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第一章 冒険者編
第62話 美容薬販売の目処
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翌日、ロイたちはギルドマスターに呼ばれていた。
また、解体場長のガレスと、解体場スタッフのジミナルも呼ばれていた。
「うむ。揃ったな。ロイよ、レベルアップについての検証をするのに、ジミナルを使ってみないか?こいつも冒険者に憧れていてな。お前も知っていると思うが、ジミナルの扱いも酷いものだ。そこでだ、ジミナルを冒険者とし、リナにしたようにジミナルのパワーレベリングをして欲しい。既に本人とガレスの了承は得ている」
「僕は構いませんが、ジミナルさんは解体場を辞めることになると思いますけど大丈夫なのですか?」
「心配しなくても大丈夫だ。最近解体場の給金を上げて貰ったから、募集すれば直ぐに人は来る。それにこの前膝を壊した奴が冒険者を引退する話があり、誘っているんだ」
「僕は構いませんが、皆はどう?」
「ロイ、反対する理由はないわよ。皆も頷いているでしょ。私もジミナルさんにはよくしてもらっていたし、賛成よ」
ソニアの返答にベリーズも頷いていた。
「分かりました。それじゃあ今のパラメータをリナに鑑定して貰いましょう」
そうして鑑定した結果は本話の最後に記載。(ベリーズたちはついでに記載)。
そうそう、昨日のことだが、ロイがリックガントに言われておこなったスライムの魔石を砕いた物だが、その後コナリスが検証を試みており、その結果が出た。
ノーダメージのスライムからロイが魔石を抜き取った物同士を合成した魔石を砕くと、ごく少量、ゴマほどの異物があった。
また、ノーダメージのスライムの魔石にも異物があるが、その大きさは直径的に合成した魔石から取れる物の直径で言うと半分ほどだ。
その異物をすり鉢で粉にし、魔力を込める。すると一瞬光り、白から赤に色が変わる。そうして完成したものが上級回復ポーション作りに欠かせない高価な触媒となった。
ノーダメージのスライムの体液に触媒として適量を混ぜると、上級回復ポーションが作れることが判明した。だが、その適量は未合成のスライムの魔石5個分が必要だった。
もちろん上級回復ポーション一本分作るのに必要な量だ。
それに対し、魔石を合成した物は2本作れた。
数が合わないが、それが合成による変質の恩恵のようだ。
魔石に有る異物は触媒となる。
試しに魔石から触媒を取り除かず、魔石ごと粉にし触媒として使うと、成功率が1割を切る。それに対し、触媒のみを加えるとほぼ100%の成功率だった。
ただ、触媒に魔力を込めると言うのは、コナリスやリックガントのような、薬師系のギフト持ちでないとダメだった。
特殊な条件さえクリアすれば、極めてコストの低い材料で上級回復ポーションが作れることが判明した。
大量生産は厳しいが、体液は煮詰めることになるとは言え、一体のスライムから100本分以上の体液が取れるので、ほとんどのスライムの使い道は中級回復ポーションとするか、美容薬の材料となる。
美容薬の方も、ひとまず製品化にこぎ着けた。
個体になったスライムの身を粉末状にし、瓶に入れて乾燥した状態を保てば長期間保つことが可能だ。
回復ポーション用の瓶で1回分だ。
価格は銀貨2枚とする予定。
1回飲めば、美肌効果は三日ほど続く。張りと艶の効果は日に日に効果が落ち、一週間ほどでほぼ効果がなくなる。
グラス1杯分の水に溶かして飲む必要がある。
タブレット化はこれからだ。
スライムの切り身一切れだと1日で効果が切れ、切り身の状態だと三日ほどすると、切り身が腐ってしまうことが分かっている。
なので保存可能なように加工する必要がある。
因みに一気に大量に飲むと、腹を下して逆効果なのだとか。
毎日飲むのは問題ない。
むしろ艶々な状態がキープ可能で、3日に1度飲んだ者と比べるとそれなりに違うのだそうだ。
お金に余裕が有る者は毎日飲む感じになる。
幸いスポーツドリンクのような味なので、飽きるだろうが毎日飲むのに問題はないだろうと、リックガントの奥さんも太鼓判を押していた。
切り身は1日分、つまり1切れを銅貨5枚で売る。
明日から1週間ほど、無料でサンプルを配るのだとか。タニスはこれからの販売の取りまとめを行う為に雇ったと。
また、天日干しと、粉末化する工場も確保したそうで、リックガント魔法道具店の工房では上級回復ポーションを作る。
明日からロイたちは、ジミナルのパワーレベリングを兼ね、主にスライム狩りをすることになりそうだった。
以下パラメーター
**ベリーズのパラメーター**:
- **レベル**: 3
- **体力**: 7
- **魔力**: 2
- **技術**: 6
- **知識**: 2
- **魅力**: 4
- **運**: 5
- **加護レベル**: 2
**ミランダのパラメーター**:
- **レベル**: 4
- **体力**: 6
- **魔力**: 3
- **技術**: 6
- **知識**: 4
- **魅力**:5
- **運**: 5
- **加護**: 3
**エリナのパラメーター**:
- **レベル**: 4
- **体力**: 5
- **魔力**: 7
- **技術**: 3
- **知識**: 6
- **魅力**: 7
- **運**: 4
- **加護レベル**: 2
**ジミナルのパラメーター**:
- **レベル**: 1
- **体力**: 4
- **魔力**: 2
- **技術**: 4
- **知識**: 3
- **魅力**:3
