カランコエの咲く所で

mahiro

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隣に並んで花束を墓石に置いたエクベルトは俺を見て微笑んだ。


「その花はイヴさんと再会してから毎日お持ちになっていましたね。もしかすると、先輩の願掛けみたいな意味合いもあるのですかね?」


「まさかそんなわけ」


ないよな?


「『あなたを守る』って絶対にイヴのことだよね。あぁ、じゃあ毎日任務の前にこの花を買って来るのってそういうことだったのかなぁ?」


ジョゼが嬉しそうに大きな口を更に開けて、俺の回りをぐるぐると回り始めた。


「先輩のことですから、そうでしょうね。さて、私はこれから任務ですので、お先に失礼いたしますが、イヴさんとジョゼさんもそろそろ家に戻られた方が良いですよ。先輩、帰って家に誰もいなかったら騒ぎそうですから」


確かに一回だけ、ゲルハルトより遅く家に帰ったら何処に行っていたのか、何をしてきたのか、誰と一緒だったのかなどと質問を立て続けにされ、最終的にその日は1日抱きついて離してくれなかった覚えがある。
ここはエクベルトの言う通り、今日は帰ることにしよう。
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