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第十三章
第八話 シャカール下ネタ珍味を味わう①
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(サブタイトル通りのストーリーとなっております。なので人によっては気分を害するかもしれないので、食事中の方は読むのをお控えください)
サザンクロスたちの合宿が終われば馬車に乗せてもらい、会場に向かうことになった俺は、しばらくの間はこの村で生活をすることになった。
「シャカール、ちょっと良いか?」
マッスル先生の合宿に参加する形で暇を潰していると、サザンクロスが声をかけてくる。
「何だ?」
「いやぁ、この前は母親が迷惑をかけてすまなかったタイ。母親も反省しているタイ。それで謝罪をしたいから、夕食に招待したいと言っているが、どうする?」
サザンクロスの母親は、俺のことを性的な意味で食べようとしてきた。
クリープの作った発情を促す成分を含んだお菓子により、発情パンデミックが起きて大変だったことを思い出してしまう。
さすがにあんな感じの展開になることはないだろうが、彼女の母親には警戒しておくべきだろう。
「安心するタイ。母親も、シャカールを食べないと言っている。そもそも、人肉を食材にする訳がないタイ。ウチの母親は鬼婆ではないケン」
返答できないでいると、俺の気持ちを組んだようで、安心するように言ってくる。
いや、あの人の言っている『食べる』って、食材を体内に入れて栄養素を取り入れる方の意味で言っている訳ではないからな。
彼女の言葉に苦笑いを浮かべてしまう。
そう言えば、サザンクロスは自分のことを男だと思い込んでいたほど、純粋だ。この年齢で性知識が乏しいのも問題があるが、母親の言葉をそのままの意味だと思い込んでいるようだ。
どうしてあの人からこんなに純粋な子が生まれたのか疑問だが、教育的な問題なのだろう。
「それでどうするタイ? 無理に誘うのは悪いケン、嫌なら断っても良いケン」
「せっかくの招待だから受けるよ」
「そうか、それなら母親にそう言っておくタイ。なら明日、合宿がおわったらウチンチにコンカイ」
「分かった。明日、ご相伴に預からせてもらうよ」
翌日、合宿が終わると、俺はサザンクロスと一緒に彼女の家に向かう。
何だか妙に緊張してしまう。信頼したいが、あんなことが起きた以上は、どうしても警戒してしまう。
緊張する中、彼女の家に辿り着くと、サザンクロスは扉を開ける。
「ただいま。今帰ったよ」
「サザンクロスおかえり。それとシャカール君、お風呂にします? 食事にします? そ・れ・と・も・お風呂場で食事をしながら私を食べます?」
「食事に誘われたから、普通に食事をします」
彼女の問いに、普通に答える。
そもそも、風呂に入りながら食事をしつつアレをするって、絵面的にカオスじゃないか。
想像しようとすると、脳が拒否反応を示し、想像できない。
「シャカールと仲直りがしたいからと言って、そんなボケをしたらツッコミしづらいタイ。それより、早くリビングに引っ込んで欲しいタイ。邪魔になっとる」
「あら、ボケたつもりはなかったのだけどまぁ良いわ。こちらにいらっしゃい」
色々と心配になる始まり方ではあったものの、俺は意を決し、家の奥へと入っていく。
リビングに入ると、テーブルの上は様々な料理が置かれてある。
「合宿で疲れていると思うから、今日は精のつく料理を作ってみたのよ」
「うまそうバイ。これは楽しみタイ」
テーブルの上に置かれた様々な料理を見て、サザンクロスが目を輝かせる。
一応見た目からして普通の料理ぽいな。
テーブルの上に置かれた料理は大皿に乗せてあるものを、それぞれが取り分けて食べるスタイルになっている。
これなら、料理に毒が盛られてある心配はしないで良さそうだ。
席に着席すると、サザンクロスの母親が小皿に取り分け、俺の前に置いていく。
「どうぞ。張り切ってたくさん作ったから、いっぱい食べてね」
「ありがとうございます」
礼を言い、目の前にあるサラダを食べる。
このサラダに入っている丸い球体は何だろうか?
初めてみる食材に、恐怖心と好奇心が入り混じった複雑な気持ちになりつつも、取り敢えず食べてみる。
最初は小型の卵かと思ったが違った。柔らかく、クリーミーな味がした。
「初めて食べる食材ですね。これは何ですか?」
「鶏の睾丸よ」
鶏の睾丸、そう教えてもらった瞬間、一瞬だけ時が止まったかのようになる。
睾丸って、金タ◯のことだよな。え? あそこって食べられるの?
「なかなか手に入らない希少部位なのよ」
それはそうだろうな。雄にしかなく、1匹に2個しかないのだ。希少と言えば希少で、簡単には食べられない食材だろう。
「それで、こっちは牛の睾丸で、こっちは猪の睾丸、これは豚の睾丸だったかしら?」
次々と丸い球体を指だし、どの動物の睾丸なのか言ってくる。
「睾丸って何? ウチ知らないのだけど?」
「サザンクロスは知らなくて良い」
知りたがりな子どものように訊ねてくるが、俺の口から金タ◯なんて言える訳がない。
「シャカール君の睾丸はどんな味がするのでしょうね」
「ゴホッ! ゴホッ」
「シャ、シャカール! 大丈夫ね」
サザンクロスの母親の発言を聞いた俺は、思わず咽せてしまった。
この人、わざと言っているよな?
