自称泣きゲーのモブに転生~メーカーは泣けるとかほざいてるけど理不尽なヒロイン死亡エンドなんていらねぇ!!

荒星

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イザナギ学院一年生編

第5話 驚愕の真実

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 入学式から一週間。俺は今イザナギ学院で授業を受けていた。

「えー、なので。神魔大戦がどうして起きたのか、これに関しては長い時の中で文献が失われてしまった為正確な原因は不明です。だけど分かっていることもあります。皆知ってるだろうけどね? とある神が死してその後継者争いの為に勢力を拡大しようと画策した神によって人間界が攻め込まれ、人々は当時から人間と共生していた神々と、同じような理由で協力してくれる神話の怪物や神獣達と手を組みました。その結果、攻め込んで来た神々、地域によっては邪神や悪魔と言われている、まぁ世間的には邪神の方が一般的ですね……」

 ーー我は邪神でも悪魔でもない! 神である! あんなおぞましい者どもと一緒にするな!

 ーーいや、やったことが悪魔とか邪神の類だろうが。それにお前、自分の仲間をおぞましいとか言っちゃうのか……

 ーー何を言う! 何か勘違いしておらぬか? 貴様らは我らの事を邪神などと言っているが、邪神と言うのはだな……

「そこ、鈴木悠馬君」

「へっ? は、はい?」

「人類側に味方してくれた神と神獣、もしくは神話の怪物を答えなさい」

「えーっと、味方してくれた神はイザナギで後は……」

「テュポーンだよ、テュポーン」

 隣の席の花音はクスリと笑うと、俺に答えを教えてくれた。

「テュポーンです!」

「はい、正解です。次からは授業をちゃんと聞くように!」

「すみません……」

 俺は質問に答え終わり着席すると、花音に礼をした。

「助かった、ありがとう花音」

「う、ううん」

 ーーで、邪神がなんだって? おーい、ロトー?

 ーー我は寝る。

 ーーなんなんだ? 一体。

「彼ら神が先ずは我々の前から姿を消し、次第に神獣達も姿を消して行きました。しかし、近年ではテュポパークのテュポ君やタラスクワールドのタラス君など彼らをモチーフにしたテーマパークやマスコットキャラクターが人気です」

 と、天音先生が解説しているとチャイムが鳴った。

「はい、授業はここまで。次回までに、人類の味方へ付いてくれた神々を一人選んで調べて来るように」

 天音先生はそう言い残すと教室から出ていった。

「あー、やっと昼休みかぁ」

「ね、ねえ悠馬君。もし良かったらさ……」

 その瞬間、教室の扉が勢い良く開いた。

「悠馬君居ますか?」

 扉の方を見ると、そこには息を切らしたソフィアが居た。



「おい、あそこに居るのソフィア王女だぞ」

「は? なんであんな奴と……」

「Eクラス野郎が……」

 俺達は今、食堂に居た。

「ところでソフィア、Sクラスってどんな授業してるんだ?」

「ん? 多分座学はEクラスと同じなんじゃないかな? 他も多分潜ることになるダンジョンの難易度が偶に違うだけだと思うよ?」

「へぇ……」

「そっちのクラスはどう? 友達出来た?」

「おう、まだ二人だけどな。ソフィアはどうだ?」

「うん、クラスメイトとは一通り仲良くなれたよ!」

「そういえば、なんで息切らしてたんだ?」

「え、えっと。少し勝負を……」

「なんの勝負だよ」
 
 俺が笑いながら言うと、ソフィアは微笑んだ。

「悠馬にはヒミツ!」

「なんだそれ」

 そうして俺達が和気あいあいと話していると、変な金髪とその取り巻きといった風体の生徒たちが近づいてきた。

「オイ、そこのお前!」

「呼ばれてるぞ、ソフィア」

「え? 私? こんなにぞんざいな呼ばれ方なんか新鮮……って貴方、ウチの国の子爵でAクラスのジェームズ君? 学校だからいいけど、国に帰った時にその態度で接せられると私、困るな……」

