へたくそ

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第57話 やれば良いんでしょ!

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「松島さん。児玉さんがここまで言うんですから、松島さんやってくれませんか?
 俺も松島さんにやって頂くのが一番、良いと思います」
大村くんがそう言うと
「いや、しかし・・・」
松島くんはかなり責任を感じているようだ。

「先輩方もどうですか?松島さんなら異存はありませんよね?」
大村くんの問いかけに、浅野くんが
「もちろん。児玉や1年が良ければ、俺達に異存はないよ」
松島くんは腕組みをしたまま、黙り込んでしまった。

「ね。頼むよ。松島くん。
 僕は自分のことで精一杯なんだから、僕を助けると思って。ね」
僕の問いかけにも、松島くんは腕組みをしたまま黙り込んでいる。

しばらくしてようやく松島くんが口を開いた。
「そこまで言うなら、わかった。俺がキャプテンをやらせてもらうよ。
 ただし、お前には副キャプテンをやってもらう。それが条件だ」
「はぁーーーーーっ?」
僕はまた大声を上げてしまった。
松島くんは何を言っているんだろう。
ここまで言っても、まだ、僕がそんな器ではないということを
理解してもらえないなんて・・・

「いいじゃないっすか、児玉さん。副キャプテンくらい」
池崎くんに続いて、大村くんも
「そうっすよ。ね。やってくださいよ。お願いします!」
みんなどうかしてる。僕は呆れかえってしまった。

「もーーう!わかったよ。やるよ。やれば良いんでしょ!」
僕はとうとう観念して、副キャプテンを引き受けてしまった。
「よし!じゃあ決まりだ!みんなよろしく頼む」
「はいっ!」
松島くんの言葉にみんなが一つになった。
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