婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう

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対面

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「それにエレーナと言う娘は、ただ私と血の繋がりがあるだけでしょう?
あなたはの家の悲願とは関係ないのではありませんか?」

「それは… 先程のエレーナ嬢の話ですが、まだ話していない事があります」

私は小部屋から見ながらやっぱりと考えていました。
パドックと言う人はさっき私がバイロン様に婚約破棄された事や、リリアーヌと父の事を話したけれど、ワーウルフに襲われて事故にあっている事は触れていなかったのだ。

パドックはエレーナがどうやらワーウルフに襲われて馬車ごと崖から転落した事を話しました。

「それではエレーナは死んだのではありませんか?」マリナ様が言う。

「いいえ、私はこれでもアランソルでは右に出るものはいないと言われた魔導士です。
その私の得意な占いでエレーナ嬢は生きていると出ています。
この結果から私が導き出した答えがエレーナ嬢が聖女として覚醒して助かったのではと言うことです」

「… なるほど。 それで私の所へ来たと言うことですか」
すべてを確認出来たと思ったマリナ様はもう一度呼び鈴を持ちました。

リリリン チリン。

呼び鈴がなったので、私とカイルは隣の部屋に向かいます。

コンコン

「マリナ様、お呼びですか?」
カイルが先にドアを開けて声をかけます。

「ええ、セシリアもいるかしら?」

「ええ」
返事をしてカイルは開けたドアを一杯に開いて私に先に中に入るように促します。

私は部屋に足を踏み入れました。
「マリナ様、私になにか?」

「ええ、この方達があなたに会いたいそうなの」

私はその時初めて2人の方に目を向けます。

バイロン様が私を見て息を飲む気配が分かりました。
でも、もうなんの感情も湧いてきません。

「はじめまして、セシリアと申します。
私に何かご用でしょうか?」

今日の私はバザーの時みたいに髪やメガネで変装をしていません。
腰まで伸びた長いハニーブロンドを垂らしています。


何も言わずただ、私を見つめているバイロンを横目にパドックが口を開きます。

「はじめまして、私達は人を探してアランソルから来たものです。
聖女様にお話をいろいろ伺っていたのですが、もう1人お若い聖女様がいらっしゃると聞いて、ぜひお会いしたいとお願いしたのですよ」

「そうですか。人を探していらっしゃるのですか?」


「ええ、エレーナ嬢という名前のアランソルの貴族令嬢なのですが…
ご存知ありませんよね?」


「… そうですね。 分かりません」
そう答えた。





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