サザンクロスたちの合宿が終われば馬車に乗せてもらい、会場に向かうことになった俺は、しばらくの間はこの村で生活をすることになった。
「シャカール、ちょっと良いか?」
マッスル先生の合宿に参加する形で暇を潰していると、サザンクロスが声をかけてくる。
「何だ?」
「いやぁ、この前は母親が迷惑をかけてすまなかったタイ。母親も反省しているタイ。それで謝罪をしたいから、夕食に招待したいと言っているが、どうする?」
サザンクロスの母親は、俺のことを性的な意味で食べようとしてきた。
クリープの作った発情を促す成分を含んだお菓子により、発情パンデミックが起きて大変だったことを思い出してしまう。
さすがにあんな感じの展開になることはないだろうが、彼女の母親には警戒しておくべきだろう。
「安心するタイ。母親も、シャカールを食べないと言っている。そもそも、人肉を食材にする訳がないタイ。ウチの母親は鬼婆ではないケン」
返答できないでいると、俺の気持ちを組んだようで、安心するように言ってくる。
いや、あの人の言っている『食べる』って、食材を体内に入れて栄養素を取り入れる方の意味で言っている訳ではないからな。
彼女の言葉に苦笑いを浮かべてしまう。
そう言えば、サザンクロスは自分のことを男だと思い込んでいたほど、純粋だ。この年齢で性知識が乏しいのも問題があるが、母親の言葉をそのままの意味だと思い込んでいるようだ。
どうしてあの人からこんなに純粋な子が生まれたのか疑問だが、教育的な問題なのだろう。
「それでどうするタイ? 無理に誘うのは悪いケン、嫌なら断っても良いケン」
「せっかくの招待だから受けるよ」
「そうか、それなら母親にそう言っておくタイ。なら明日、合宿がおわったらウチンチにコンカイ」
「分かった。明日、ご相伴に預からせてもらうよ」
翌日、合宿が終わると、俺はサザンクロスと一緒に彼女の家に向かう。
何だか妙に緊張してしまう。信頼したいが、あんなことが起きた以上は、どうしても警戒してしまう。
緊張する中、彼女の家に辿り着くと、サザンクロスは扉を開ける。
「ただいま。今帰ったよ」
「サザンクロスおかえり。それとシャカール君、お風呂にします? 食事にします? そ・れ・と・も・お風呂場で食事をしながら私を食べます?」
「食事に誘われたから、普通に食事をします」
彼女の問いに、普通に答える。
そもそも、風呂に入りながら食事をしつつアレをするって、絵面的にカオスじゃないか。
想像しようとすると、脳が拒否反応を示し、想像できない。
「シャカールと仲直りがしたいからと言って、そんなボケをしたらツッコミしづらいタイ。それより、早くリビングに引っ込んで欲しいタイ。邪魔になっとる」
「あら、ボケたつもりはなかったのだけどまぁ良いわ。こちらにいらっしゃい」
色々と心配になる始まり方ではあったものの、俺は意を決し、家の奥へと入っていく。
リビングに入ると、テーブルの上は様々な料理が置かれてある。
「合宿で疲れていると思うから、今日は精のつく料理を作ってみたのよ」
「うまそうバイ。これは楽しみタイ」
テーブルの上に置かれた様々な料理を見て、サザンクロスが目を輝かせる。
一応見た目からして普通の料理ぽいな。
テーブルの上に置かれた料理は大皿に乗せてあるものを、それぞれが取り分けて食べるスタイルになっている。
これなら、料理に毒が盛られてある心配はしないで良さそうだ。
席に着席すると、サザンクロスの母親が小皿に取り分け、俺の前に置いていく。
「どうぞ。張り切ってたくさん作ったから、いっぱい食べてね」
「ありがとうございます」
礼を言い、目の前にあるサラダを食べる。
このサラダに入っている丸い球体は何だろうか?
初めてみる食材に、恐怖心と好奇心が入り混じった複雑な気持ちになりつつも、取り敢えず食べてみる。
最初は小型の卵かと思ったが違った。柔らかく、クリーミーな味がした。
「初めて食べる食材ですね。これは何ですか?」
「鶏の睾丸よ」
鶏の睾丸、そう教えてもらった瞬間、一瞬だけ時が止まったかのようになる。
睾丸って、金タ◯のことだよな。え? あそこって食べられるの?
「なかなか手に入らない希少部位なのよ」
それはそうだろうな。雄にしかなく、1匹に2個しかないのだ。希少と言えば希少で、簡単には食べられない食材だろう。
「それで、こっちは牛の睾丸で、こっちは猪の睾丸、これは豚の睾丸だったかしら?」
次々と丸い球体を指だし、どの動物の睾丸なのか言ってくる。
「睾丸って何? ウチ知らないのだけど?」
「サザンクロスは知らなくて良い」
知りたがりな子どものように訊ねてくるが、俺の口から金タ◯なんて言える訳がない。
「シャカール君の睾丸はどんな味がするのでしょうね」
「ゴホッ! ゴホッ」
「シャ、シャカール! 大丈夫ね」
サザンクロスの母親の発言を聞いた俺は、思わず咽せてしまった。
この人、わざと言っているよな?
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