【カクヨムに移行】【火、木以外毎日更新】ヴァンパイア・エンパイア英雄譚~吸血族は悪じゃない~

クラプト/松浜神ヰ

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日本神話篇

第1話 和の領域ジッパン、そして偶像

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王国オデヌヘイムの王女と帝国フェリエの王子の見合いの途中、謎の侵略によって国王が死亡。その地域は新しい国ができるという話になった。

「王様、へルヴィアがいなくなって数日経ちますが…」
「いや、あれでよかった。第一へルヴィアはあの見合いを嫌がっていたし、もしも殺さなければならなくなった時に俺が殺せるなら」
「…そうですか」
「そうだシドラたち、新しい任務を頼もうじゃないか。ジッパンという地域を聞いたことはあるか?」
「ありますが、そこがどうかしましたか?」
「実は、あの地域はあの『七つの大罪』のベルゼブブが支配していて、異世界のニッポンという国からの召喚者が多く集う地域だ」
「そうですか、あのベルゼブブが支配しているから気をつけろ、っていうことですか?」
「それだけじゃない。あの地域は偶像アイドル、という衣装を着た少年少女が歌ったり踊ったりする文化が盛んで、その影響で起こる犯罪も多いようだ。」

「それは、白拍子というものですかな?」
「あなたは?」
「失礼。わしは先日の侵攻を実行したうちの1人、安達藤九郎盛長でございます。儂の知る白拍子というのはですな、遊女が歌舞でございまして、佐どのも大変気に召していました。特に反逆児、九郎義経の妻であった静御前しずごぜんは都でも評判の良い遊女でして…」

「貴様、どうやらジッパンについて詳しいようだな。本来ならば不法侵入は重罪に問うべきだが、シドラたちの偵察について行ってサポートをし、無事に連れ帰って来ることができたらゆるしてやろう」
「ご容赦、まことに感謝致します」
「それではシドラ、頼むぞ」


その日の夜、僕たちは全員で集合した後、藤九郎さんのテレポーションですぐにジッパンへ行くことができた。
そこは、本でしか見たことがない『和』という生活様式になっていた。どうやら、王様の言っていた偶像アイドルのショーらしきものが丁度行われているらしく、周囲は歓声を上げる人々であふれていた。
すると、拡声魔法でも使っているのか、解説者らしき人の声が聞こえた。

「さて、今日のラストを飾るのは、デビューわずか数か月で人気アイドルの一員になったこの、モーネス・グディーンです!!!」

ひときわ大きくなる歓声と、そのどこかで聞いたような名前に釣られてステージの上を見ると、そこには銀髪を揺らす兎人カニーナーの少女がいた。

「みんなー、いっくよー!!」
(作者:ここでMitchie Mの「ビバハピ」とか来たらテンション上がるくね?最悪アイドル系の曲なら)


気が付くと、僕はその歌に聞き入っていた。すると、横から誰かに腕をグイと引っ張られた。

「アンタもモネ子の歌気に入ったか?」
「あなたは誰…って、『七つの大罪』のベルゼブブ!?」
「せやで。そうおどろかんでもええんとちゃうか?」
「あ、確かこの地域というか、ジッパンを支配してるんですっけ?」
「支配ちゃう、統治任されとるだけやわ。で、今日はどないしたん?」
「シグルド様にこの地域を偵察してこいって言われたので…」
「あのドアホ!何べん心配いらへん言うても送り込んでやがって…」

そんなことを話していると、ステージの方から誰かが走ってきた。

「シドラくーん!!ひっさしぶり!!」
「…やっぱり、モネちゃんだった?大きくなったね」
「どこ見て言ってるのかな~?なんてね。さっきのライブ、見てくれたよね?」
「うん…。可愛かったよ」
「褒める時に顔が赤くなるのは昔っから変わってないみたいだね。嬉しい♪」

「お兄ちゃん、この人誰?」
「ご主人様、もしかして知り合い?」
「と言うか…、幼なじみ、です」
「「えぇ~~!?」」

「シドラくん、何水臭いこと言ってるの?私たち、ずっと遠距離恋愛してたカップルでしょ?」
「「「…え?」」」
「で、でも、モネちゃんだって昔は違うって…」
「でも、今はカップルだと思ってるよ。仲良くしてくれたし、私がドジした時は絆創膏とかくれたし、何より、ずっと私のそばに居てくれたじゃん。」
「…けど、僕はモネちゃんを傷つけた。」
「…何の話?私、1回もシドラくんに傷つけられたことなんか…」
「それに、今の僕にはもう1人好きになってしまった人がいる」
「…っ!?そ、それ、どういうこと?じょ、冗談だよね?」
世界樹ユグドラシルに行った時、アスモデウスが連れていた72柱の1人、ゼパルに呪いをかけられて、その所為で、この娘、アオイまで好きになっちゃったんだ…。今でもモネちゃんのことは好きなのに、モネちゃんの方が好きなのに…」

「…え?お兄ちゃん、私を好きだったのって、そういうこと、だったの?ウソだよね、ねぇ、ウソって言ってよ!」
「僕はもう好きな人にウソはけないんだ!!モネちゃんに吐いたウソは、今でもモネちゃんのトラウマになってるかもしれないのに…。あの祭りの日の化け物の話…」
「え?あの化け物とシドラくんって何か関係あったの?」
「ああ、あったよ。しかも…」

「さっきから何話しとるか知らんけど一旦しまいにしてくれや。モネ子、いつもの店で打ち上げや」
「う、うん。シドラくんたちも来る?」

「…なら、お言葉に甘えて」

こうして、突然の再開は、僕を苦しませた。

続く
※キャラ紹介②の情報を更新しました。
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