きっと、あなたは知らない

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「もう俺と椎名さん居なくても良いですよね？」


まだ二人が顔合わせてから10分も経ってないけど、いない方が二人のためか。
その筈なのに私と浜砂のスマホには平松からの連絡が交互に入り続けてるけど。
これに反応していたらいつまで経っても私や浜砂を頼ってしまうだろうし。


「そうだね」


平松には悪いけど退散させて貰おう。
あとは二人で仲良くしてください。


「椎名さん、この後時間ありますか？もしあるなら付き合って欲しい場所があるのですが」


「付き合って欲しい場所？」


「はい。友人に勧められたお店があるのですが、部活仲間や部活の先輩たちと向かうようなお店ではないのでなかなか入る機会がなく」


部活の友人や先輩方と行けない店ってどんな店だろう。
まさか、カップルが入るような店とか？
それかお洒落で落ち着いた雰囲気のお店とか？
どちらにせよ、そういうところに私と浜砂が二人っきりで向かったとしたら………
それってデートって言いませんかね？


「えーと、私とで良いの？」


「はい。椎名さんが良いです」


そんな台詞、好きな人に言われたら断れるわけがないですよねぇ。


「わ、分かった。行こう」


「ありがとうございます。では、行きましょうか」


「はい………」