられる前衛向きのスキルだ。
エリナは冒険者としての経験は浅いが、貴重な加護による防御魔法と、各種バフの付与、初級の回復魔法を使う。
【白銀の守護】という加護を持つ彼女は、周囲を守る強力な防御魔法を駆使する。
彼女のギフトは【命の絆】。仲間に様々な身体強化の効果を与え、戦闘能力を高めることができる。基本的に通常のバフ魔法より強力で、バフ解除系のギフトがなければ解除できない。かなり強力な補助、つまりバッファーだ。
通常、戦闘が始まると即時に仲間へ身体能力強化や防御力強化を掛ける役目を担う。場合によっては魔法使いや回復担当を兼ねる。
顛末はこうだ。
ベリーズがある物を制作するにあたり、素材集めのために危険を伴う薬草採取地の奥へと向かうことになった。
最近では妹に護衛をお願いして材料を確保していた。
しかし、スライムの生息地の奥、オークの生息地の近くにある木材の伐採をする事になった。
自身と妹の2人では安全を確保するのが厳しいため、ギルドに護衛依頼を出した。
その依頼を受けたのは、あの逃げ出した男と三人組、怪我をした女性、つまりエリナだった。
運悪くオークの群れが近くにおり、伐採を始めるといきなり姿を現し、鉢合わせとなった。
そんな中、いきなり護衛の3人が我先にと逃げ出したのだ。
それを見た3人は唖然とするが、エリナは護衛を受けた責任感から必死に大男のベリーズを守るが、背後に迫ったオークに体当たりをして突き飛ばすも、棍棒により頭を殴られ倒れる。
「だめだ!兄貴、逃げるよ!この人をお願い。アタイがあいつラを突いて何とかするからさ」
「ミランダ、お前が彼女に肩を貸して先にいけ!俺なら彼女が掛けてくれた強化で吹き飛ばせられる!殿は任せろ!それより彼女を守れ!」
護衛対象が護衛を守る変な話になるも、そこから撤退して何とかロイのところに来て、それからはロイと戦ったのだった。
因みにエリナのバフはロイのところにたどり着いた直後に効果時間が終わった。それまでの間、ベリーズの斧はオークを何体も両断していた。
しかし、効果時間が過ぎてからは吹き飛ばすことしか出来なかった
「もう大丈夫なの?きのうフラフラだったわよ!一体何があったの?」
「これからそれを聞きに行くんだよ。もう皆来ているんでしょ?」
「う、うん。ギルドマスターの部屋よ」
「夕食を食べながらちゃんと話しますから。その、リラさん心配かけました」
リラに根掘り葉掘り聞かれたが、ロイも分からないことが多く、一度話を整理したかった。
執務室に入ると、ギルドマスター、ゴールドランク冒険者のテリー、ベリーズ、ミランダ、見知らぬ女性がいた。
「うむ。これで役者は揃ったな。ロイ、思ったより回復しており何よりだ。話を始める前にエリナよ、まず話があるのだろう?」
その女性は同じ年くらいの駆け出し冒険者といった感じで、ソニアやリラとはまた違った系統のだが、かなり整った顔をしていた。
「はい。ロイ様、ソニア様、その節は助けていただき感謝しております。高価な中級回復ポーションをのませていただいたと聞いております」
「?僕、君に感謝されるようなことしたかな?」
「失礼しました。私はエリナ。あの時ミランダさんに肩を貸され、ロイ様の馬車に半ば魔物を押し付ける形で・・・」
そこからベリーズとミランダが補足を入れつつ、昨日の顛末の説明が始まった。
ベリーズとミランダ、二人は兄妹だった。
ベリーズの本業は木工師だ。
その加護は【木霊の囁き】木々と心を通わせ、周辺の木の中から一番状態の良い木が分かる。
また、木を加工したりすると、込めた魔力により各種効果が付与される。
また、ギフトは【木工師】彼の手によって生み出される作品は自然そのものの美しさと強さを兼ね備える。
一方、妹のミランダは【風切りの舞】という加護を持ち、敵の攻撃を華麗に避けながら戦場を風のように駆け巡る。素早さ特化の加護だ。
ギフトは【疾風の一撃】。
エストック等の突き刺し系の武器による刺すことを得意とし、その速さと正確さで敵を翻弄する。非力な者でも、ギフトにより突き刺すことにより、ダメージを与えられる前衛向きのスキルだ。
エリナは冒険者としての経験は浅いが、貴重な加護による防御魔法と、各種バフの付与、初級の回復魔法を使う。
【白銀の守護】という加護を持つ彼女は、周囲を守る強力な防御魔法を駆使する。
彼女のギフトは【命の絆】。仲間に様々な身体強化の効果を与え、戦闘能力を高めることができる。基本的に通常のバフ魔法より強力で、バフ解除系のギフトがなければ解除できない。かなり強力な補助、つまりバッファーだ。
通常、戦闘が始まると即時に仲間へ身体能力強化や防御力強化を掛ける役目を担う。場合によっては魔法使いや回復担当を兼ねる。
顛末はこうだ。
ベリーズがある物を制作するにあたり、素材集めのために危険を伴う薬草採取地の奥へと向かうことになった。
最近では妹に護衛をお願いして材料を確保していた。
しかし、スライムの生息地の奥、オークの生息地の近くにある木材の伐採をする事になった。
自身と妹の2人では安全を確保するのが厳しいため、ギルドに護衛依頼を出した。
その依頼を受けたのは、あの逃げ出した男と三人組、怪我をした女性、つまりエリナだった。
運悪くオークの群れが近くにおり、伐採を始めるといきなり姿を現し、鉢合わせとなった。
そんな中、いきなり護衛の3人が我先にと逃げ出したのだ。
それを見た3人は唖然とするが、エリナは護衛を受けた責任感から必死に大男のベリーズを守るが、背後に迫ったオークに体当たりをして突き飛ばすも、棍棒により頭を殴られ倒れる。
「だめだ!兄貴、逃げるよ!この人をお願い。アタイがあいつラを突いて何とかするからさ」
「ミランダ、お前が彼女に肩を貸して先にいけ!俺なら彼女が掛けてくれた強化で吹き飛ばせられる!殿は任せろ!それより彼女を守れ!」
護衛対象が護衛を守る変な話になるも、そこから撤退して何とかロイのところに来て、それからはロイと戦ったのだった。
因みにエリナのバフはロイのところにたどり着いた直後に効果時間が終わった。それまでの間、ベリーズの斧はオークを何体も両断していた。
しかし、効果時間が過ぎてからは吹き飛ばすことしか出来なかった
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