村に勇者が来た

negi

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 この村の宿でも大きな所だけあって部屋は広く質の良い家具が使われている。先に部屋に入って間取りを確認してからダグラス様を振り返った。

「ダグラス様、お休みになる前にシャワーを使いますよね? 今準備します」

「…ありがとう。では先に済ませてくるよ」

浴室に向かったダグラス様のタオルや着替えを用意してから寝室に入ると大きなベッドが2つ並んでいた。そのことにホッとしてから赤面してしまう。

ダグラス様とは恋人同士だしいずれはそういう事もするとは思っているけど、キスも自分からしたことのない俺にはどうしたらいいのかわからない。

そんなことを考えていたらダグラス様がシャワーを終えて寝室に入って来た。湯上り姿が艶っぽくて目を合わせられず、そそくさと浴室に逃げ込んでしまった。

貴族が使う部屋だけあって魔道具でお湯が出るシャワーが付いている。久しぶりの温かいお湯は気持ち良かった。

シャワーを終えて寝室に入るとダグラス様はベッドに座って書類を読んでいて俺が部屋に入って来たのに気付いて顔を上げた。

「今日は色々あって疲れただろう? もう休むといい」

「はい…おやすみなさい」

俺が布団に入るのを確認してから書類を片付けて灯りを消してくれた。慣れないことの連続で緊張が続いたせいか横になるとすぐに睡魔に襲われれてあっという間に眠ってしまった。


 朝目を覚ますと隣には誰もいなかった。慌てて起き出して服を着替えていると扉の向こうから足音が聞こえてすぐにダグラス様が入って来た。

「おはよう、カイ。よく眠れたみたいだな」

「申し訳ありません! 寝坊するなんて…」

「寝坊ではないかな。今日から3日間休暇だろう?朝食を部屋に運んで貰うように頼んであるから支度ができたら一緒に食べよう」

そう言ってダグラス様は出ていった。
そうだった長期移動してきたからこの村に着いたらお休みすることになっていたのを忘れていた。俺は急いで身支度を整えて寝室を出た。

テーブルにはすでに朝食が用意されていて向かい合わせに座る。特産のチーズをのせて焼いたパンにソーセージを添えたサラダとスープでどれもとても美味しい。

「このチーズ特産だけあってすごくおいしいですね」

「そうだな。この宿の料理人は腕が良いみたいだ」


食事を終えた後、ダグラス様に手を引かれてソファーに隣同士で座る。両手を持ち上げられて甲の魔力紋の両方にキスをしてから俺を見て言った。

「カイ、君は覚醒して両手に魔力紋が発現した。それは侯爵と同じ身分になった事でもある。昨夜は色々あった後だったから何も言わずにいたけれどこれからは私の世話や雑用をする必要はない。私は君と主従ではなく対等になりたいんだ。元は平民の君には難しいかもしれないが人にかしずかれる事に慣れていってほしい。そして私にもっと甘えてくれると嬉しいな。恋人なんだから」

「ダグラス様……」

「敬語もやめてほしい。対等と言ったけど本来は君の方が身分は上になるんだよ」

「ダグラス…… んっ」

はじめて敬称をつけずに呼んだら唇を塞がれすぐに深いキスになった。ダグラス…にキスをされるのは嬉しい。「もっと呼んで」と言いながらキスをやめてくれなくて、息継ぎの合間になんとか呼ぶと青紫の瞳を嬉しそうに細めていた。名残惜しそうな表情を浮かべながら唇が離れて俺のおでこに軽くキスをして真っすぐ見つめて言った。

「カイ、これからはずっと私のそばにいて欲しい。君が勇者になっても、ならなくても、寄り添い守ると誓う。どうか私の伴侶になってくれないか」

ダグラスの言葉に心臓が激しく高鳴った。この人は本当に真っ直ぐで誠実だ。だから俺も自分の想いをちゃんと伝えなければと思う。だけどうまく言葉が出て来ない。そんな俺を急かすことなくじっと見つめてくれる。

「……嬉しいです。俺の望みも同じです。側にいさせてください。ずっと」

「ありがとう。カイ、愛している。誰よりも」

「はい。俺も、愛しています、ダグラス…」

幸せで涙が溢れて彼の顔が滲む。ダグラスはそんな俺に優しくキスをして膝裏に手をまわして抱き上げ寝室に連れていった。


ベッドにおろされ深く唇が重なる。舌を絡め合う濃厚な口づけに翻弄されているうちに服を脱がされ、ダグラスの手が直接肌に触れてきてそれだけでも感じてしまう。やがて下半身にも手が伸ばされ大きな手に扱かれると声を抑える事が出来なくなった。

「んっ……ふぁ、あぁぁっ、だめ、だめっ!」

「カイ、可愛い、ずっと君が欲しかった。やっと手に入れた……」

そう言って俺の首筋を強く吸って痕を残す。胸元まで下がってきた唇が乳首に吸い付き舌で愛撫しながら俺の後ろに手を伸ばして尻の割れ目をなぞり指が入って来た。何か滑るものを纏っていて痛みはほとんど無く、ゆっくりと奥まで入れられて中を探るように動かされる。

「んんっ、あ、や、なんかそこ、変ですっ…ひぁっっ! あ―――っっ!」

「ここだね。カイの気持ちいいところ」

「あぁっ、いやっ、そこ、しないでっ! 変、変だからぁっ」

執拗に同じ場所を攻められて余りの快感に生理的な涙が止まらない。指を増やされ広げられて丁寧に解されてやっと指が出て行ったと思ったら熱いものがあてがわれてそれがゆっくり中に入ってきた。指とは比べ物にならない圧迫感にダグラスのものが入って来たのだとわかる。

「くっ…痛くはないか?」

「ん、大丈夫、です…あぁっ」

返事をしたらぐぐっと深く入って来て、ダグラスが大きく息を吐き出した。物凄い圧迫感に震えながら耐えていたら大きな手が頬を撫で唇で涙を拭ってくれた。

「全部、入ったよ。すまない、動くよっ…はっ」

「んぁっ! あっ、あっ、やっ! ダグラ、ス! あぅ…ん―――っ!」

涙で滲む視界に少し眉をよせたダグラスの顔が映って揺さぶられながら前を扱かれて耐えられずに放ってしまった。なのに止まってくれなくて必死にしがみついて泣きじゃくっていたらお腹の中に熱いものが広がってぎゅうっと抱きしめられた。
重なる胸の鼓動の速さを感じて息を整えていると、くるりと体を返されて四つん這いにされていた。

「えっ、嘘⁉ あ、あ、あ――っ!」

それから意識を失うまで求められ、次に俺が目を覚ましたのはそろそろ夕食という時間だった。


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