外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow

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第一章 冒険者編

第41話 臨時パーティー

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 ロイがリラの前にベリーズと妹のミランダ、そしてエリナを伴って現れた。

「えっと、リラさん、色々お願いがあるのですが、ギルドマスターが札を渡せって」

 ロイはさきほどギルドマスターから投げ渡された札を渡す。

「あの人はもう。分かったわ。で、何をすればよいのかしら?」  

 「この大男のベリーズさんの冒険者登録をお願いします」

「ロイ殿は私を大男というが、貴殿と身長は変わらんのだが・・・」

そう言いつつもステータスカードを差し出し、それを見たリラの美しい眉がつり上がった。ため息を吐きながら「仕方ないわね」と言いつつも冒険者登録を開始した。

 先程の札が戦闘系の加護を持たぬ者を登録するのに役に立ったのだ。
 いくらロイやソニアの頼みとはいえ、リラにも出来ることと無理なことがある。

「アタイらもロイ様のパーティーに登録して欲しいんだ。アタイはミランダ、ベリーズは兄貴だ。こっちのはエリナ。3人ともロイ様のパーティーに登録して欲しい」 

 リラはミランダもエリナもアイアンランクの冒険者なので、チラリと顔を見てそのまま登録した。
 所属がバラバラな者がひとまとめになった臨時の混成パーティーだが、男二人、女三人と男女比のバランスは悪くない。

 次の瞬間リラが驚いたのは、ゴールドランク冒険者にして、この国でも五本の指に入るパーティーのリーダーが現れたことだ。
 後から来たのは、現パーティーメンバーに顛末を話してきたからだ。

「えっと良いですか?どうやらベリーズさんの登録が終わったようですね。私は晶石の舞に臨時加入するので、登録を頼みたい」

 リラはベリーズの登録、ミランダとエリナの加入に関しては2人がアイアンランクなので、その事実には驚かなかった。

 しかし、プルプルと震える手でテリーのステータスカードを見て、他人の空似じゃないと分かり驚愕していた。

 リラはテリーがどれほどの実力者であるかを知っていたからこそ、その加入に驚いたのだ。

 彼女は普段から多くの冒険者と接しているため、ランクや実力に関する情報には敏感で、特に高ランクの冒険者の動向には常に注目していた。

 そのため、テリーのような著名な冒険者がロイとソニアのグループに加わるというのは、彼女にとって驚きであり、同時にこのグループの潜在能力を大いに高めるものだと感じた。

「ちょっとロイ君、なんで彼が君のパーティーに入るの?普通逆というよりも、意味が分かんないわ」

「きれいな顔が台無しだぜ!」

ミランダの言葉にリラは少し睨みつけるようにしてからロイに向き合う。

「ちょっとロイ君、どういう訳か説明しなさいよ!」

 つい受付嬢の仮面が外れた物言いになった。

「えっと、僕らに押し付けをしたのがテリーさんの弟とかで、今回ベリーズさんたちがオークに襲われた場所の調査と、ベリーズさんが回収出来なかった物の回収依頼を共同で受けることになり・・・」

 リラはテリーが頷いたので、震えながらもパーティー登録をやりきった。

 ベリーズはともかく、ミランダ、エリナの三人は自分たちがアイアンランクであることを自覚しており、高ランクの冒険者との交流にはあまり慣れていなかったので、遠慮しロイに任せっきりだった。

 二人共貴族の子息というのも大きかっただろうか。テリーは仲間として気軽に接して欲しいと、好青年振りを発揮していた。

 テリーの加入は彼らにとって刺激となり、これからの冒険に対するモチベーションを大きく高めることになる。

 登録が終わった後、ロイたち一行はまずスライム狩りをしていた場所へと向かうことにした。そこへは歩いて1時間ほどかかる。
 しかし、大木の回収があるだろうと、テリーがお金を払い彼らは街の外れにある馬車屋から、荷馬車を借りることにした。
 生憎ギルドの馬車は貸出中だったからだ。

 古びたが頑丈そうな荷馬車は、ロイたちが冒険の旅に出るにはうってつけの手段だった。

 荷馬車はゆっくりとした速度で街道を進んでいく。馬車に揺られながらロイたちは、しばしの安息を楽しんだ。木々が作る風の音、鳥たちのさえずり、そして遠くから聞こえてくる川のせせらぎが、彼らの耳に心地よく響いた。この旅の始まりに、少しでもリラックスできる時間を過ごせたことを、ロイたちは内心で感謝していた。

 そんな中、女子3人は早速チラチラとロイを見ながら何か話を始めた。

 女3人集まれば何とやらだが、そんな中に割って入れず、ロイはテリーと話し込んでいた。ただ、元々無口なのか、ベリーズは質問されなければ口を開かなかった。

 しかし彼らが目指すのは、危険がいっぱいのスライムが住む場所の更に奥地。荷馬車の穏やかな揺れに身を任せつつも、ロイたちはこれから訪れる冒険に緊張しつつ、心を踊らせていた。
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