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幸福である不幸、不幸である幸福

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今あなたは幸福と言えるだろうか、もし言えるのであればそれはおそらく本当の幸福とは程遠い物では無いかと思う。だからと言って私に本当の幸福が何かは分からない、だが幸福である事に満足した時点でそれは不幸になるのでは無いかと思う。私たち日本人はこれほどまでに恵まれた環境なのにも関わらず幸福だと言える人は数少ない、不幸だとまで言う。逆に私たちから見た貧困国の人は不幸に見えるのに彼らは幸福だと言う。何が違うのだろうか。ひとつは求める条件だろう。私たち先進国の人間は生きていくために必要な物に加え、オシャレな物や美味しい物を求めている。何故かといえば生きるために必要な物は国が最低限用意してくれているし簡単に手に入れることができるからだ。だが発展途上国では国が最低限用意してくれる事はほとんど無い。仕事もお金も食料も勉強も何もかも満足に手に入らないのだ。悪循環だ。仕事をしなくては学校に行くお金も食べるお金も無い。だが勉強をしなくては沢山稼げるような仕事を出来ない。ほとんどがこのループの中で生きている。
私たちは幸福を求めた結果不幸を感じる。彼らは不幸を味わった結果少しの事で幸福を感じる。彼らの方が人間として成功しているので無いかと思った。
日本では一部の裕福層に憧れて一般の人々が一心不乱に働いている。そこに幸福があると信じてただただ働く。既に探せば幸せなんて沢山あるはずなのにだ。幸福とは本当の幸福に気づけない不幸であり、不幸とは本当の幸福が何かを知れる幸福なのではないだろうか。
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