記憶屋2

鷲宮@

文字の大きさ
上 下
116 / 142
いじめられっ子

116

しおりを挟む
私は手に持ったナイフを振り上げると、男に言われた通りに腹に向けてナイフを振り下ろした。

グサッ!

今までに経験した事のない嫌な感触だった。

ナイフを刺して直ぐに、白い布が真っ赤に染まっていった。

袋の中の二階堂さんはピクリともしなかった。

ふと我に返った。

自分がした事の重大さに気づいた。

「あぁ~あ~やっちゃった。俺は何もやってないからな。俺は何も見ていないし何も言ってない。お前が勝手にやったんだからな」
しおりを挟む

処理中です...