- **運**: 2
- **加護**: 1
ジミナルの加護は研磨。
ギフトは砥石使い。
また、解体場長のガレスと、解体場スタッフのジミナルも呼ばれていた。
「うむ。揃ったな。ロイよ、レベルアップについての検証をするのに、ジミナルを使ってみないか?こいつも冒険者に憧れていてな。お前も知っていると思うが、ジミナルの扱いも酷いものだ。そこでだ、ジミナルを冒険者とし、リナにしたようにジミナルのパワーレベリングをして欲しい。既に本人とガレスの了承は得ている」
「僕は構いませんが、ジミナルさんは解体場を辞めることになると思いますけど大丈夫なのですか?」
「心配しなくても大丈夫だ。最近解体場の給金を上げて貰ったから、募集すれば直ぐに人は来る。それにこの前膝を壊した奴が冒険者を引退する話があり、誘っているんだ」
「僕は構いませんが、皆はどう?」
「ロイ、反対する理由はないわよ。皆も頷いているでしょ。私もジミナルさんにはよくしてもらっていたし、賛成よ」
ソニアの返答にベリーズも頷いていた。
「分かりました。それじゃあ今のパラメータをリナに鑑定して貰いましょう」
そうして鑑定した結果は本話の最後に記載。(ベリーズたちはついでに記載)。
そうそう、昨日のことだが、ロイがリックガントに言われておこなったスライムの魔石を砕いた物だが、その後コナリスが検証を試みており、その結果が出た。
ノーダメージのスライムからロイが魔石を抜き取った物同士を合成した魔石を砕くと、ごく少量、ゴマほどの異物があった。
また、ノーダメージのスライムの魔石にも異物があるが、その大きさは直径的に合成した魔石から取れる物の直径で言うと半分ほどだ。
その異物をすり鉢で粉にし、魔力を込める。すると一瞬光り、白から赤に色が変わる。そうして完成したものが上級回復ポーション作りに欠かせない高価な触媒となった。
ノーダメージのスライムの体液に触媒として適量を混ぜると、上級回復ポーションが作れることが判明した。だが、その適量は未合成のスライムの魔石5個分が必要だった。
もちろん上級回復ポーション一本分作るのに必要な量だ。
それに対し、魔石を合成した物は2本作れた。
数が合わないが、それが合成による変質の恩恵のようだ。
魔石に有る異物は触媒となる。
試しに魔石から触媒を取り除かず、魔石ごと粉にし触媒として使うと、成功率が1割を切る。それに対し、触媒のみを加えるとほぼ100%の成功率だった。
ただ、触媒に魔力を込めると言うのは、コナリスやリックガントのような、薬師系のギフト持ちでないとダメだった。
特殊な条件さえクリアすれば、極めてコストの低い材料で上級回復ポーションが作れることが判明した。
大量生産は厳しいが、体液は煮詰めることになるとは言え、一体のスライムから100本分以上の体液が取れるので、ほとんどのスライムの使い道は中級回復ポーションとするか、美容薬の材料となる。
美容薬の方も、ひとまず製品化にこぎ着けた。
個体になったスライムの身を粉末状にし、瓶に入れて乾燥した状態を保てば長期間保つことが可能だ。
回復ポーション用の瓶で1回分だ。
価格は銀貨2枚とする予定。
1回飲めば、美肌効果は三日ほど続く。張りと艶の効果は日に日に効果が落ち、一週間ほどでほぼ効果がなくなる。
グラス1杯分の水に溶かして飲む必要がある。
タブレット化はこれからだ。
スライムの切り身一切れだと1日で効果が切れ、切り身の状態だと三日ほどすると、切り身が腐ってしまうことが分かっている。
なので保存可能なように加工する必要がある。
因みに一気に大量に飲むと、腹を下して逆効果なのだとか。
毎日飲むのは問題ない。
むしろ艶々な状態がキープ可能で、3日に1度飲んだ者と比べるとそれなりに違うのだそうだ。
お金に余裕が有る者は毎日飲む感じになる。
幸いスポーツドリンクのような味なので、飽きるだろうが毎日飲むのに問題はないだろうと、リックガントの奥さんも太鼓判を押していた。
切り身は1日分、つまり1切れを銅貨5枚で売る。
明日から1週間ほど、無料でサンプルを配るのだとか。タニスはこれからの販売の取りまとめを行う為に雇ったと。
また、天日干しと、粉末化する工場も確保したそうで、リックガント魔法道具店の工房では上級回復ポーションを作る。
明日からロイたちは、ジミナルのパワーレベリングを兼ね、主にスライム狩りをすることになりそうだった。
以下パラメーター
**ベリーズのパラメーター**:
- **レベル**: 3
- **体力**: 7
- **魔力**: 2
- **技術**: 6
- **知識**: 2
- **魅力**: 4
- **運**: 5
- **加護レベル**: 2
**ミランダのパラメーター**:
- **レベル**: 4
- **体力**: 6
- **魔力**: 3
- **技術**: 6
- **知識**: 4
- **魅力**:5
- **運**: 5
- **加護**: 3
**エリナのパラメーター**:
- **レベル**: 4
- **体力**: 5
- **魔力**: 7
- **技術**: 3
- **知識**: 6
- **魅力**: 7
- **運**: 4
- **加護レベル**: 2
**ジミナルのパラメーター**:
- **レベル**: 1
- **体力**: 4
- **魔力**: 2
- **技術**: 4
- **知識**: 3
- **魅力**:3
- **運**: 2
- **加護**: 1
ジミナルの加護は研磨。
ギフトは砥石使い。
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