長年の恋に終止符を

mahiro

文字の大きさ
12 / 36

12

仲睦まじいやり取りを目の前で繰り広げられ、私の思考は一時停止しました。
きっと疲れもピークだったのだと思います。
そんな私を見たルネさんは今がチャンスと思われたようで強引に私を連れ出し車の中へと押し込み走り出しました。
あれ、ルネさん運転出来たんですね、なんて呑気なことを思っている間にとある建物の前に辿り着きました。


「ルネさん、お部屋どうされますか?」


「俺の部屋の隣空いてただろう?そこでいい」


「分かりました!」


車から出され、ファスナーさんに腕を引かれたまま建物の中に入るとお洒落な内装が広がっていました。
私はセンスがないのでこんな風にお洒落なインテリアなど縁がなさそうです。
もしかして、これもファスナーさんがなさったのでしょうか。


「さ、ジル様!一週間こちらのお部屋をご利用ください!」


「ありがとうございます。一週間いることは確実なんですね」


「はい!逃げることは考えないでくださいね!」


徹夜続きの私にはファスナーさんの笑顔が眩しいですし、今すぐ仮眠室に戻りたい気持ちでいっぱいです。
これがホームシックというものなんですかね、初めてのことなのでよく分かりませんが。
嘗てここまであの仮眠室が恋しく感じたことがなかったのは確かです、はい。


「ジル、お前夜ご飯食べたか?」


そこへ私服に着替えたルネさんがやってきました。
腕捲りをし、エプロンを腰に巻いていることから今から作るのでしょう。


「はい、帰りの途中にいただきました」


「本当に?」
  

「はい………」
  

私、そんなに信用ないのでしょうか。

あなたにおすすめの小説

嘘つきの婚約破棄計画

はなげ
BL
好きな人がいるのに受との婚約を命じられた攻(騎士)×攻めにずっと片思いしている受(悪息) 攻が好きな人と結婚できるように婚約破棄しようと奮闘する受の話です。

別れたはずの元彼に口説かれています

水無月にいち
BL
 高三の佐倉天は一歳下の松橋和馬に一目惚れをして告白をする。お世話をするという条件の元、付き合えることになった。  なにかと世話を焼いていたが、和馬と距離が縮まらないことに焦っている。  キスを強請った以降和馬とギクシャクしてしまい、別れを告げる。  だが別れたのに和馬は何度も会いに来てーー?  「やっぱりアレがだめだった?」    アレってなに?  別れてから始まる二人の物語。

みどりとあおとあお

うりぼう
BL
明るく元気な双子の弟とは真逆の性格の兄、碧。 ある日、とある男に付き合ってくれないかと言われる。 モテる弟の身代わりだと思っていたけれど、いつからか惹かれてしまっていた。 そんな碧の物語です。 短編。

もう一度、その腕に

結衣可
BL
もう一度、その腕に

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

【完結】好きな人の待ち受け画像は僕ではありませんでした

鳥居之イチ
BL
———————————————————— 受:久遠 酵汰《くおん こうた》 攻:金城 桜花《かねしろ おうか》 ———————————————————— あることがきっかけで好きな人である金城の待ち受け画像を見てしまった久遠。 その待ち受け画像は久遠ではなく、クラスの別の男子でした。 上北学園高等学校では、今SNSを中心に広がっているお呪いがある。 それは消しゴムに好きな人の前を書いて、使い切ると両想いになれるというお呪いの現代版。 お呪いのルールはたったの二つ。  ■待ち受けを好きな人の写真にして3ヶ月間好きな人にそのことをバレてはいけないこと。  ■待ち受けにする写真は自分しか持っていない写真であること。 つまりそれは、金城は久遠ではなく、そのクラスの別の男子のことが好きであることを意味していた。 久遠は落ち込むも、金城のためにできることを考えた結果、 金城が金城の待ち受けと付き合えるように、協力を持ちかけることになるが… ———————————————————— この作品は他サイトでも投稿しております。

その部屋に残るのは、甘い香りだけ。

ロウバイ
BL
愛を思い出した攻めと愛を諦めた受けです。 同じ大学に通う、ひょんなことから言葉を交わすようになったハジメとシュウ。 仲はどんどん深まり、シュウからの告白を皮切りに同棲するほどにまで関係は進展するが、男女の恋愛とは違い明確な「ゴール」のない二人の関係は、失速していく。 一人家で二人の関係を見つめ悩み続けるシュウとは対照的に、ハジメは毎晩夜の街に出かけ二人の関係から目を背けてしまう…。

繋がれた絆はどこまでも

mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。 そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。 ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。 当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。 それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。 次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。 そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。 その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。 それを見たライトは、ある決意をし……?