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プロローグ
しおりを挟む今日も僕は歩く。
耳にはお気に入りのイヤフォンをつけて君が好きだった曲を聴いて。
『んー、ここのみーたその声がさ・・・!』
そうやって君はいつもよりもキラキラして笑ってたっけ。
「・・・ふふっ」
ドンッ
「・・・っ!」
「あぶねーだろ、もっと外側歩けよ!」
「・・・すいません。」
…気づかなかった。
外側には、いつも、君がいたから。
無意識に、内側に、って歩いてた。
君は、いつも何も言わずに、車道側を歩いてくれてたんだね。
僕の日常から居なくなったのに、ふとした時に姿を表す君。
「・・・レオ・・・!」
ほらね。
君の名前を呟くだけで、あっという間に視界が滲む。
「・・・っ・・・!」
しゃがみこんだ僕は、孤独だった。
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