オレに触らないでくれ

mahiro

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怖くて見れません

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「おにいちゃんはひなのおにいちゃんだよね?」


「うん、そうだな」


「みんなのおにいちゃんじゃないよね?」


「そうだな?日夏だけのお兄ちゃんだな?」


それがどうかしたのか?
泣いてちゃ分からないぞ日夏、とは言えるわけもなく辛抱強く待ってみると。


「おにいちゃんはひなのだもん!ほかのひとになんかあげないもん!」


「ん?」


どうしたんだ、いきなり。
周りにいる杉本を見れば何故か苦笑いを浮かべてるし、峯岸に関しては知らんぷりしてるし。
宮永に関しては視線を向けにくいのは何故だろう。


「ひながおにいちゃんのおよめさんになればほかのひとのものにならないよね?!」


「ん?!」


誰が誰のお嫁さんになるって?
もしかして、日夏がオレのお嫁さんになるって言ったのか?
いやぁ、それは様々な問題が発生するから無理だなぁ。
気持ちは凄く嬉しいけど。
そんなことよりも重要なことがあるのだよ!
それは何かを言うと、ズバリ宮永のことだ。
宮永君は日夏さんのことが好きなのよ、多分。
それなのに、好きな女の子の口から違う男の名前が出てきたら怒りますよね、普通。
いくらその女の子の実の兄の名前だったとしても。
うぁ、宮永の顔見れないわぁ。


「日夏の気持ちはすっごく嬉しいけど、日夏にはもっと格好良くて強くて日夏を幸せにしてくれる人のお嫁さんになった方が良いとお兄ちゃん思うなぁ」


成り行きとかさっぱり分からないけど、とりあえずそんな風に答えたら日夏がオレの袖をぎゅっと握り締めてきた。
え、オレの服触ってるけど大丈夫なのか?


「おにいちゃんがいちばんかっこいいもん!ひなのことしあわせにしてくれるもん!」


うん、何と言うか………。
子供に将来はお父さんのお嫁さんになる!って言われた親の気分ってこんな感じなのかなって思いを実感しちゃってる今日この頃。
じゃなくて、服は掴んでるけど特に泣いてる以外は大丈夫そうかな。
落ち着いたらどうなるか分からないけど。


「日夏ちゃん、周りに居た女の子たちに玖蕗栖君を取られちゃうって思ったみたいだね。試合中の応援の中に格好いいの他に付き合いたいとか、結婚したいとかって声もあったから、それをそのまま受け止めちゃって大好きな玖蕗栖君があの子達に取られちゃうかもって思ったみたい」


小声で杉本に状況説明をされたけど、そんなことをあの子達は応援最中に言ってたのか。
試合に集中していたから気付かなかった。


状況が分かったのは嬉しい。
オレの服を日夏が掴めたのも嬉しいよ。
嬉しいけどな、今の状況的に宮永は日夏が好き、日夏はオレが好きという状況が出来上がっちゃってるのよ。
誰かこの状況をどうにかしてくれないか?!
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