元虐げられた公爵令嬢は好きに生きている。

しずもり

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レンとリアの旅 〜過去編〜

リア、ライバル現る?! 6

 冒険者の中には、荒くれ者と呼ばれていた者もいる。素行が悪いというほどではないが、血の気が多い、喧嘩っ早い者もそこそこいる。

だから冒険者ギルドの建物内では、喧嘩は御法度だが小競り合いのようなことは日常茶飯事だ。ギルド職員も目に余るような場合は止めに入るが、冒険者の方もペナルティーは取られたくはないので手までは出さない。

しかし、そのことを知らないリアが建物内で誰かを投げ飛ばしてしまったら、流石に職員も見逃すことは出来ないだろう。


だからレンは止めに入ろうとしたのだ。

しかし、またもレンの心配は杞憂に終わった。

リアは投げ飛ばさなかった!
リアも大人に・・・とレン思ったものの、リアはやっぱりリアだった。


ベロニカさんていう人もそうだけど、この人も随分と口が悪いよね。心の中で思っていたとしても、初対面の人に向かって、なんて言うかな。しかも完全に馬鹿にした言い方だったよね。
こういう態度は、人に嫌われる可能性もあるのを知らないのかな?
昔、オリンピックで金メダルを取った柔道の選手みたいな体型で格好良いのに。

「あの、は、人に嫌われちゃうことがあるから気をつけた方が良いですよ?」


アメリアは、目の前の人物に近づくとこっそり耳元で囁いた。

目の前の女性は、小柄なアメリアとは対照的に大きかった。アメリアの頭一つ半は背が高く、がっちりとした体格をしていた。だからアメリアは背伸びをして顔を近付けたのだが・・・。


相手がアメリアの行動を善意と受け取るとは限らない。アメリアがどう考えて、そのような言動になったのかなど知らない。当たり前だが、アメリアがどんなにその金メダリストに憧れていたのかなど知るわけもない。

アメリアとしては、振る舞い一つで自身の評価を下げるのは勿体無いよ、という意味でしかなかった。、という言い方に、自分が馬鹿にされているというのは流石のアメリアも分かっている。しかしアメリアはよりも気になってしまったのだ。

どうやら目の前の女冒険者はアメリアとそんなに歳は変わらないように見える。それなのに既にアメリア憧れのアスリートボディを手に入れているのだ。なんて羨ましい!

それなのに、言動が残念だ。このままでは冒険者として優秀であっても、人としての評価は下がっていく一方だろう。でも彼女はまだ若い。ほんのちょっとアドバイスするだけで彼女は変われるはず。

だって、彼女、本当に羨ましい体型をしているのだ。


リアのことをそこそこ理解していると思っているレンも、まさかリアがそんな事を考えて発言しているとは思ってもみなかった。

相手にしてみれば、わざと挑発するような言い方をしたのに、それを顔色一つ変えずにスルーしただけでなく、上から目線で訳の分からない忠告をしたと受け取るだろう。

アメリアの言動は、前世でいうところの、近所のおばちゃんの余計な親切心みたいなものだ。本人は自覚はないが、上から目線と言われたら、確かにその通りである。


レンでもリアの心情を理解出来ていないのに、初対面の人間、しかもアメリアを馬鹿にしていた相手が理解出来るわけがない。

当然、相手は怒り出す。


「ふざけんなっ!男に媚びてランク上げしてる女が偉そうに言うんじゃないよ!本当にあたしと同じE級冒険者だってんなら勝負しろよ!」




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