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冒険者編
第50話 終着点と出発点 2
しおりを挟む門番の詰所で、一日過ごすことになった。
暇だったので、外で戦闘訓練をすることにした。
俺の職業欄には『盾使い』がない。
盾はあまり使う機会が無いので、レベルが上がらないのだと思う。
この機会に上げておこうと、アカネルとイルギットの二人と、模擬戦をすることにした。二人に木の棒で攻撃させて、それを俺がひたすら盾で防ぐ。
しばらく続けていると、職業欄に盾使いレベル01が表示された。
これはいい訓練になる。
他のメンバーも攻撃役で参加して、それぞれ経験を積むことにした。
まずは、アカネル、モミジリ、イルギットの三人を相手にする。
「ヤッ──」
アカネルが気合と共に振り下ろす木の棒を、俺は盾で受け流す。
ここでしっかりと受け止めてしまうと、動きの止まったところを他の二人に攻撃されてしまう。
アカネルは攻撃を逸らされて、体勢を崩している。
俺は体勢を崩したアカネルの、足をかけて転ばす。
「──ンキャっ!」
右からイルギットが木の棒を横薙ぎに、後ろからモミジリが木の棒で突きを繰り出してくる。
俺はイルギットの攻撃を、今度はしっかり受け止める。
そしてモミジリの、突きに集中する。
俺は身体を捻ってモミジリの突きを避けると、彼女の手首を掴み、そのまま進行方向へと引っ張る。
──バランスを崩し、つんのめって転ぶモミジリ。
転ぶ前に、その尻をパシン! と引っ叩くのを忘れない。
「──キャン!!」
攻撃を盾で防がれたイルギットは、一旦距離を取って仕切り直そうとする。
俺はイルギットへと距離を詰めて、構えた木の棒に盾をあてがう。
イルギットの攻撃動作を封じ込めてから、彼女を抱きしめる。
その後で無防備な尻を、パシン! と叩いた。
「いっ……ちょ、ちょっと──なんでお尻を叩くのよ?」
「楽しいからだ」
三人は憮然としている。
次は、サリシアとナーズとレイレルの三人との模擬戦だ。
この三人は連携などなく、個別に木の棒で攻撃してくるだけなので、それを順次盾で防いでいくだけだ。
余裕があれば、身体を軽くタッチする。
三人との訓練が終わった後で、アカネルから文句が出た。
「なんで私達だけ、強めに叩くのよ?」
「お前たちは前衛だからな。訓練に緊張感を持たせるためだ」
俺は適当に答えておいた。
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