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冒険者編
第83話 スキルの実戦使用 B
しおりを挟む「私達だけでも、倒せたと思うわ!!」
アカネルは俺の参戦に不満そうだった。
「アカネちゃん。あれは、ちょっと無理だったんじゃないかな?」
モミジリは少し客観的に戦況を見ていた。
まあ、途中で横やりを入れられるのは、なんとなく気分が悪いものだ。
俺は『よくやった』と言って、アカネルの頭を撫でてやる。
いつもは『子ども扱いするんじゃないわよ』と言って、俺の手を叩くのだが、今はこの三人しかいないからか、大人しく撫でられている。
モミジリもさり気無く寄って来たので、抱きしめてやった。
「あの、私も頭を……」
おずおずとリクエストしてきたので、頭を撫でてやった。
モミジリの『人形遊び』は今のところ、俺のサポートありきの能力だが、彼女自身が石人形を作れるようになれば、十分、使い物になる能力だ。
モミジリはストーン・ウォールの使用経験もかなり積んでいる。
その甲斐もあってか、自力で土魔法の石を創出することに成功していた。
作れるのはまだ小さい石ころなので、戦闘では使えないが練習すれば石人形も作れるようになるだろう。
二人の頭を撫で終えた俺は、モンスターの解体に取り掛かる。
虫タイプの外殻は、モンスター素材として様々な用途で使用される。
防具の表面をコーティングして、強度を上げたりも出来るので、武具の重量を増やさずに、強化出来る。
地味だが、有り難い素材だ。
そのため、需要が大きいモンスター素材だ。
このクラスの外殻だと、評価は高い。
ギルドに売っても良いし、自分たちで使っても良い。
俺たちはキャタピラ・ワームの外殻ははぎ取って、荷車へと乗せていく。
肉はドドラに食べさせて、余りは俺のスキル『アイテム収納』で異空間に保存しておく。
『アイテム収納』に収納したアイテムは、パーティメンバーしか使用できなくなる。店に販売も出来ないので、このスキルは行商では使えない。
小説や漫画では、アイテムボックスはよくあるチート能力だが、無制限に使えると便利すぎるからだろう。
この世界では制限が設けられている。
とはいえ、便利な能力であることに変わりは無い。
こうして売る予定の無い肉の持ち運び、それと保存が楽になるし、回復薬を収納しておけば、戦闘時に取り出して服用する手間も省ける。
俺の意思でパーティメンバーに使用することも出来るので、戦闘中に味方のHP回復を遠距離で行える。
俺たちは解体作業を終えて、拠点へと帰還することにした。
帰り道にラズとリズがいたので、一緒に帰還する。
彼女たちはウル助とウル坊に乗って、この辺りで狩りをしていた。
戦闘能力300くらいの、小型のキャタピラ・ワームを狩ったらしい。
ウル助とウル坊の食べ残しの外殻が近くにあったので、ついでに回収して持ち帰った。
ラズとリズは俺の側に近寄って『偉い?』『役に立った?』といってきたので、俺は二人の頭を撫でて、『よくやった』といって褒めておいた。
少し離れたところで、アカネルが『子供ね』と言って呆れながら、ラズとリズを優しく見守っている。
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