オレに触らないでくれ

mahiro

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何を思っているのか分からないや

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あの表情がよく分からないまま時間は経過したけど、それから変わったことは特にありません。
ちょっと、杉本から峯岸と付き合ってる実感がわかないと相談されて、オレの知る峯岸を伝えてみました。
扱いが全然違うから、特別な立ち位置に立ってるっていうのが分かったと思う。
そのうち実感なんてわいてくるだろ、知らないけど。


「玖蕗栖君、そのピン可愛いね」


「ん?あぁ、これか。妹から貰った奴なんだよ」


同じクラスの女の子から前髪につけていたそれを指差されてそう言われた。
オレの前髪って、すぐに長くなるから日夏に貰った赤いピン留めをよく使ってるんだよな。


「ねぇ、ちょっと外して見せてよ?」


「別に良いけど」


そう言って一つ外してその子に渡そうとしたら、それを遮るようにオレとその子の間に人が通った。
あれ、もしかして通行の妨げにでもなっていたか。


「ごめん、邪魔したか?」


「いや、大丈夫だぜ?」


咄嗟に謝って、通り過ぎた人物を見れば、そこには何故か冷たい眼差しを向ける宮永の姿が。
え、何でそんな目でオレを見るんだ?
そんなに邪魔だったのか?
もしかして。


「玖蕗栖ー!」


宮永の視線のことが凄い気になる所だけど、今度は何だと名前を呼ばれた方を向けば、中学の頃の先輩がオレを呼んでいた。
何か嫌な予感がする。
一応、先輩に幽霊部員でも良いから入ってくれと名前だけバスケ部に入っていたりするから、何かあると呼ばれたりするんだけど、今日もそれかな。
試合に出ろとかではないと良いけど。


「おはようございます。どうされたんですか?」


「玖蕗栖、今日放課後時間あるか?他校と練習試合が入っているんだけど、人数が1人足りなくてさ」


「はぁ………」


今日は水曜日で幸輝は空手だし、日夏の所には杉本、峯岸、宮永が来る日だ。
幸輝が空手で途中からいなくなるから家の鍵を開けられる人がいなくなるな。
だからって日夏を家の中にひとりぼっちにさせるなんて出来ない。
どうしたものか。
一回家に帰って、三人を家に招いてからもう一回学校に行った方が良いものかどうか。
 

「一旦家に帰って用事を済ませてからなら参加できると思いますよ」


「そうか。なら途中参加で頼むわ。それまではどうにかしておくから」


「分かりました。戻り次第、参加します」


あぁ、また宮永と会う頻度が減るな。
またあの顔されるのかな。
されたら嫌だな。
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