「へ? い、いえ! 決して王女殿下の事では……! お、オイお前! 自分は関係ないって顔で牛丼なんて貧相なモノ食べてるそこのお前だ!」

「ん? 俺? つーか牛丼を舐めんなよ、あぁん? 後お前のところの王女様頼んだのから揚げ定食だけど、そっちは良いの?」

「う、うるさい! 兎に角お前だ! Eクラスの落ちこぼれ平民野郎! 貴様如きが王女殿下と食事を共にするなど……!」

「そうだそうだ!」

「Eクラス野郎は引っ込め!」

 ーーうわぁテンプレ。

「お、そうか。ソフィア、コイツはこう言ってるけど?」

「ジェームズ君、私は今貴方と同じ一生徒としてココに居ます。ですが私に王女としての振る舞いを期待するならば、先ずは私に対して無礼を働いた君を罰しなきゃいけないかな?」

「な、何故ですか!?」

「私の命の恩人兼騎士様に対する侮辱かな、私の騎士に対しての侮辱は任命した私に対しての侮辱でもあり、批判でもある。この意味は分かるよね?」

 ーー滅茶苦茶ソフィアキレてるんだけど……こめかみに青筋立ってるし。おーい! 気づけー! ジェームズ君とやらー! というか俺ソフィアの騎士じゃねえよ……

「いや。俺はお前の騎士じゃ……」

「騎士!? この薄汚い落ちこぼれの平民が!? それならば私の方が100倍!?」

 ーー酷い言われようだな……

「ハイ、ストップ」

 俺が侮辱されたことに対してソフィアが口を開こうとした瞬間、誰かが俺たちの間に割り込んできた。

「だ、誰だ貴様……あ、貴方は!」

「よう、真司じゃねえか。どうしてココに?」

 俺がそう言うと、真司は頬を搔きながら答えた。

「あれ? 話してなかったっけ? 僕ココで臨時教師をすることになったんだよ」

「いや、全然聞いた覚えないんだけど」

「ソフィアさんも、ここは僕に任せて頂けないかな? 君が何かをすると大事になりかねないからね」

 真司がそう言うと、ソフィアは渋々引き下がった。

「……分かりました」

 ーーお、コイツに任せれば穏便に終わりそうだ。

「ご協力に感謝いたします、と。さて、君たち。ここは食堂だ、食堂のおばさん達が作ってくれた料理を侮辱する事も、無用な騒ぎを起こすことも許さない」

「し、しかし!」

「それに、悠馬は僕の弟子でもある。文句があるなら僕に言うと良い、話は聞くよ?」

 そう言うと、真司は目が笑ってない笑顔でジェームズ君を見た。

 ーーダメだった……コイツもキレてやがる。

「ひ、ヒィ……い、行くぞお前ら!」

 真司に最早殺気も乗ってるんじゃないかと思うほどきつく睨みつけられ、ジェームズ君は取り巻きと共に撤退していった。

「いやー助かったよ真司」

「申し訳ありません、尾野さん。ついかっとなってしまって……」

「いえいえ、僕も似たようなもんでしたよ。悠馬、君は自分が侮辱されたんだから、怒るべきだ。友人として、君が侮辱されてるのはあまり気分のいいモノじゃない」

「悪い悪い。なんかあんなベッタベタな貴族って感じの奴、見るのが初めてでつい」

「悠馬……私の国の貴族があんな人ばっかりだとは思わないでよ? ちゃんとした人の方が多いんだから……」

「わかってるって、大丈夫だよ」

 俺はそう言うと、牛丼を掻き込んだ。

「ごちそうさまでした。さて、食い終わったことだし戻ろうぜ」

 そうして俺達は食堂を去った。

「じゃあね、悠馬」

「おう、またな」

 そしてソフィアと別れた後、俺は真司と共に教室へと向かっていた。

「それにしても驚いた、まさか真司が先生なんてな」

「剣術の授業だけだけどね。ちなみに教室で自己紹介した後、すぐにグラウンドに出て実習だよ」

「えぇーマジかよ。食ったばっかだぞ? 腹痛くなりそうだ」

 そう言いながら、真司は扉を開けて教室に入った。

「あ、悠馬君! そ、その。次の日のお昼……あれ? お兄ちゃん? あ、そっか。次の授業剣術だもんね!」

 ーー……お兄、ちゃん?

「やぁ花音。まさか花音が悠馬と友達だったなんて……あれ? 悠馬?」

 ーーオニイ=チャン? いやいやいや、え? 真司が花音の兄? え? え? ハァァァァァ!?

 後にその光景を脇から見ていた和人は語る。その時、俺の顔は宇宙を見た猫のようだったと。
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