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第二章 魔法協会セミナー編
気遣い
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「ま、魔刀使いと言いましたか!? あのセミナーに来ていたのですか?!」
カイルは立ち上がりながら目を見開いている。
「ホントですかい!? テロリストの頭じゃないですか……怖すぎるぜ」
ンドルは青ざめた表情でブルっと身体を震わせた。
「お兄ちゃん……ケガない?」
アカネは涙目になりならが心配そうに手を握ってきた。
みんなの反応を見て驚く。この感じだと、相当、厄介な人物と見受けられるが……でも、本当にそうなのかな?
黙っていたピリスが急に立ち上がると、
「ごめんなさーい、麦酒、ピッチャーで!」
バーのマスターに大声で話しかけた。
マイペース過ぎるだろ……。
「やれやれ、やはりキミはとんでもない物語を語りだすのだね。魔剣使いならいざ知らず、まさか『魔刀使い』を呼び寄せるとは。一会員として、もう少し副会長をイジメてやりたかったのだが、帰る必要が出て来たよ」
「えーー!! ピリスぅ、もう、帰るのぉ?」
「すまない、パシー嬢、また埋め合わせはするよ」
「タケちゃん! そういう話は今はマストじゃないんだからTPO考えて欲しいんですけどぉ? ピリス帰っちゃうじゃん」
「え、あ、まぁ、ごめんなさい」
頬を桃色に染めた半目のパシーに叱られる。
確かにピリスに話を振られたとは言え、思わず魔刀使いの話までしたのは良くなかった。クラウスがここに来てピリスに伝えない配慮もしているのだ。
そもそもピリスへの接待も含めての打ち上げだ、ゲストへのもてなしをしてこその会長不在の副会長の責務でもあるのに……中途半端な気持ちで接しているせいだ。
ピリスは仲間であるが、後ろ盾でもある。まるで、日本に居た頃の鍼灸師と医師の関係のようで、どうしても気を使ってしまうのかもしれない。
もう、同意書なんて無いんだがな。
「それじゃぁ、ここの支払いはエレメントアーミーで領収書を切ってくれ」
「いや、ピリス。今日はやっぱり(公社)ボッカイ魔法協会で」
黒いコートを羽織りながら、ピリスは寂しそうに微笑む。
「私達に奢らせるくらいの図々しさは残しておいてくれ。そうじゃなきゃ、もう私はここに来られなくなる」
それぞれ別れの挨拶をするとピリスは出口へと向かった。そしてウエスタンドアの前で立ち止まると振り向き、
「今日のセミナーの成功おめでとう。まだ言ってなかっただろ? ……また声をかけてくれたら嬉しい」
去って行った。
カイルは立ち上がりながら目を見開いている。
「ホントですかい!? テロリストの頭じゃないですか……怖すぎるぜ」
ンドルは青ざめた表情でブルっと身体を震わせた。
「お兄ちゃん……ケガない?」
アカネは涙目になりならが心配そうに手を握ってきた。
みんなの反応を見て驚く。この感じだと、相当、厄介な人物と見受けられるが……でも、本当にそうなのかな?
黙っていたピリスが急に立ち上がると、
「ごめんなさーい、麦酒、ピッチャーで!」
バーのマスターに大声で話しかけた。
マイペース過ぎるだろ……。
「やれやれ、やはりキミはとんでもない物語を語りだすのだね。魔剣使いならいざ知らず、まさか『魔刀使い』を呼び寄せるとは。一会員として、もう少し副会長をイジメてやりたかったのだが、帰る必要が出て来たよ」
「えーー!! ピリスぅ、もう、帰るのぉ?」
「すまない、パシー嬢、また埋め合わせはするよ」
「タケちゃん! そういう話は今はマストじゃないんだからTPO考えて欲しいんですけどぉ? ピリス帰っちゃうじゃん」
「え、あ、まぁ、ごめんなさい」
頬を桃色に染めた半目のパシーに叱られる。
確かにピリスに話を振られたとは言え、思わず魔刀使いの話までしたのは良くなかった。クラウスがここに来てピリスに伝えない配慮もしているのだ。
そもそもピリスへの接待も含めての打ち上げだ、ゲストへのもてなしをしてこその会長不在の副会長の責務でもあるのに……中途半端な気持ちで接しているせいだ。
ピリスは仲間であるが、後ろ盾でもある。まるで、日本に居た頃の鍼灸師と医師の関係のようで、どうしても気を使ってしまうのかもしれない。
もう、同意書なんて無いんだがな。
「それじゃぁ、ここの支払いはエレメントアーミーで領収書を切ってくれ」
「いや、ピリス。今日はやっぱり(公社)ボッカイ魔法協会で」
黒いコートを羽織りながら、ピリスは寂しそうに微笑む。
「私達に奢らせるくらいの図々しさは残しておいてくれ。そうじゃなきゃ、もう私はここに来られなくなる」
それぞれ別れの挨拶をするとピリスは出口へと向かった。そしてウエスタンドアの前で立ち止まると振り向き、
「今日のセミナーの成功おめでとう。まだ言ってなかっただろ? ……また声をかけてくれたら嬉しい」
去って行った。
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